『伊吹。起きなさい、伊吹』
体を揺さぶられ、重い瞼がゆっくり開く。
目覚まし時計は響かない。壊れたかと辺りを見回し──いや、違った。どうせ起こしてくれるから遅刻しないと思って買わなかったんだった。
『……おはよう、母さん』
『はいはい、おそよう。もう椎菜ちゃん、リビングで待ってるわよぉ?』
『うおっ、マジか!』
急いで着替えて自室を飛び出し、階段を駆け下りる。
リビングにはテレビを見ながらコーヒーを飲む父さんと、親戚であり幼馴染でもある栗栖椎菜が座っていた。
『悪い、遅れた』
『いえ、大丈夫ですよ。わたしもご飯を頂いてたので』
『そうよぉ。椎菜ちゃんったら朝ご飯抜いてるって聞いて驚いたんだからぁ。ダイエットならもっと効果的なの教えてあげるわよぉ?』
『……君のそれはダイエットじゃなくて人体改──いや、何でもない。何でもないからその包丁向けるのをやめないか? 私が君に勝てる確率はゼロだぞ???』
いつもの食卓風景を尻目に、ぼーっとテレビを見つめる。
ニュースでは、同年代の少女がフィギュアスケートの大会か何かで優勝したのを報道していた。確か、この辺りの大学に通っているという話だった。
(へぇ、凄い人もいるもんだ)
そんな気の抜けた感想を抱きつつ、朝食を食べきる。
食器をシンクに戻し、早足で玄関へと向かった。
『よし。じゃあ行ってきます』
『あ、わたしも。朝食ありがとうございます!』
『二人とも行ってらっしゃあい』
『私の車で送ろうか?』
『いや、大した距離でもねぇし歩くよ』
『わっ、わたしも伊吹さんと歩きたい気分です!』
父さんの車ってめちゃくちゃ白いから、乗るたびに汚しそうで緊張するから乗りたくないのであった。
通学路。
椎菜と歩きながら、この街を見渡す。
手を繋いで走るランドセルを背負った双子。
ゾンビみたいな顔で歩く社畜らしき会社員。
ボケて徘徊する生え際の後退したイケオジ。
そんな混沌とした群衆の中に混じって路上を進む。
『今日って裕也は?』
『兄さんは昨晩夜更かししてたみたいで……午後からは行くって言ってました』
『不良極めてんな……そろそろ親父さんが泣くぞ』
『もう泣いてましたよ。お母さんは呆れてました。まぁ、晶子さんの口添えで面倒くさそうに慰めてましたけど』
栗栖晶子。ウチの母さんの双子の姉であり、年齢に見合わない活発さと美貌を持った美魔女である。
『ウチもそうだけど、そっちの家も伯母さんには頭が上がんないんだよな……』
『仲人みたいな感じらしいですし、仕方ありませんよ』
『マジで恋愛マスターだよな、あの人。自分は結婚できない癖に、他人を結婚させるのは上手いというか。俺も一回話聞いて欲しいよ』
『……………………え。え、え、』
なんかバグったみたいに椎菜の挙動がおかしくなる。
顔色が赤になったり青になったり、信号機みたいだと思った。
『い、伊吹さん、好きな人、とか……いるんですか?』
『いや、いねぇけど。俺に合う人とか訊いてみたいなーと、』
『料理上手な人とかどうでしょうか! あとは伊吹さんには意外と身近な人とかが丁度良いと思います!』
『どうした急に???』
二〇分程度で我らが
椎菜とは手を振って別れ、自分のクラス──二年一組のドアを開ける。
開けた瞬間、騒々しい声が廊下に響き渡った。
俺たちが所属するクラスは、ウチの学校の中でもトップクラスに騒がしいヤツらばかりで、毎週他のクラスの担任からクレームを受けるのだとか。
多分、問題児ばかりを集めたのだろうと俺は睨んでいる。
『遅かったじゃない。ギリギリまで寝てた?』
『…………ま、そんな感じ。転校生、そっちも寝癖があ、うおっ⁉︎』
『これは寝癖じゃなくてセットしてんの! あと転校生って呼ぶな! 殴るわよ!』
『殴ってから言うな‼︎』
そして、そんな我がクラスの中で最もイカれた問題児と言えば、隣の席の転校生──アドレイド・アブソリュート。
転校初日に窓ガラスを割って下校した華々しい(毒々しい?)伝説を持つ不良生徒である。
(こんなのがウチの高校の美少女四天王の一角って言うんだから、人間ってのルッキズムの塊だよなあ)
アドレイドの転校初日にちょっとした喧嘩をして気に入られたのか、俺は彼女に積極的に話しかけられるようになった。
相手が美少女なので嬉しくないと言えば嘘になるが、代わりにクラスの男子からも嫉妬される事が多くなったのでプラマイゼロなのだった。
『アドレイドちゃん、あんま人を殴っちゃアカンよ』
『大丈夫よ。だってイブキだもの』
『まぁ、それはそうなんやけど』
『それはそうなんやけど⁉︎』
アドレイドの会話に佐武真尋まで参加する。
コイツもコイツで俺の扱いが雑なのだ。
これで俺の席に美少女四天王の半分が集まった事になり、男子の視線が俺に集中する事態となった。
くそう、裕也の欠席が痛い。あの馬鹿がいたら美少女に積極的に話しかけようとするのに、他のクラスメイトじゃ気後れして助けちゃくれねぇ!
