男女論レスバ逆引き辞典(随時更新)
まず最初にレスバにおいて相手を論破する…正確には相手に自分の間違いを認めさせたり、こちらの主張の方が正しいと宣言させるのは原則不可能だ。何故なら人間は男女に限らず説得されない方が得な場合、絶対に説得されないからだ。また前提知識量や世界観その他バイアスが強固な場合、人間はそもそも自分が論破されてる事に気付けない。その為レスバは如何に相手の言説が誤っているか?を周囲に広める事がゴールとなる。
その為、ここではその役に立つであろう男女論で既出の論題や詭弁に対してパッと引用して広める事が出来るような簡単なエビデンスや論理を提示していく。そのように利用していただくため、この記事は同1性保持権(無断改変)以外の著作権を放棄する。また追加して欲しい論題・詭弁や項目の修正があれば都度修正するのでDMなりコメントなりを送って欲しい。
(※労災死の男女比等の直接的な男性差別の証拠は主に「男性特権」項目にまとめてます)
性犯罪に関して
・性犯罪は他の犯罪より再犯率が高い
一般財団法人日本刑事政策研究会によれば性犯罪者の同種再犯…同じ性犯罪を犯して捕まる確率は強姦3.0%、強制猥褻6.5%であり、窃盗28.9%や傷害21.1%や詐欺11%と比して高いとは言えない。
・性犯罪者の99%は男性
という言説には2つの欺瞞がある。1つは2017年までレイプは強姦罪として女性のみが被害者とされており、女性は2025年不同意性交等罪的な意味でのレイプをしても共同正犯…レイプの手助けや計画犯…以外の加害者にはなれなかった。男性へのレイプが罪となったのは2017年の強姦罪が強制性交等罪に改正されてからである。その為、過去から現在までの性犯罪者の男女比は必然的に男性が圧倒的多数になることは言うまでもない。
2017年以前までレイプは強姦罪として刑法第177条により以下のように定義されていた。
「暴行又は脅迫を用いて十三歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、三年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。」
2つ目の欺瞞は暗数調査では男性の性被害者・女性の加害者にはかなりの暗数が示唆されている事を無視していることだ。
例えば米国CDCの調査では性的暴力に関する12月間の統計によるとレイプ被害者の50%は男性である。
https://nsvrc.org/sites/default/files/2021-04/NISVS_Report2010-a.pdf
また大学生を対象とした世界的な調査では男性の3%が異性間の関係において強制的な性行為を報告し、女性の2.3%が異性間の関係において強制的な性行為を報告している。
日本においてもデートDVの調査において「パートナーからこんな性的行為(性加害)をされた事があるか?」と調査した場合、女性の32.96%に被害経験がある1方で、男性の29.23%に被害経験があることが報告されている。
性加害及び性被害における暗数についてより詳しくはコチラ参照
・女性は男性からセクハラを受けやすい
とりあえずXで「チー牛」や「非モテ」等で検索してみよう。女性はセクハラをしないのではなく、男性のようにしても大きな問題にならないだけである。
・女性の殆どは痴漢被害経験者
2024年に内閣府が行った16〜29歳を対象とした暗数調査では、痴漢被害経験率は女性は13.6%、男性は3.6%だった。
また痴漢の認知に関して神奈川大学の研究では、人間は臀部(尻)における触覚刺激では人間の手と鞄の区別がつかないことが判明しており、上記の暗数調査もこの誤認が含まれてることが予想される。
・日本は世界でも屈指の性犯罪大国であり膨大な暗数が存在する
男性の性被害に限っては上記の通り、その可能性を示唆するデータはあるが女性の場合は疑わしい。また性犯罪は国により定義や基準が違うが、龍谷大学社会学部津島昌寛教授がそれらを揃えて比較すべく2012年にEUで行われた「欧州における女性の幸福と安全に関する調査」と同1の暗数調査を2016年にやったところ、15歳以降に身体的および/または性的暴力の被害を受けたことがある女性の割合はEU平均33%に対し日本17%、15歳以降に非パートナーにより性的暴力の被害を受けたことがある女性の割合はEU平均6%に対し日本3%という数字が出た。
