ハーレム

「私の本音としてはこんなものですよ。ただ私が一番であると、見せつけたいのです……独り占めには、出来ませんから」


「……別に、独り占めにしてくれてもいいけど。そんなに僕は信頼ない?」


「そういうわけではないですよ?ですが、遠い未来のことはわからないですから。誘惑されて、コロッとおちてしまうかもしれません。性欲は怖いですよ?」


「別に僕は性欲を消そうと思えば消せるし……」


「それと、私の心情以外にも理由はあるんですよ。ここからは細々とした理屈の話です」


「理屈?」


「はい。まず、最初に話していたところから行きましょうか。ノアちゃんは私の知らない女に会っていますね?」


「……ま、まぁ。でも、別にこれは浮気ってわけじゃないよっ!?」


「それはわかっています。ノアちゃんであれば、自分が知己となった女がいれば、私にも紹介してくれるでしょう。この、紹介がなかった時点で私には会わせられない存在となるでしょう。そして、ノアちゃんが私以外を優先するということは絶対にありえません。なので、相手は会わせたくとも私に会わせられない相手となるでしょう。つまりは、物理的に、会いにはいけない相手。そうですね。封印でも、されているのではないか?という風に想定しました」


「お、おぉっ?」


「封印されている。そう仮置きした時、更に色々なことが見えてきます。まず、何故、封印はそのままなのか。解けないのか、それともあえて解いていないのか。あえて解いていない場合、この時点でノアちゃんよりも強い厄介な相手なのではないかと推察できます。解けない場合も同じでしょう。ノアちゃんでも解けない封印を施されている存在なんてどう考えてもヤバい奴で、ノアちゃんでも勝てないような存在となるでしょう」


「え、えっと……」


「そして、ノアちゃんが定期的に会いにいっている、ということはある程度親しいはずです。その上で、ノアちゃんが親しくなるまで通い詰めているのにも理由があるはずです。その理由の考察として、その存在はノアちゃんが何もしなくともいずれ封印が解けて現世に現れる存在であり、その際に仲が悪くて戦うような事態になりたくはなかったから。という風に考察してみましたが、どうでしょう?」


「むぐっ」


 なんか、全部言い当てられているんだけど。

 怖いんですけど。


「あっていますか?」


「ほとんど」


「良かったです。では、この相手が誰なのか。神様か。邪神か。邪竜か。はたまた、私の国を始めとする各国の伝承に残っている存在のいずれか。絞りこむのは不可能ですが、何であれ、さほど変わらないでしょう」


「うぅん」


「大事なのは、私の知らない世界を揺るがしかねない何かがノアちゃんと親しいということ。ここでノアちゃんを私が独り占めした場合……最悪の状況になるのではないか?という風な結論を出しました。その存在がノアちゃんの隣に立つ為、何かとんでもないことをするのではないかと危惧しました」


「最悪の状況になんて僕がさせないよ」


「戦いの余波だけで人類滅びません?それは」


「……滅ぶね、多分」


 まず、この星が無事なのかどうかを心配した方がいいレベルな気もする。


「ミノワ王国の女王である私は当然、この国に愛を持っていますから。いずれ滅びるような運命を残したくはありません」


「……」


「後、この一連の流れでちゃんと私の中で確定していなかった情報が確定しました。私の中で女であることは確定してしましたが、その相手から向けられている感情が恋愛感情であるかどうかはちょっと不明でした。ですが、ノアちゃんが一切私の言葉を否定しなかったおかげで、ちゃんとその相手がノアちゃんを異性として愛しているということがわかりました。文字通りの神話に出てくるような恋敵もいる中で、流石の私も独り占めまでは狙えませんよ。一番になるだけで我慢します」


「うにゃっ!?」


「それと、貴方の配下たちのこともあります。私だけが独り占めにしてしまっては、ノアちゃんの部下であるローズさんやアテネさんの不満を買ってしまうでしょう……別に、私の感情だけではないのですよ。ノアちゃんを独り占めすることのリスクが、あまりにも多すぎると判断しました。これも全部、ノアちゃんが女たらしなせいですよ?」


「う、うぅ……そ、そんなつもりはぁ」


「結果を見てください。貴方はハーレムを作り出しましたよ」


「……」


 ニールの熱烈な愛の告白を思い出してみよう。

 あれを聞くと、きっと外に出ればいい人にも会えるはず!というのがだいぶ無責任なのは……うん。しっかりとわかっているよ。


「……あれ?僕の配下たちのこともある?」


 なんてことを思っていた中で、僕はふと、レーヴたんの言葉を思い出して顔をあげる。


「ボス!いっぱい子供を作ろうっ!」


「私は別に子供はいらないわぁ。元々、私たちラミアはあまり子供を残さない種族だしぃ……基本的に、私たちの一族は寿命をもたないの。でも、避妊した上で……そういう行為をするのは、楽しみにしておくわぁ」


「あっ、はい」


 あれ?何時の間に、ローズとアテネの感情が僕の恋愛感情になっていたの?普通に上司として、健全に慕われているだけだと思っていたんだけど。



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