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1249f5a · Oct 20, 2021

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CULTURE.md

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作っていきたい文化・生み出したい技術文化

この文書では山崎が作っていきたい・生み出したい技術文化について書きます。

注意: 難しいことを書いています!

「うーん難しいなぁ」と思われた方、あなたは極めて正常です! 日本語で書くと難しいことを書いているように見えますが、対面でお話すればすごく簡単なことです。ですので、ぜひお会いして、お話ししましょう!

文化を言葉で表現することの危険性

矛盾していることを言うようですが、文化を言葉で書き示すということは不可能です。

言葉で書かれているものと実物とは、まったく異なります。コカコーラの味を、コカコーラを飲んだことのない人にわかるように言葉で表現できますか? 甘い、すっきり、さわやか、べたべた、……どれだけの言葉を並べたところで、コカコーラの味を表現することなんてできません。仮に「よし、コカコーラの味を完全に表現する言葉ができた!」と思えるようをひらめいたとしたなら、絶対何かが間違っています。文化というものを言葉で扱うというのは、そういう危うさがあるのです。

それでも言葉で表現したいと思うのは、多くの人に知ってもらいたい・共有したいと思うからです。たとえ自分が思っていることと異なるイメージで広まってしまう危険性があるとしても、そのリスクを背負ってでも、共有したいのです。慎重に編み上げられた言葉であるということを理解した上で、ひょっとしたら違うのではないか、という懸念も抱きながら、読んでいただけるとうれしいです。

技術文化とは何か

ここでいう「技術文化」とは何か? 一言でいうと「技術というものにどう向き合い、どういう存在として扱うのか、という姿勢」のことです。

たとえばある技術があるとします。それに向き合うときに、深く理解して利用する、という方法と、表面だけを理解して利用する、というする方法があります。ここで反射的に「深く理解するほうがいいじゃないか」と思う人がいるかもしれません。「表面だけを理解してでも使えればいいじゃないか」と思う人もいるかもしれません。

どっちのほうがいいのか?

この「どっちのほうがいいのか?」という問い自体が、実は一つの文化になりうる要素なのです。 本当にそんなこと、考える必要ありますか? 決める必要ありますか? いったい何のためにそんなことするんですか?

私はこの文書で、この二者択一の問いを超えた先にあるものを描きたいのです。

技術は手段でもあり、目的でもある

……どうですか? 難しいですね。意味がわかりませんよね。

少し、補助線を引きます。

「技術は手段にすぎない」という言葉があります。何かを実現するために技術がある、と。 この考えは間違ってはいないと思います。

でも、技術は手段にすぎない……本当でしょうか?

難解な技術をマスターするのは「目的」のためだ。貴重な時間を使って、つらい思いをして、学ぶものだ。……本当ですか?

いいえ、絶対違うはずです。

技術を理解し、楽しみ、いじり倒して、こねくりまわす。……そこには「愉しみ」や「喜び」があるはずです。ときには技術と心か一体になってしまうほどの魅力さえあります。「美しい技術だ」という言葉があるように、芸術的側面さえあります。(私にとっては、絵画や音楽とプログラムは同列の存在です。)

このとき技術者にとっては「技術に触れること、それ自体が目的となる」のです。

つまり技術は、手段でもあり、目的でもある。

私が知る優秀なエンジニアの多くは、この両面性を有効に活用しています。愉しみを抱きながら技術に向き合って、それを成果につなげています。つまり「目的であり、かつ手段である」ものとして技術を使っています。私はそんなことを当たり前のようにやるような文化を生み出したいのです。

(もちろん「〜という目的に対して〜という技術は手段としては合わない」というドライな線を引くことを、忘れてはいけません。世の多くの人がいう「技術は手段にすぎない」というのはそのことを強く戒める意をもった言葉です。)

RPG としての現場

誰でも最初はレベル1です。私もそうでした。

そして、孤独な学習者でした。そのせいでなかなかレベルが上がらなかったように思います。

新卒で入社した会社(IIJ)では、ものすごいスピードでレベルが上がっていきました。今から思うと、あの会社の文化の影響が大きかったと思います。そこには優秀な先輩たち・同期たちがいました。そこには魅力的な課題がたくさんありました。レベルに応じてチャレンジできる課題があり、サポートしあう仲間がいました。例えて言うなら質の高い RPG のようなもので、すべてのプレイヤーがレベルを上げていける環境でした。一人の技術者として幸福な環境でした。 (今も当時のような文化の一部が残っていると聞き、うれしく思います。)

私がこの会社で、もういちどそんな環境を作りたいと思っています。

つづく

(執筆中)