・被災地では性犯罪が増える
まず大前提として被災後に性犯罪が増加した事例はない。この手の言説は阪神大震災直後、多くのメディアが報道したのがキッカケで生まれたデマであるが、その裏付けとなるデータは「人々の噂や逸話」以外のモノは存在しない。
例えば1995年の兵庫県警認知強姦件数は被災地14署で15件であり前年が19件である。またそもそも震災後に治安が悪くなるという前提自体が確認されてない(或いは警察その他関係者により治安が維持された)。兵庫県警の報告書によれば地震発生から100日後までの犯罪情勢は以下の通り。
震災後の重要犯罪については、殺人 5件(いずれも検挙)、強盗 1件(未検挙)、非現住建造物放火等 4件(いずれも検挙)、強制わいせつ3件(いずれも検挙)、強姦 1件(検挙)が、発生している。また、その他の刑法犯罪については、暴行、似害、公務執行妨害、器物損壊などがみられるが、その発生は、 392件(検挙 367件)であり、前年同期と比較して震災後急激に増加したという状況はみられない。
https://da.lib.kobe-u.ac.jp/da/eqb/0100055399/shinsai-4-153.pdf
暗数においても女性団体においても強姦に関する相談は軒並み0であった事をノンフィクション作家の与那原恵氏が確認している。
またこの言説を広めているのは「女性と子ども支援センターウィメンズネット・こうべ」の正井禮子氏であり、彼女は与那原恵氏と「レイプ事件多発の状況を提供してくれた個人で電話相談をやり被災地の女性から4ヶ月間で1635件の相談を受け37件の未遂含むレイプ被害の相談をHさんは信用出来る人物なのか?」を巡って対立してる。どちらが正しいのか?は別…というか、もう確かめようがないとして、現状被災地における性犯罪多発言説を裏付ける唯1の材料がHさんという名前を明かせない匿名の女性個人なのは強調しておく。
・男性はレイプしても大半が執行猶予
法務省の「平成29年刑法改正後の規定の施行状況についての調査結果」によれば、レイプ(旧強制性交等罪・現不同意性交等罪)における平成29年から令和2年の判決において、執行猶予が下された事件は625件中129件であり、執行猶予率は20%である。
https://www.moj.go.jp/content/001357721.pdf
因みに執行猶予率20%はかなり厳しい数字であり、例えば女性の殺人事件における執行猶予率は40%である。
非モテ男性に関して
・男性は自分より学歴や所得が上な女性を避ける
そんなデータはなく、統計的事実は何れも「女性は自分より学歴や身長が下の男性を忌避する」傾向を示している。例えば日本のマッチングアプリDineによれば
またプレシデントオンラインが独身男女2000人に対し、結婚相手に求める学歴について「理想ライン」と「妥協ライン」に分けて回答を求めたところ、女性は男性と比して高学歴になればなるほど学歴厨になる傾向が示唆された。男性にも1定のラインまで高学歴ほど学歴厨になる現象がみられるものの、女性ほど顕著ではないようである。
・青春時代に恋愛出来なかった男性は非モテを拗らせて痛い言動をとる
そんなデータはなく、統計的事実は「青春時代に恋愛した男女は幾つになっても恋愛やる」ことが示唆されている。
例えば米国の縦断研究では過去に異性遊び(特定パートナー以外と性的関係を持つ)していた人間は、過去に誠実に異性遊びをしなかった人間に比して次の関係でも異性遊びする可能性が3倍高いことが判明した。要するに「過去にモテて異性遊びした人間はずっと異性遊びしようとするが、過去に異性遊びしなかった人間はそれ以降も異性遊びはしない」ということだ。
より詳しくはコチラ
・貴方の優しさは弱さ
ガスライティング。またこの言説を唱える者は「自分を優しいと自認する男性も有利な立場になると攻撃性を露わにする」的な論を唱えがちだが、これは5chが2chの時からネタにされている詭弁家の特徴「主観で決め付ける」「自分に有利な将来像を予想する」の併せ技だ。
1.事実に対して仮定を持ち出す
「犬は子供を産むが、もし卵を生む犬がいたらどうだろうか?」
2.ごくまれな反例をとりあげる
「だが、時として尻尾が2本ある犬が生まれることもある」
3.自分に有利な将来像を予想する
「何年か後、犬に羽が生えないという保証は誰にもできない」
4.主観で決め付ける
