れいわ新選組のバックに中国や韓国がいるという主張は、主にネット上や一部の批判的な声から出てくるものですが、明確な証拠に基づく事実として確認されているわけではありません。この手の話題は政治的な対立や憶測から生じやすく、デマや誇張が混じることも多いので、慎重に検証する必要があります。
まず、具体的な事例として挙げられるのは、2024年の衆院選期間中に中国の薛剣・駐大阪総領事が自身のXで、れいわ新選組への投票を呼びかけるような投稿を行ったことです。この投稿は選挙の2日前(10月25日)にされ、外務省が「極めて不適切」として削除を求めた結果、同日中に取り下げられました。しかし、これが「れいわ新選組が中国と直接つながっている」という証拠になるかは疑問です。総領事個人の行動が党との正式な関係を示すものではなく、れいわ側がこの呼びかけを依頼したという証拠もありません。
また、れいわ新選組が「中国や韓国寄り」と批判される背景には、党の政策や山本太郎代表の発言がリベラル寄りと見られ、一部で「反日」と結びつけられる傾向があります。例えば、外国人労働者の待遇改善や共生社会を訴える姿勢が、「外国人参政権推進」や「中韓への譲歩」と誤解されることがあります。しかし、れいわ新選組は外国人参政権について党として明確に賛成を表明しておらず、山本太郎自身が「そのようなデマが流れている」と否定したこともあります。
一方で、れいわ新選組が中国や韓国政府、あるいは関連組織から資金提供や直接的な指示を受けているという証拠は、これまでに公的な機関や信頼できる報道で確認されていません。政治資金収支報告書を見ても、れいわ新選組の資金は主に個人献金や寄付に依存しており、大規模な海外からの支援を示すデータはありません。対照的に、自民党など他の主要政党が過去に北朝鮮関連企業とのつながりを指摘された事例もあるため、どの政党にも外国との接点がまったくないとは言い切れないのが実情です。
ネット上の声では、「れいわのバックに中国がいる」「反日政党だ」といった主張が散見されますが、これらは感情的な批判や陰謀論的な憶測に近いものが多く、具体的な証拠に乏しいのが現状です。結論として、れいわ新選組が中国や韓国と深い関係にあるという「事実」は、現時点で確固たる証拠によって裏付けられていないと言えます。ただし、政治的な動きや発言が誤解を招きやすいのも確かで、支持者や批判者の間で議論が分かれるテーマであることは間違いありません。
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