default

pixiv has updated the Privacy Policy as of May 28, 2024.Revision history

The Works "荼毘くんのちんちんは死んでる" includes tags such as "ヒロアカ夢", "荼毘" and more.
荼毘くんのちんちんは死んでる/Novel by グゴゲグ

荼毘くんのちんちんは死んでる

5,149 character(s)10 mins

荼毘と共同生活をしていたことがある女の思い出。

繊細な方は注意書きご確認ください。
本文中に書き切れなかったのでどうでもいい情報ですが、夢主は過去にSNSでよくない情報が流出してしまい今でも分かる人には後ろ指され、生活のための職場を転々としています。

荼毘くんのことは36巻で居ても立ってもいられなくなり、好きになってしまいました。
あのナリでもおしゃれしたりカッコつけたり人並み以上の自尊心があるけど、彼は絶対にちんちんも猛火で灼けてるしセックスの快感も味わうことができないので悲しいです(個人の感想です)。
死柄木くんも童貞です(個人の感想です)。彼は五指で触れなければチャンスがあると思うのですが、AFOに差し止められているためずっと童貞です。ルサンチマンの特効薬はセックスなので……なんてひどいやつだAFO!!(個人の感想です)伊口くんも童貞ですが誰にも差し止められていませんね。

これをアップするときに間違えてドレークの夢を消してしまいました……推敲前データはあるので、ブクマとかしてくださった方ごめんなさい。せっかくなので加筆修正していつかアップします。

!注意
・前向きエンドですがハッピーなお話ではありません
・荼毘くんは全身の火傷のため性交・勃起不可
・ラブなしペッティングあり
・キャラクターや性的不能を貶す意図は一切ありません

1
white
horizontal



 何やら、今この日本は崩壊に向かってるらしい。
 山のように大きな巨人が和歌山の田舎で暴れてるってニュースが入って、その後すぐに京都まで〝まっすぐ〟向かってるというニュースが入ったのだ。どういうこと?と首を捻る視聴者のために繋げられたライブ映像は動く災害そのものだった。
 この古アパートもアナウンサーに読み上げられた避難指示地域に入っていたのでいそいで身の回りの支度をして玄関ドアを開けたら、エレベーターに住人の長蛇の列!うわ、待つのに何分かかるんだろ……階段で行くのやだなここ七階だし……てか外出たとこで避難先どこなの……———フッといやになって、負け犬の如くすごすごと部屋へ引き戻った。ボストンバッグを投げ出して、ソファに座って、テレビを付け直した頃には、もうどうでもよかった。
 貰ったまま忘れてたお高い缶詰を最後の晩餐に開けようと思い立った頃、ニュースの映像が乱れはじめノイズに変わり、やがてその人を映し出した。

『僕……轟燈矢は……エンデヴァー家の長男として、生まれました……』

 悲壮感のある、打ちひしがれた声で喋る青年。しかしそのつぎはぎの肌、忘れようもない。

「うわぁ、荼毘くんだ」

 上半身裸で電波ジャックして何やってるんだよ……。普通の人じゃないとは思ってたけど、僅かでも時間を共にした人が奇行に走っているのを目の当たりにして、なんだか恥ずかしいような共犯者みたいで後ろめたいような、いたたまれない気持ちになった。
 京地鶏のヤキトリ缶詰を開けながら、続いてテレビを眺める。

『今まで三十人以上の罪なき人々を殺しました……僕がなぜこのような醜矮な所業に至ったか、皆に知ってもらいたい……』
「三十人!?怖ぁ」

 とつとつと神妙な面持ちで被害者面して語る彼は、胡散臭さの塊すぎてわらえる。信じるやつがいるのか?これを。だが唯一、三十人以上の殺人犯だということについてはなかなか信憑性が高い。
 私はついこの間の冬まで、彼とこの部屋で共同生活をしていた。


———「ねる子ちゃん」

 ソファに寝転がってスマホをいじっている私を見つけると、荼毘くんはあっという間に機嫌が良くなって私の名前を呼んだ。返事をしようともしなかろうとも、荼毘くんは私の上にのっしりと乗り上げて耳元で囁く。

「エッチしよ」

 隙あらば、これだ。スマホから視線を外して荼毘くんをじっとり睨むと、「風呂上がりの薄着はおちんちんが疼いちまうんだよ」とへらっと彼は笑った。

「荼毘くんちんちんないじゃん」
「あるよ。当たってるのわかるだろ」

 わかるのは、腰にふにゃんと柔らかい感触が当たってること。
 荼毘くんのちんちんは体の他のところと等しくボロボロで、ボッキしない。精液も出ない。
 高熱で灼かれて精巣も精管もイカれちゃったんだって。どんなに女の子とエッチしたくても、彼は挿入ができない。荼毘くんのちんちんは、排尿にしか使えない。暴漢なんかがチビるくらい強くて、遠慮の一つもないくらい偉そうなのに、荼毘くんは一度もエッチしたことがないし、これからもずっと、童貞。ずっと、死ぬまで。童貞。
 はぁ、と熱い吐息が耳に吹きかけられる。