「犬自身が哺乳類であることを望むわけがない」
5.資料を示さず自論が支持されていると思わせる
「世界では、犬は哺乳類ではないという見方が一般的だ」
6.1見関係ありそうで関係ない話を始める
「ところで、カモノハシが卵を産むのは知っているか?」
7.陰謀であると力説する
「それは、犬を哺乳類と認めると都合の良いアメリカが画策した陰謀だ」
8.知能障害を起こす
「何、犬ごときにマジになってやんの、バーカバーカ」
9.自分の見解を述べずに人格批判をする
「犬が哺乳類なんて言う奴は、社会に出てない証拠。現実をみてみろよ」
10.ありえない解決策を図る
「結局、犬が卵を産めるようになれば良いって事だよね」
11.レッテル貼りをする
「犬が哺乳類だなんて過去の概念にしがみつく右翼はイタイね」
12.決着した話を経緯を無視して蒸し返す
「ところで、犬がどうやったら哺乳類の条件をみたすんだ?」
13.勝利宣言をする
「犬が哺乳類だという論はすでに何年も前に論破されてる事なのだが」
14.細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
「犬って言っても大型犬から小型犬までいる。もっと勉強しろよ」
15.新しい概念が全て正しいのだとミスリードする
「犬が哺乳類ではないと認めない限り生物学に進歩はない」
男性は悪魔である
・男性は病気の妻を直ぐ見捨てる
この主張には2つの論文が根拠として記される事が多い。1つは2009年の配偶者が癌を患った500組のカップル調査だ。この調査では夫が病気になった場合、診断後5年以内に離婚する確率は3%だが妻が病気になった場合は20%であり、男性は女性の7倍配偶者を見捨てるのだ!と語れる事が多い。
しかし調査では誰が離婚を申し出たかは調べられておらず、また誰が誰と離婚したか、男性・女性がいつ病気になったか?等の情報もない。にも関わらずタイトルに「見捨てる(abandonment)」とつけられた理由は、研究者が見捨てるの定義を「正式な離婚と少なくとも3ヶ月続く別居」としたからだ。更にアメリカ医療は日本と違い皆保険性ではないので、公的医療助成(メディケイド)の対象となるよう収入の低い方…通常は女性…が病気になった場合に離婚するケースが珍しくない。これは医療離婚(Medical Divorce)と呼ばれ米国の社会問題となっている。
また同結果を再現する研究として2015年の論文も槍玉にあげられやすい。これは調査対象を2700カップルに増やし、更に配偶者が病気になったタイミングも含めて調査した結果、妻の発症のみが離婚リスク増加と相関し、妻が病気になった時に離婚する確率は夫が病気になった時より6%多いことが確認された。
しかしその後コーディングエラーが判明し、論文は「正しく計算したら別に性差なかった」ということで撤回された。
因みにこの手の研究は「男性が病気になった方が離婚になりやすい」ことを示す研究もあり、現段階では結果に統1性がない…というより肝心要の「誰が離婚を主張し始めたのか?」を追跡するのが難しく結論を出せない状態だ。
例えば多発性硬化症患者の3998人と健康な15992人の対照研究において、女性の多発性硬化症は離婚と相関しないが、男性の場合は健康男性と比して離婚リスクが21%高いことが示された。
配偶者どちらも不健康なカッブルと夫婦双方が健康状態にあるカップルとの比較では別居のリスク43%上昇し、男性配偶者のみが病気になったカップルでは22%上昇し、女性配偶者のみが病気になったカップルでは11%上昇した。
・男性は争いの化身で女性は平和主義
DVや性犯罪セクションにも書いたが女性は暴力を振るわず争いを起こさないわけではなく、表に出にくい事が示唆されている。
またマクロの指導者としての女性は男性より積極的に争いを起こしやすい事が示唆されており、1875年から2004年までの全ての世界のリーダーを分析し軍事的侵略における男女差を統計的に調べた研究では、女性リーダーの36%が少なくとも1つの軍事紛争を起こしたが、男性リーダーでは30%が同様のことをしたことが判明した。
ミクロの直近事例においてはアルゼンチンがフォークランド諸島を侵略占領した時、英国のマーガレット・サッチャーは男性顧問や米国のロナルド・レーガン大統領の反対を押し切って軍事行動を強行した。また2011年にヒラリー・クリントン国務長官はロバート・ゲーツ国防長官やトーマス・ドニロン国家安全保障担当大統領補佐官等の男性顧問の反対を振り切って、オバマ大統領にリビアでの軍事行動を開始するよう働きかけた。
