売れない大阪・関西万博チケット。大阪人の本音は?「万博? ユニバのほうがええやん!」「前売りしか売らへんかったこと自体、大阪人気質をわかってへん」
「売れ残る万博チケットに比べ、阪神戦のチケットは超人気で入手困難が続いている。その甲子園チケットを私、そこそこの枚数、手元に持っていますねん。なのに、なんで万博チケットをわざわざ買って万博に行かないといけませんの」 結局、甲子園球場では15人の来場者に「万博に行くか?」と質問するも、「行く」と答える人に出会うことはなかった。 甲子園球場へと向かうタクシー内でもこんなコメントが。 「大阪人はせっかちなんや。とにかく待たされることが嫌い。赤信号も待つのが嫌で、ついつい渡ってしまう。なのに、万博IDまでつくって前売り券を買えなんて、そんな一番苦手なこと。当日に『今日は天気ええから万博にでも行こか』となるのが大阪流や」(50代タクシー運転手) 先月25日、万博協会は万博の当日券を販売することを発表した。 「チケットが売れへんからという理由で、今頃当日券を売るように変えたわけや。前売りしか売らへんかったこと自体、大阪人気質をわかってへん証拠やで」 ■協賛企業が買ったチケットの行方 もちろん、前売り券を買って万博にワクワクしている人たちもいる。今年、兵庫・尼崎にオープンした阪神の2軍施設「ゼロカーボンベースボールパーク」にいた30代のサラリーマンはこう話す。 「僕の周囲では万博の話題で持ち切りですよ。今回の万博を逃したら、次に日本に万博がやって来るのは55年後という話もある。そのときにはもうこの世にいないかもしれない。夢洲は自宅から電車で行ける近場。このチャンスに行かないのはもったいなさすぎます。 盛り上がっていないっていうけど、開幕してパビリオン巡りをした人がSNSに体験談を上げるようになれば、きっとバズるし、そこからが万博の本番ちゃうかなあ」 ただ、「万博に行く」と答えた人で、ここまで前のめりに万博に期待を寄せる人はレア。というのも、少なくない人が万博に出向く動機を「タダ入場券があるから」と答えたのだ。あくまで今回の取材の中での話だが、本誌記者の取材に「行く」と答えた層の6~7割ぐらいがそうだった。 現在、チケット市場には大量の万博入場券が出回っている。協賛企業が買った700万枚の前売り券がだぶつき、チケットサイトなどに出回っているのだ。価格も2枚で9000円とかなり安くなっている。大阪在住の40代サラリーマンが言う。