「愛してるよねる子」
「うーん嬉しくないなぁ」
「風呂上がりはおっぱいもホカホカでエッチだなァ」

 私が何を言おうとも彼は聞いちゃいないんだ。私のパジャマ代わりのTシャツの裾から滑り込むように入った彼の手が、下着をずらして胸を揉み込んでいる。
 くにゅくにゅと荼毘くんの柔らかいちんちんが私の腰をなぞる。互いのズボン越しに、くにゅくにゅをなすりつけられる。気持ち良くはないけど、このちんちんがちゃんと硬くなって、私を責めたらどうなっちゃうかな、ってそう思うとドキドキする。実際、荼毘くんはちんちんでくすぐるみたいなことしか出来ないんだけど。
 それでも、胸を触る乾燥した皮膚の触感の方は確かに、ある。それがちゃんと気持ちいいから困ってしまう。

「……っ」
「おっぱいの先までやらけ」

 ふにふに、と彼はからかいながら私の乳首をつまんだ。乳輪から乳首へにじるように擦りあげられると、びくびく、と腰が震えて声が漏れ出た。

「ぁふ」
「つってたら先っちょ硬くなるから、ねる子ちゃんはだめだめだなァホント」

 もう余裕のふりはできなくってスマホは手放した。ソファに顔を埋めて、荼毘くんに身を委ねる。もうどうだっていい。やめてって言ったって聞いてくんないし。下の方からカチャカチャという音がして、私のズボンが太ももの所までずり下ろされた。ぷりんと躍り出た私のお尻に纏うショーツ、それのレースが縁取られたキワに荼毘くんのくにゅくにゅが挟まれてまた私のお尻に沈むように押し付けられる。
 荼毘くんは生殖器だけじゃなくて全身が壊れちゃってるらしくって、もう痛みも熱さも感じないらしい。勃たないちんちんを擦りつけるのだって、気持ちよく感じたりしないんだろう。———なのに、性欲だけは残ってて。

「……気持ちいいなァねる子ちゃん」
「……」
「エッチしてぇ」

 荼毘くんは私の髪に顔を埋めて、香りをズッと吸った。

「いきそ……」

 そう言って息を止めて、荼毘くんはいく。
 精液は出ないけど、〝出る〟感覚だけはあるんだって。炭酸水開けたときにフシュって炭酸が抜けるときみたいなかんじ、らしい。性液の出ない射精って、なんの意味があるんだろうね。でも荼毘くんには必要なことらしいの。
 しばらく荼毘くんは私の上で微動だにしなくて、そのうちずるずるとソファの下に落ちていった。
 同時に荼毘くんのくにゅくにゅが私のショーツから抜け出てくと、すごく切なくなる。胸を触られるの気持ちいいけど、ここまでその気にさせられて、私はなにも満たされていない。下もとろとろになってて、柔らかいちんちんで擦られる度に中がきゅんとなるのに、私は。
 荼毘くんのちんちんが使えないなら、とおもちゃを渡してお願いしたことあるんだけど秒で燃やされたこともあったよね。

「……お水いる?」
 
 死んだように脱力して床に転がっている荼毘くんに声をかける。虚空を見つめるまぶたがたまに瞬きをするのでかろうじて生きているのはわかるけれど返事はない。
 せめてさあ、無視するなよ。いつものことだからもう口うるさく言う気も起きないけれど。

「……ちょっと」
「うるせェって……」

 ちょっと一階のコンビニ行ってくるって、言おうとしただけなのに。
 愛してるだなんだ言ってた口でうるせえかよ。真に受けるわけないけれど、相手してあげたのに都合のいい口捌きに腹が立つ。そもそも別に愛してるとか言われたって嬉しくないし。死んじゃえ荼毘くんなんか。死ね死ね。私だってたくさん我慢してるんだからな。
 身なりを整えるために洗面台にいたほんの少しの間に、荼毘くんは床のまま虚無に食われて寝ていた。そのまま死んじゃえ。
 ……あ、ケチャップ切れたって荼毘くん言ってたなあ。コンビニにあるかな。


———「結婚しようねる子ちゃん」

 ある日、唐突に荼毘くんは言い出した。
 彼と共同生活を始めてから半年は経っていた。

「やだよ……。なんでそんなこと言うの?」
「俺ァ好きすぎるんだよねる子ちゃんが」

 同じベッドの中、荼毘くんはへらへら笑った。
 半年、一緒にいるのに彼のことは何もわからないままだった。普段どこで何をしてるかも、なぜそんなにボロボロなのかも、本当の名前も。わかるのは、こうやって嘘をついて私を貶めることで、彼の中の何かを守っているんだろうことだ。それに利用されるのはたまらなく不愉快だった。
 思えば、あの日たくさんの偶然が重なって出逢ったときから私は荼毘くんの何かしらの目的のために利用されているのだ。人目を避けたはずの夜道で、暴漢から庇ってくれた通りすがりを名乗った荼毘くんは言った。「社会のあぶれ者同士、共同生活しようぜ」私が社会の落伍者だということを知って近づいたんだろう。「協力しよう。おれは世間から虐められるアンタを救け、アンタは人前に出られないおれを救ける」あのとき、断っていられたら?とっさに警察に通報していたら?———今に至るまでそうしなかった現在の私の負けなのだ。