うおおおおおおおおお! 俺を助けろ‼︎
必死の願いが通じたのか。
ガラガラ、と扉が開く。
『オラ、ガキども。あと三〇秒でチャイムだ。オレの手を煩わすな、元の席に座りやがれ』
口は悪いがそれは教師だった。
名前は何だったか忘れたが、物理を担当する外国人の教師。夜な夜な学校で天使みたいなロボットを組み立てていると噂のコワモテである。
しかし、その視線は俺というよりも隣の席のアドレイドに向けられていた。対して、アドレイドは勝ち誇るように笑い返す。
『フン。これが運命よ、諦めなさい』
はて? 一体何の話をしているんだ?
昼休み。
頭を机に沈める倦怠感を振り解き、無理やり体を起こして立ち上がる。
ウチの食堂は生徒数に対して従業員の数が足りないため、昼時は非常に混雑する上、教師から見えない人混みの中での暗闘が繰り広げられる激戦区なのだ。一秒の遅れが命取りとなる。
……多分、怪我人が出る前にどうにか改善した方がいい。
『イブキ! 一緒に──』
『悪い! 先約がある‼︎』
バッサリとアドレイドの誘いを断り、廊下を走る。
廊下には似たような考えを持った学生で溢れかえっていた。
『クシャナ、急げェ! 我のカツカレーが食べられてしまうぞォ!』
『いやいや。オマエさんそんなカツカレー大好き人間じゃねえだろ。どうせ後輩クンとの昼食を楽しみにしてるだけだろ?』
『なッ⁉︎』
『オマエさんにそんな相手ができてオレサマは嬉しい限りだよ、全く』
俺を横を走り去る金髪美少女とそのお付きみたいな短髪の青年。
どうやら目的地は同じ。彼女達の後を追いかけるように、階段を降りる。
案の定、食堂は学生で混み合っていた。
……というより、食堂の大半を同じ顔の少女が占めていた。
(…………サササッチの所の家族か)
知り合いの超大家族少女を思い浮かべる。
母親が多すぎる娘に弁当を作るのを諦めて、学校に大金を渡して食堂を増築させたとか聞いたことがあるが、どうやら食堂の増築に従業員の増量が間に合ってないらしい。
俺が食券を買ってから渡すまで、渡してから料理を受け取るまでに昼休みの三分の一を消費する。
『お待たせいたしました。ハンバーグ定食でごさいます、お客様』
仰々しい話し方をする食堂の従業員から昼食を受け取り、テーブル席を見回す。
確か、席はもう取っているという話だったが……
『こっちですよ、六道君』
『ブレンダ先輩! ……と、その他』
『誰がその他だ! 美少女三年生と二人っきりご飯なんて許すわけねーだろ、伊吹テメェ!』
『午後から登校してるくせに威張んな』
ブレンダ先輩の隣の席には、どうしてか遅刻したはずの栗栖裕也が座っていた。
一体どこから聞きつけたのやら。まさか椎菜がチクった訳ではあるまいし。
『椎菜から聞いたぜ、お前も寝坊ギリギリだったって。……貴君は弛んでるのではないかなぁ?』
『誰のモノマネだよ。多分だけど似てねぇよ』
『ウチの校長先生の真似ですか? 杖をついた白髪の
『そうそう! さすがブレンダ先輩は伊吹の野郎とは察しの良さが違うなー!』
『それはそうですよ。私は六道君みたいなラブコメ鈍感ハーレム難聴野郎じゃありませんから』
『先輩も先輩で当たりが強いな⁉︎』
午後。
食後の眠りに耐えながら、授業を受ける。
科目は生物。
先生は最近金髪美女と結婚したらしい三十代の中年教師。俺の父さんの知り合いだとか何とか。
ま、興味はない。授業内容を聞き流しつつ、窓の外……校門を超えた先を眺める。
茶髪の警察官に女子高生二人組が補導されていた。補導というか、高校から抜け出そうとしていた女子高生を注意している感じか。
双子だろうか? 瓜二つの少女の顔を見ていると、茶髪の警察官と目が合う。彼は盗み見していた俺に対して大きくお辞儀をした。
(知り合いか? いやでも、見覚えは……あるな。母さんと一緒に居たのを見た覚えがある)
昔、母さんの事を師匠と呼んでいた人があんな感じだったはずだ。
あの母親の父さんを折檻する以外に使い道のない戦闘技術が地域の治安向上に繋がるとは感動モノである。
そんな風にぼーっとしていると、いつの間にかチャイムは鳴っていた。
終礼の時間。担任が教室にやって来るまではもう少しかかるが、俺は面倒くさくなって荷物をまとめて一足先に帰宅する。
一緒に帰ろうと言っていた椎菜に謝罪の連絡を送りつつ、担任と出くわさないように早足で校内を駆け抜ける。
歩く。
歩く。
歩く。
夕日に照らされる街。
何の変哲もない我が故郷。
何の異常もない退屈な毎日。
非現実などありはしない平凡な毎日。
それなのに、俺はスキップするような気分で路上を歩いていた。
こんな日々がいつまでも続けばいいと思った。
こんな日常が他の何より大切なんだと笑った。
カツン、と。
帰路にもう一つの足音が響く。