https://www.middleeastmonitor.com/20201015-three-women-loads-of-lies-and-the-destruction-of-libya/
また女性は歴史的にリンチを扇動し、テロ活動に従事し、奴隷に対して男性よりおぞましい暴力を振るっていた。詳しくはコチラ
・男性のせいで女性は過度な痩身を強制されてる
摂食障害における研究ではパートナーを得るための性内競争(女性同士の競争)が神経性やせ症(拒食症)と過食症の発症に中心的な役割を果たしている可能性が示唆されている。
また上記の事実は性内競争と言っても「女性同士の競争といってもパートナー…つまり男性を得る為の営為なのだから結局は男性のせいではないか?」と表現することも出来なくはないが、それに関しては「男性の方が痩せ圧…というか美容圧全般が強いにも関わらず男性にそのような事は起きてない」ことから否定される。例えば日本の高校生894人を対象とした摂食障害症状評価尺度では、心理的負担感は女子学生の方が高いものの痩せ圧自体は男子学生の方が高い事が判明している。
DVや親権に関して
・DV加害者の大半は男性で被害者の大半は女性
というのは警察事件や相談件数に関しては事実であるが暗数調査では違う。例えば内閣府が令和5年にやったDVの暗数調査ではDV経験者は女性27.5%に対し男性は22.0%である。
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/chousa/pdf/r05/r05danjokan-4.pdf
またDV事件が女性が多数なのにも関わらず配偶者間殺人事件では加害者の割合は男性58.6%で女性41.4%と差が無くなり、更にDVを理由とする自殺数は男性が女性の3倍近いスコアをつけている等からDVにおける男性被害者の莫大な暗数が伺える。
・男性の8割は養育費を払わない
平成28年度全国ひとり親世帯調査によれば母子家庭の養育費受給率24%であり、これを指して上記は「離婚した男性の8割は養育費を払わない」と主張する。しかしコレはそもそも「養育費の取り決めしてる母子世帯は43%」という事情を伏せたものだ。この事情を勘案した場合は男性の養育費不支払い率は100-24÷43×100=45%。因みに母親の養育費不支払い率は養育費取り決めしてる父子世帯率が20%で受給率が3%であり、従って100-3÷20×100=85%となる。
・共同親権の前に養育費強制徴収制度を
共同親権と養育費徴収制度はセットになっており、我が国では共同親権と合わせて「法定養育費制度」がスタートする。これは離婚後において養育費の取り決めがなくとも親権者が1定の養育費を請求出来るようになるものであり、尚かつ「先取特権」が付加され他の債務に優先して養育費の差し押さえが可能になる等文字通りの特権が付与される。
父母が子の監護に要する費用の分担についての定めをすることなく協議上の離婚をした場合には、父母の一方であって離婚の時から引き続きその子の監護を主として行うものは、他の一方に対し、離婚の日から、次に掲げる日のいずれか早い日までの間、毎月末に、その子の監護に要する費用の分担として、父母の扶養を受けるべき子の最低限度の生活の維持に要する標準的な費用の額その他の事情を勘案して子の数に応じて法務省令で定めるところにより算定した額の支払を請求することができる
・夫は妻を直ぐ見捨てる
最高裁判所の司法統計によれば離婚調停の70%は妻が申立人である。
更に離婚を切り出す妻側の申し立て動機を司法統計から見ると1位が「性格の不1致」だが2位が「生活費」である。良い悪いは別に金の切れ目が縁の切れ目は事実ということなのだろう。
https://www.courts.go.jp/app/files/toukei/597/012597.pdf
また上記の間接的証拠として夫の失業と離婚には相関関係があることは国内の研究でも示唆されている。
・実子誘拐女性は虐待で追い詰められての逃避
は僅かであることが法務省の協議離婚に関する実態調査結果の概要で示唆されている。別居でトラブルになる夫婦のDV率は4.1%であり、1位は「話をするのが嫌だった(からよく話し合わずに別居してトラブった)」だ、