「愛溢れる結婚に憧れてんだよな。神に誓って幸せにする」

 別に、愛は溢れてないし神もいない。そんなくだらないこと荼毘くんに言われている今が一番不幸だ。はあ、なんてめんどくさい男なんだ。
 でも、私の頬を手の甲でするすると撫でられるのは気持ちよかった。

「結婚式はさ、白無垢がいいな俺。ねる子ちゃんはかわいいから白無垢が似合うよドレスでエッチもしてみてェけど」
「どーも」ちんちん勃たないくせに。
「この辺だと平安神宮?両親呼んでさ、しゃなしゃな練り歩いてさぁ素敵だろ……泣くなよ」

 荼毘くんの指が、私の頬をそっとくすぐるように拭った。
 振り払いたかったが、布団の中で温まった腕をわざわざ上げるのがいやだった。彼の言葉が嬉しくて泣いてるわけじゃない。親の話になると、どんな話であれ涙が滲んでしまう。もう感傷は捨てたはずなのにね。そういう心の脆いところをほじって遊ぶんだから荼毘くんはイカレてる。
 だけど、こうして荼毘くんに生々しく傷口に触れられることで、生を実感する。ああ、私まだ死んでないんだ。生きてて、悲しんでるんだなぁ。荼毘くんに出会うまで、そんなこともわからずに過ごしていた。

「……ママに荼毘くんなんかと結婚するって知られたら殺されちゃうよ」
「そうしたら」荼毘くんの微笑みには狂気が潜んでいる。「俺が先に殺してやる」
「え?」
「殺してやるよ。ねる子ちゃんを」

 彼の胡乱な瞳には、めずらしく、重みがあった。

「殺すの?私を」
「任せろよ」

 たしかに荼毘くんなら、任せられそうな気がする。あれでチャーハンを作るのが上手だから、火加減よくボワっとやってくれそうな気がする。え、そうか?

「死ぬって……痛くないよね?」
「痛ェよ」
「苦しまずに死にたいんだけど」
「苦しいよ」
「ううん……ま、一瞬なら我慢するけど」
「長く続くし、死に損なって目覚めた時が最悪」
「じゃあいいや。なんか想像と違った」
 
 かぶりを振る。荼毘くんは何も言わなかった。
 はあ、また今日もくだらない話に長々と付き合ってしまった。明日は早番なのでそろそろ寝なきゃだ。定職につかずフラフラしてる荼毘くんにはこの辛さはわかるまい。
 かけ布団をぐっと引き上げて、瞼を閉じた。

「……平安神宮で挙式ってどれくらいかかるのかな」
「さあ?百万くらいじゃねェの」
「三百はいくでしょ」

 平安神宮の荘厳な佇まい、その中を踏み締めるように歩を進める荼毘くんと私。じゃ・じゃと砂を噛む音。こんなの柄じゃないのにと照れながら手を取り合う二人を、微笑んで見守る私のママと顔も知らない荼毘くんのご両親。三百万支払い済み。
 そういう姿をほんの少しだけ頭に描いた。
 平安神宮なんて行ったことないし、毒だったママは着拒してるし、貯金は三十万。結婚なんて、死んでもしたくない。
 「おやすみ」もう夢なんて見ませんように。


 それからしばらくして、荼毘くんは何の前触れもなく姿を消した。


『———僕は許せなかった!……彼らが守っているのは自分だ!皆さんは醜い人間の保身と自己肯定の道具にされているだけだ!』
「わあ〜やってるやってる」

 元気そうで何よりだ。
 彼の大衆釣の演説によると、エンデヴァーの長子として生まれ、あの身体もエンデヴァーにむやみに焚き付けられた自身の炎で灼かれたと。正義を踏み外したヒーローを恨んでいてそれのせいで、未曾有の大災害と殺戮を引き起こすに至ったらしい。ははぁ、私の全然知らない荼毘くんだなあ。
 私の知ってる荼毘くんは、中学生みたいな幼稚な夢と丸出しの性欲を、ボロボロの大人の体で守ってるヒト。醜い人間の保身と自己肯定のために、私にくにゅくにゅのちんちんを擦り付けるヒト。

「荼毘くんなんかに騙されんなよ、世界」

 Twitterのトレンドを開けば阿鼻叫喚、しかしその中にも確りと荼毘の〝勇気ある告発〟への支持が、少なからず。
 テレビを消して、ボストンバッグを担ぎ直した。気に入ってなくて奥の方にしまっていた運動靴を出した。いいよ七階だって階段降りよう。
 荼毘くんに殺されるのは、痛くて苦しいらしいから。もう少しだけ、生きていかなきゃな。


Series
#6 has not been posted yet

Comments

  • ぷりん
    June 12, 2024
Potentially sensitive contents will not be featured in the list.
Popular illust tags
Popular novel tags