振り返る。
背後に、少女がいた。
月の光で伸ばされたような銀の長髪。
宝石を嵌め込んだみたいな赤の眼光。
すれ違えば誰もが振り返る傾国の美少女。
俺は、思わず笑った。
だって、彼女はそんなんじゃない。
非日常に見えた、俺の『日常』の象徴。
つまり、彼女は俺の恋人の────
「──
「
「これは何だッ、このセカイはなんなんだ⁉︎」
死んだはずの人。
瓦礫と化したはずの故郷。
あり得るはずのない『日常』があった。
「幻覚なんかじゃないよ。キミの脳に存在しない記憶を植え付けた訳でもない。正真正銘、この『
「な、に……?」
「思い出せよ。『椅子』取りゲームはボクの勝ちだった。ボクは『
「……死んだはずの人が生き返っているのは?
「おや。そんなモノ、よくある謳い文句だろう?
世界の復元。死者の蘇生。
あまりにも都合が良すぎる力。
しかし、それでは説明のつかない現象がある。
街が復元されたのは分かる。
死者蘇生も今の理屈で納得しよう。
そもそもの事件を誰も覚えていないのも、事件が起こる前まで巻き戻される形で回復したと考えればまだ理解できる。
「……ただの回復じゃない。世界の、改変。まさか……《
「うーん、そもそもボクの異能は《
即ち、現実改変。
回復も、あるいは身体強化も、全ては主人公に対する現実改変という奇跡の一面でしかない。
その力を最大限発揮すればこの世界に争いのない楽園を作り出す事のできた、魔女の持つ奇跡の具現。
俺が見た者は全て本物。
本物の親友、本物の同級生、本物の幼馴染、本物の天使、本物の宿敵。幻覚でも模造品でもない、本当に死から蘇った人々。
だが、彼ら彼女らはみんな折手メアに改変されている。精神も存在もそのままに、ただ戦う理由だけが排除されている。
ディートリヒ・フォン・エルケーニッヒが飽くなき欲望を満たす唯一を見つけられていたように。
アダマスが世界の終わる未来に気づかなかったように。
こんな
俺達は互いに争うしかなかった。
欲望が、信念が、使命が、俺達を激突させた。
この世界で無数に繰り返された
それを、折手メアは作り出した。
始めから彼女が善人だったのならば、こんな世界を生み出す事ができたのだ。
「……こんなモノを見せて、何がしたい」
「何がって、決まってるだろう?
「………………は?」
「既に試した事だけど、ボクじゃキミには勝てない。何度やったって、ボクの異能自体がキミを勝たせてしまう。死者蘇生なんて力を持ちながらキミとヒロイン達との戦闘に介入しなかったのも同じ理由さ。ボクが介入した時点で、勝敗は決して時間稼ぎすらできなくなる」
「……、だから?」
「
やはり、
精神攻撃のためだけに争いのない平和な理想郷を作り出すとは、相変わらずスケールが違いすぎる。
ライオンには立ち向かえても、チワワを殺せないような人種は存在する。
どれだけ強い力を手にしていたって、それを振るえなければ何の意味も持たない。戦闘の放棄、それが折手メアの唯一の武器。
「こういうのも人質って言うのかな? 回復させてから対価を要求するのって単なる医者とやってる事は同じだけど」
「…………」
「なぁ、いぶき。もう十分じゃあないかな。キミの
「……そう、かもな。この世界には俺の嫌う理不尽なんてものが存在しないのかもしれない。日常でなら、俺が戦う必要もないのかもしれない」
「──
「たった一人の女の子を犠牲にした理想郷なんて吐き気がする! それが叶わない世界に拘泥する気はない‼︎」
「…………はぁ。やっぱり、そうなるか」
「『椅子』を何処に隠した? 吐かなきゃ殺す」
「吐いても殺すだろ。ま、良いけどね」
トントン、と。
折手メアは足で地面を叩く。
「『椅子』はこの
「……地下じゃなくてか」
「この
「それって──」
「──
「
悪趣味な構造。折手メアは容赦も慈悲もかなぐり捨てて、本気で世界の破壊を止めようとしていた。
だが、今更だ。既にその覚悟は決まっている。アリス・アウターランドを受け入れられない世界を壊すと誓った時から。
「《
この
折手メアの行った回復全てを否定する‼︎
瞬間、綺麗だった光景が終末に変わる。
広がるのは瓦礫と死体で埋まる故郷。
眼前には『椅子』にふんぞり返って座る折手メアの姿があった。
「ッ、づァァぁぁあああああああああっ‼︎」
地面を這って手を伸ばす。
俺の肉体もまた元に戻った。
動かない下半身を引きずって前に進む。
「させない!」
「ぐっ、うおおオオオオオオオオオオオああああああああああああああああああッッ‼︎‼︎」
だが、そこにタックルがあった。
折手メアが身を挺して『椅子』を庇ったのだ。
ごろごろと転がって、『椅子』からほんの少しだけ距離が開く。
咄嗟に《
しかし、できない。
なら、どうする?