・日本のパパは世界1家事育児をしない
2016年に行われた6歳未満の子供を持つ夫婦の家事・育児関連時間の国際比較調査において、日本人男性の家事育児時間は平均83分であり、先進国の中でも突出して低いこと自体は事実である。
しかし国立成育医療研究センター が行った「2016年社会生活基本調査」を基にした未就学児のいる父親の(通勤時間含めた)労働時間分析では69%の父親が10時間以上労働に従事しており、11時間以上労働もほぼ半数の49%であり、更に12時間以上労働が36%で最大マジョリティなのが判明した。日本の父親は物理的に家事育児やる時間がない通り越して、そもそも過労死(残業時間80時間以上)と隣り合わせなのが実情だ。
また国際比較で見ても日本人男性は日本人女性に比して労働時間が圧倒的に長いのが特徴だ。
男女賃金格差
まず男女賃金格差の大前提として、我が国では労働基準法及び男女雇用機会均等法により性別を理由に労働待遇に差をつけることは禁止されている。従ってXで度々主張される「私の職場では男性と女性で同じ労働・雇用形態でも給料が違った」という発言はほぼほぼ嘘松と言っていい。本当なら法律違反であり、該当の事業所は厳罰に処せられるので即通報するべきである。
第四条 使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。
第六条 事業主は、次に掲げる事項について、労働者の性別を理由として、差別的取扱いをしてはならない。
一 労働者の配置(業務の配分及び権限の付与を含む。)、昇進、降格及び教育訓練
二 住宅資金の貸付けその他これに準ずる福利厚生の措置であつて厚生労働省令で定めるもの
三 労働者の職種及び雇用形態の変更
四 退職の勧奨、定年及び解雇並びに労働契約の更新
・労働時間
そもそも論として日本においては就業時間の男女差が大きい。ILO調査では平均して女性は男性より月の労働時間が40時間短いのだ。
・女性の社会退出
ハバード大学のクローディア・ゴールデン教授は男女賃金格差の原因を証明したとして2023年にノーベル経済学賞を受賞した。
その原因は「女性が結婚や出産を契機とする社会退出」である。彼女はこのような「母親ペナルティ」により女性が長時間や不規則や責任と引き換えに高報酬な「貪欲な仕事(長時間労働プレミアム)」につかず、尚且つその選択は女性自身が望んでる事を明らかにしたのだ。尚彼女自身は「このような原因がある」と述べてるだけで、男女どちから又は社会を批判したり、こうするべきだ!という事は特に論じてない。彼女の論文はあくまでそのような原因があると述べているだけである。
余談だが日本は特に女性の社会退出が激しく第1子の出産までに妻の57.5%が無職になる。それ以降はずっと無職か復職してもパート勤務だ。
・労働時間辺りの賃金格差
日本における男女賃金格差は女性の方が低いことばかり問題視されるが、総務省が平成23年に行った「社会生活調査」においては、同じ年収帯で比較しても年収300万円以下を除き全ての年収帯で労働総平均時間(その日に働かなった人間も含めての平均)は女性より男性の方が長い事が判明してる。原因は定かではないが同じ給与帯であっても男性の方が(例えばサービス残業等で)労働負担が高いことが予想される。
男性特権
・男性は女性より進学や就業の自由がある
内閣府男女共同参画局の「多様な選択を可能にする学びに関する調査」によると、親や家族から勉強や進路将来のことについて性別を理由に制約を受けたり、推奨されたことがある割合は勉強及び進学及び職業選択のいずれも男性の方が高くなっている。
また文部科学省調査では大学進学率は男性の方が高いものの、専門や短期大学を含めた「高校卒業後の進学率」は日本においては女性の方が2~3%程度高くなる事が示されてる。(高校卒業後、進学せず働くのは男性の方が多い)
その他詳しくはコチラ
・司法の男割
「女性は男性と比して刑事裁判になっても量刑が軽くなる」という傾向自体は存在する。何故なら殺人罪という解釈の余地が入りにくい犯罪において、男性の執行猶予率は20%だが女性は40%だからだ。
https://senshu-u.repo.nii.ac.jp/record/5700/files/1021_0102_03.pdf
