飲料メーカーはなぜ果糖ブドウ糖液糖を使うのか
砂糖がビートやサトウキビから精製されるのに対して、果糖ブドウ糖液糖の原料はトウモロコシやイモだ。それらに含まれるデンプンからブドウ糖を製造し、その一部を果糖に変換して濃縮するため、「高果糖コーン・シロップ」とも言われている。
含まれる糖のうち、果糖の割合が50%未満ではブドウ糖果糖液糖、50%以上90%未満では果糖ブドウ糖液糖、90%以上では高果糖液糖と呼ばれる。比率は異なるものの、体内での作用に大きな差はない。
「果糖ブドウ糖は砂糖より安く、およそ半値で手に入ります。そのうえ液体なので加工しやすく、同量の砂糖と比べても甘みを強く感じやすい。メリットが多いため、多くの飲料メーカーが使用しているのでしょう」(佐久市立国保浅間総合病院外科部長で、肝臓専門医の尾形哲氏)
そこで編集部では、果糖ブドウ糖液糖を使った製品を販売する飲料メーカーに対して、大規模なアンケートを実施。「なぜ砂糖ではなく果糖ブドウ糖液糖を使っているのか」「果糖ブドウ糖液糖に健康上の問題はないと考えているのか」を尋ねた。
【一覧】「果糖ブドウ糖液糖」入り飲料を販売する主要メーカーのアンケート回答
5ページから、または上の一覧では、各社の代表的な製品とアンケートへの回答を掲載している。なお7ページにまとめた5社は、「回答なし」または「回答を控える」との回答だった。