下半身を動かせない俺と万全の折手メアじゃ、どう考えても有利なのは相手。
折手メアが攻撃方法をヒットアンドアウェイの方式に切り替えればこちらが負ける。
今、掴み合っていて手が届くこの状態でしか、折手メアを倒す事はできない。
だから。
だから。
だからッ‼︎
「あ、あああ、あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッッ‼︎‼︎‼︎」
──
「──────ッ」
「っ、力が入ってないよ」
「くそッ、くそくそくそくそっっ‼︎‼︎」
「躊躇ってくれてるんだ、嬉しいなぁ」
握力が働かない。
脳みそが回らない。
俺の全体重をかけているはずなのに、折手メアは笑みを浮かべる。
「殺したいけど、殺したくない。世界を壊したいけど、世界を救いたい。キミは矛盾ばかりだね。ワガママで、怒りっぽくて……でも、そんなキミがすきだから」
「………………」
「だから、最期はこう言いたくなるなぁ。ああ、クソ。やっぱりボクは人でなしのクソ野郎だ。抱いたはずの決意だって一時間も保たない。でも、でもッ、キミに伝えたいことがあるんだ」
「………………」
少女は、あどけない笑みでこう言った。
「
それは、漏れ出た言葉。
俺が世界を壊したいと思いながら、世界が終わる理不尽を許せないと自分勝手に思っていたように。
折手メアにも同じような葛藤があったのかもしれない。この世界を救うと言いながら、もっと俺の活躍が見たいという自分勝手な思いが。
腕に力が入る。
指先の神経にまで意識が届く感覚。
今にして思えば、俺は賛同が欲しかったのかもしれない。
世界を壊すと言った時、誰か一人でも俺の背中を押して欲しかったのかもしれない。
きっと、それはこの世でただ一人にしかできなかった。最低最悪の、その少女にしか。
「 、が っ」
「あいしてる、メア」
穴の空いたボールみたいに口から漏れる空気。
獣のように暴れる少女の爪を背中で受ける。
細い首は花を手折るみたいに簡単に絞められた。
やがて抵抗はなくなった。
だらん、と少女の手足が意識の不在を訴える。
それは単に脳に血液が届かなくなって失神しただけか、それとも少女の命さえも手折ってしまったのか。
分からない。だが、確認する気は起きなかった。少女を殺した事を自覚するのが怖かったのか、それとも生きていた少女にトドメを刺すのを躊躇ったのか。自分でもそれは分からなかった。
もう俺を止める者はいなかった。
アドレイド・アブソリュート。
ブレンダ。
栗栖椎菜。
折手メア。
破り、退け、壊し、殺した。
異能、技術、狂気、日常。
四種類の脅威を乗り越え、俺はようやく辿り着く。
そして。
そして。
そして。
そして。
「──────────────は?」
『
誰か、と考えた時。
今までの不自然が一気に繋がる。
瞬間、思考がフル回転する。
折手メアは世界を回復した。だが、それだけだった。
前提条件として、アリス・アウターランドがいる限り世界は終わる。第一摂理によってそう決められている。
アリスを倒さずして『日常』を取り戻しても無意味だ。あとたった十分かそこらで滅ぶような日常に何の意味がある。
折手メアは最期にあどけない笑みを浮かべた。
折手メアは漏れるように最低な言葉を吐いた。
それは何故だったのか。
では、それは何だ?
アリス・アウターランドを殺せるモノ。
折手メアが用意した最後の秘策。
「…………………………あ、」
残り10分
次回→「九六話:延長戦/vs???」