また岩井宜子氏の行った同研究における女性の量刑分析において、女性は「状況の被害者である」から逆算されて量刑が軽減される傾向も示唆されており、例えば母による子殺しにおいては虐待が背景にある方が量刑が軽くなる傾向が確認された。
更に司法の女割は検察の起訴段階から適応されることも示唆されており、例えば法務省「検察庁終局処理人員の動向」によれば検察による起訴率は男性60%に対し女性は30%である。
https://www.moj.go.jp/content/000105816.pdf
より詳しくはコチラ
・劣悪な刑務所に収監される特権
こうした刑務所の男女の違いの理由について法務省は「犯罪白書」にてこう語っている。
女子受刑者について,特に重視すべき処遇重点事項とされているのは,[1]情緒の安定性を養う,[2]家庭生活の知識と技術を習得させる,[3]教養と趣味を身に付けさせる,[4]健康の管理に留意する,[5]保護引受入との関係の維持に努める,の5項目である。
これらの処遇重点事項に従い,女子刑務所では,開放的な建物が多く,保安上の要注意者や精神障害者を収容する場所以外の一般の居室には,施錠がなされず,トイレや洗面所は居室の外に設けられている場合が多い。また,家庭的な雰囲気で,収容に伴う心理的な圧迫感をできる限り少なくするよう,所内の調度品などについても配慮がなされている。職業訓練の種目には,家庭生活の知識や技術の付与に役立つものとして調理,家事サービス,洋裁,美容などがあり,教養と趣味を身に付けさせるために,通信教育や所内の教養講座の受講が奨励され,短歌,俳句,茶道,生け花,器楽,コーラスなどのクラブ活動が行われている。さらに,覚せい剤事犯で入所する者の増加に対応して,薬害防止のための教育が活発に行われているほか,暴力団と関係のある者に対しては,個別的に暴力団との関係を絶たせるための指導を行い,かつ,父母など親族の者との関係の緊密化について援助に努めている。
男性は刑務所に入っても収容に伴う心理的な圧迫感を覚えず、教養や趣味も必要ない特権有してるというのが法務省の見解ということだ。
・経口避妊薬の市販販売は遅れてるのにバイアグラは即可された
これはバイアグラの処方薬としての認可と経口避妊薬の処方箋無しでの購入の可否をゴッチャにして語るデマである。
とりあえず事実としてバイアグラは1998年に開発され、1999年に認可され医療機関で処方されるようになったものの、2025年現在まで市販薬としては承認されていない。
またバイアグラ…というかED治療薬の市販は2024年に議論が始まったばかりである。
・その他男性特権の簡易リスト
-過労死特権
女性の約11.6倍男性は過労死出来る(令和5年度認定過労死者は男性58人、女性5人)
-労災死特権
女性の約24倍男性は労災死出来る(2016年労災死者は男性919人、女性38人)
https://chuo-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=11868&file_id=22&file_no=1
-ホームレス特権
女性の約20倍男性はホームレスになれる(令和4年ホームレスは男性3187人、女性162人)
-早死特権
女性より約6年男性は早く死ねる(令和5年における平均寿命は男性81.09歳、女性87.14歳)
-法律で加害者と名指しされる特権
「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」の前文より
我が国においては、日本国憲法に個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、人権の擁護と男女平等の実現に向けた取組が行われている。
ところが、配偶者からの暴力は、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であるにもかかわらず、被害者の救済が必ずしも十分に行われてこなかった。また、配偶者からの暴力の被害者は、多くの場合女性であり、経済的自立が困難である女性に対して配偶者が暴力を加えることは、個人の尊厳を害し、男女平等の実現の妨げとなっている。
尚「・DV加害者の大半は男性で被害者の大半は女性」セクションに記した通り、DV暗数調査におけるDV被害経験率の男女比は半々である
-寡婦年金を受け取れない特権
