尼崎「デマと脅迫から民主主義を守る」集いに約220名
「百条委員会を守る市民の会」は25/2/13に尼崎市で「デマと脅迫から民主主義を守る」集いを開催し、約220名が参加しました。
動画は今後会のページに掲載するとのこと。
https://www.youtube.com/@save_congressman
兵庫県議会は令和6年3月12日付け元県民局長の文書に記載されている7項目の内容の真偽に関連する事項を調査するため、文書問題調査特別委員会(百条委員会)を立ち上げました。
・兵庫県議会 文書問題調査特別委員会
https://web.pref.hyogo.lg.jp/gikai/iinkai/index/tokubetsu/bunsho/index.html
・兵庫県議会 議会中継
https://smart.discussvision.net/smart/tenant/pref_hyogo/WebView/rd/council_1.html
しかしながら、百条委員会委員に対して、事実に基づかないSNSでの誹謗中傷ならびに、リアルでの自宅突撃・物品送りつけ・電話での暴言などが相次いでいます。
百条委員会の委員だった竹内英明元県議は、24/11/18に議員辞職後、25/1/18に亡くなりました。
まず、本件をめぐって亡くなられた3名の方に参加者全員で黙祷を捧げた後、「デマと民主主義を守る」ため、弁護士による講演と百条委員会委員からの発言、「動画でわかる!100条委員会」上映と会場からの質問・回答がありました。
代表の酒井一さん(元尼崎市議)は「百条委員会は当時の知事の政治的責任について検証してきた。
また、告発内容の事実確認等、公益通報者への知事の対応の適法性の検証が進められてきた。
審査の中では、公益通報者保護法の専門家から、『知事による通報者探しや、通報者の不利益処分は、公益通報者保護法の違反である』という見解が示された。
そして県議会は知事の不信任を議決し、知事は失職したという経過だ。
昨年の兵庫知事選挙はSNSその他ありとあらゆる手法を使っての誹謗中傷、目的外の立候補、脅迫、宣伝妨害、街頭での暴力がまかりとおる異常な選挙となった。
百条委員会メンバーの議員も家族を含め脅迫された。それら攻撃のほとんどは匿名で行われた。
デマと脅迫から民主主義を守れるか、市民全体の力が問われている。」と述べました。
講演を行った「ともにつくる兵庫みらいの会」共同世話人の津久井進弁護士は、「SNSによるデマ、誹謗中傷との戦い」というタイトルで、なぜこういうことが起こったかからふり返りました。
「兵庫県知事選挙の直前に衆院選があり、マスコミではあまり兵庫県知事選が報道されなくなった。
そんな中、『兵庫県政を正常化させる』ための選挙のはずが、『“真実は何か”を投票で決める』という争点ずらしがなされた。
選挙ポスターに『元県民局長の公用パソコンにはおびただしい数の不倫の証拠写真が保存されていた、10名以上の女性県職員と不適切な関係を結んでいたことが発覚するのをおそれての自殺』と記載され、完全な人権侵害がなされたが、選管に『選管が許可した』のか電話で確認したが『そうです』と言われてそれ以上突っ込めなかった。
他にも荒唐無稽な言説がネットや口コミで流されたが、『いずれ分かってくれるだろう』と思った。その当時、『対抗言論』の価値の認識が私は甘かったと今では思う。
現在新聞は過半数の人は読んでいない。『新聞は事実をもっと載せるべき』と主張してもそもそも読んでいないため、私たちが新聞以外の場で作る義務がある。
『プロパガンダ・デマゴーグ・ポピュリズム』という言葉は紀元前6世紀から言われ続けている。
2014/11/26発刊された絵本『二番目の悪者』は大変示唆に富んでいる。
https://chiisaishobo.com/nibanmenowarumono/
公職選挙法の見直しは必要だが、なんでも規制で解決すると思ったら大間違いだ。
現在私たちは公職選挙法235条2項『虚偽の事実を公にし、又は事実をゆがめて公にした者は、四年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金』に基づき刑事告訴・告発をしている。
『選挙の時だけは言いたい放題』を正せばよい。」
続いて百条委員会委員の庄本えつこ県議(共産党)が「52年ぶりの百条委員会」のこれまでの経緯や、斎藤元彦知事がこれまで行ってきた事を説明しました。
丸尾まき県議(無所属)は、「2024年7月頃からX上で『スキーウェアのおねだりを捏造した』といわれはじめ、説明してもデマ動画や切り取り動画になっていった。
・スキーウェアおねだり捏造説明 https://maruomaki.asablo.jp/blog/2024/11/02/9728536
いずれも荒唐無稽な『丸尾が県民局長の告発文書を関与した疑惑』『丸尾は黒幕の1人だ』『稲村知事が誕生すると丸尾は副知事になる』『丸尾が捏造可能な無記名の県職員アンケートを提案した』などは、某有名人が2024年10月ぐらいに『斎藤知事を応援します』と表明後、それまでのX上で100倍200倍の攻撃がなされた。
大きな転機は、候補者の1人が奥谷委員長のところに行って、街頭演説をしてその後『竹内と丸尾のとこに行くぞ』と言った後、市外ナンバーの車が事務所前で長時間止まってたり、スマホを持って場所を探してる男性がちらほらあらわれ、大量の『百条委員会のせい、お前ら責任取れ、今度はお前らが辞任せえ』電話、メール、SNSの書き込みが1ヶ月ほど続いた。竹内さんは乗り越えられなかったのかなと思う。
いっぽう、12月中旬から『頑張れよ、丸尾』という声をたくさんいただき、12月中旬以降はじまった丸尾辞職署名活動より多くの応援署名が集まった。
事務所には市民共済の申込、健康食品・お茶の申込も今も続いている。
youtubeには27件削除請求し11件削除された。
デマ動画をすぐに削除する仕組みが欲しいが、例えば弁護士会などが『ファクトチェック』の個人申請ができる仕組みがほしい。
『誰かに委ねたら、素晴らしい社会ができるんだ』ではなく、多様な意見を認めていくことが私達にも求められている」と述べました。
北上あきひと県議(立憲)は、竹内元県議のあとに百条委員会委員になられました。
「竹内元県議の調査能力、質問の組立は兵庫県議会でピカ一だった。
元県民局長の奥さんが、元県民局長が亡くなられた後に百条委員会にメールを送られたが、『竹内元県議がメールを捏造した』とデマを流された。奥さんご自身が議会事務局員とやり取りの電話を何回かしてメールを送られている。
姫路の浴衣祭りについても、竹内元県議が公金支払の書類を確認している。
竹内元県議は『理不尽なことがまかり通ることな県政になったら駄目』と言っていた。まっとうな仕事をする職員が報われる県政を求めてがんばる」と述べました。
休憩のあと、「動画でわかる!100条委員会」が上映されました。
講師らへの質問のあと、司会者は「今後も県民集会が県内各地で開かれる。小さくてもよいので、事実をお互い確認するのが重要」と述べました。
毎日新聞 2025/2/15 地方版
続く百条委委員への嫌がらせ…民主主義守れ 誹謗中傷と闘い、対話へ 尼崎で市民団体「集い」 /兵庫
https://mainichi.jp/articles/20250215/ddl/k28/040/201000c
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