寡婦年金とは夫が老齢年金を受け取る前に死亡した場合、妻に対して支給される年金のことだ。これに関して男性は妻が老齢年金を受け取る前に死亡しても寡婦年金を受け取れない特権を有している。
-看護師や歯科衛生士になれない特権
ベスト進学ネット等で「女性のみ」で検索してみよう。
・日本独自の男性特権
-妻に収入全部渡してお小遣いを貰う特権
2012年に行われた35ヵ国家計管理の国際比較データ(ISSP-2012)によれば、家計管理を妻が50%前後行う国は日本/韓国/フィリピンの3国のみであり大抵の国は主たる稼ぎ手である夫が家計管理を行っている。これが海外基準だと妻の夫に対する経済的DVにあたるか?は状況によるが、世界的に見ても日本人男性が持つ「お小遣い制」なる特権は珍しい
-レディースデーに満額払える特権
レディースデー等の「女性限定割引」は先進国では性差別と見做され廃止されてる国が殆どである。例えば米国では1985年にカルフォルニア州で洗車女性割引が違法とされて以降、全米で廃止が進んでいる。
https://caselaw.findlaw.com/court/ca-court-of-appeal/1841105.html
また東アジアでも香港のナイトクラブの女性限定割引は裁判で性差別と判決が下ってる。
2025年には牛角で行われたレディースデーを巡る騒動が、日本人男性独自の特権として査読付き学術論文にまでなった。
男性安全神話
・男性は安心してホームレスになれる
現実の問題としてホームレスの4割が暴行被害を受けている。NPO法人自立生活サポートセンター・もやいによれば、過去に何らかの襲撃を受けた経験があるホームレスは40%おり、内訳は「よくある」が7%、「たまにある」が19.6%、「ほとんどない」が12.3%、「まったくない」は57.5%。
・男性の住居はオートロック不要
主に会社や大学の住宅手当や寮の待遇の違い…女性の方が優遇されてる事について擁護側は「女性は不審者に住居侵入されやすい」と主張しがちである。だがセコムの警察庁資料分析によれば男性の方が住居侵入されやすい。これに限らず女性の言う「男性は安全に~」的な言説は、男性が単にリスクテイクしてるだけ或いはリスクテイクせざるを得ないだけである。
・そもそも男性の方が犯罪被害者になりやすい
平成29年版 犯罪白書より
現実教
・ネットでいがみ合ってる男女は極1部!現実の男女は仲良くやってる!
まず数字的な事実として国立社会保障・人口問題研究所の人口統計資料集によれば、2020年時点で男性の生涯未婚率は28.25%。この時点で全男性の4分の1が脱落する。
また2023年の特殊離婚率は39%なので、ザックリ「(100-28)×(100-39)÷100=44」と単純計算で結婚して離婚しない男性は男性全体の44%である。この44%が全員「妻と仲良くやってる」と仮定しても、数字としては「女性と仲良くやってる男性」がマイノリティなのは変わらない。
・現実の男女はネットの男女論に惑わされず恋愛や結婚を望んでる
内閣府による令和4年独身男女の結婚願望調査で20代女性で結婚願望あるのは64%、20代男性で54%。既に半数近くの男女の結婚願望がなくなっている。
その他騎士の使いがちな詭弁
・ポイズンウェル
特定の属性を侮辱するような言説を唱え、それに反対されると「図星だからそういう反応するんだ!」と勝利宣言する論法。命題への反応を再帰的に利用する循環論法の1種である。恐らく騎士が最もよく使う手。
例:「男性は低身長/ハゲ/低学歴でも自信があって堂々としてれば女性は問題視しない!これに反応する男性は属性自体ではなく、そういうコンプレックスがあるからモテないんだ!」
・バルヴァー主義
相手の主張を過ちであると仮定し、相手の過ちの原因をその人格に求め、その人格によって主張が過ちであるとする論証。 ガスライティング、 発生論の誤謬、循環論法、動機に訴える論証、論点のすり替え等の様々な誤謬を複合的に組み合わせた詭弁の王様。しかしその実態は単なる悪口のレッテル貼りに過ぎない。
例:「彼は女性をあまりに悪しく言うが、発言を追うと過去にママとの関係が上手く行ってないことが分かる。彼の人格はそこで歪んでしまい、今でもママの陰に囚われており、女性を誤った決めつけで見てしまう」
・Whataboutism
そっちこそどうなんだ主義。自分の言動が批判された時に、それ自体には反論せず「貴方も同じことをやっているじゃないか」と相手の過ちをあげつらう論法。
例:「女性を信用するなという男性も現実には恋愛したり結婚してる」
・偽のジレンマ
実際には他にも選択肢があるにもかかわらず、0か100かの極端な選択肢だけを提示し、相手を回答不能にさせること。
例:「現実の不遇を嘆いたり文句を言うより、自分に出来ることをやれ」
・ガリレオ理論
地動説を唱えて迫害を受けた(のは説自体より説を証明出来なかった事が原因だという説あり)ガリレオが結果的に正しかったように「私が批判されているのも私の主張が正しいからだ」という論法。
また「非モテは反省せず自助努力をしない」みたいに敢えて特定の属性の攻撃を誘発させて、攻撃されたら「ほら見ろ!」とポイズンウェルを組み合わせるパターンも多い。
例:「男性は支配出来る弱く幼い女性を求めるロリコンなので強い女性は忌避する。私が批判されてるのがその証だ」
・真のスコットランド人
所謂「本当の○○は××しない」論法。「スコットランド人はそんなことをしない」という主張に対し、「俺の知り合いのスコットランド人はそれをしていた」と反例を挙げられたとき、「その人が真のスコットランド人ではないからだ」と定義を変更することで反例を排除する。男女論では主に「真のモテ男性は~」と使われる事が多いが、単なる循環論法である。
例:「真のモテ男性は男女平等に文句を言ったり覚えたりしない。文句を言ってる男性は既婚や彼女持ちだろうと真のモテ男性ではない」
・ラブジョイの法則
ある主張に反対する為に文脈無視して「子供達のことを考えろ!」と訴える事。同情論証の1種であり男女論では表現規制を巡る議論でよく使われる。ラブジョイはアニメ「ザ・シンプソンズ」の登場人物であり、シンプソンズの作中で用いられたことでミーム化した。
例:「児童ポルノの存在は子供の事を考えれば許せないはず!」
尚現実においてゾーニングがなされてなく、子供達の目に入る事は問題視されてるのは女性向けポルノであり、東京都指定の不健全図書の8割はBLである。詳しくはコチラ
・早まった1般化
少ない例から誤った1般的な結論を導く。 人間が最も陥りやすい誤謬の1つであり、インターネットでも現実空間でも最も多用される詭弁の1つでもある。SNSのレスバにおいては集団の中の極端な人物の言動を例に出したり晒し上げたりし、集団全体を攻撃する「ナットピッキング」という形で使われやすい。
例:「女性は感情的、男性は論理的と言うが、こんなに感情剥き出しにしてる男性がいる。だから男性が論理的というのは誤りだ」
・動機に訴える論証
対人論証の1種であり、主張内容ではなく主張してる人間の動機や内心を問題視して主張を偽とする詭弁。男女論のレスバにおいては自称中立派の騎士が男女双方の主張の真実性を無視して「どっちもどっち」と溜息を吐くかっこつけに使いがちであり、欧米では「騎士のクソデカ溜息(knight's big sigh)」としてミーム化してる
例:「SNSでいがみ合ってる男女はどちらも自分こそが社会的弱者であるという被害者意識を持っている。やれやれだぜ」
・頂点と底辺の誤謬
頂点と底辺の誤謬は集団の両極端にいる人々の特性を集団全体に当てはまるかのように言う詭弁。早まった1般化の1種である。男女論においては「男性は富と権力を有してる」と主張する為にホームレスや労災死や餓死者の男女比を無視して頂点に焦点をあて、「男性は全員性犯罪予備軍」と主張する為に99%の性犯罪をやらない男性を無視して底辺(性犯罪男性)に焦点をあてたりする。
例:「男性は社会で特権に囲まれて生きている。衆議院議員の9割が男性なのがその証拠だ」
リンク集
共同親権エビデンス集
https://note.com/tsuresari04/n/n00fdddf1fb18
コメント
16https://note.com/kiss_a_mikan/n/n843f670b2188
遂に「言いっぱなし vs 言いっぱなし」同士による ∞ループ地獄の黙示録の様相を呈して参りました🥺
フェミマゲドン😇
イマネケリフ選手の性別騒動、2022年に準優勝だった時には誰も問題にしなかった。
内容の本質と全く関係ない話だがなんでこの人は熟語に含まれる数字を絶対に漢数字で表記しないんだろう
「全体の一部」という意味合いでの「一部」を「1部」って表記するのはギリギリ理解できるが「統1性」は絶対おかしいだろ
正直英語の誤読が酷いから英語使わないほうがいいね