第4回東大教授アカハラ処分 亡き娘思い闘った両親「これで報われるが…」

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水戸部六美 吉備彩日
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 東大大学院で博士号の取得を目指している最中の2021年3月に、32歳で命を絶ったユミさん。大学は死との因果関係は認めなかったが、指導教員である教授(当時)の「指導放置」をアカデミックハラスメントと認定し、停職1カ月の懲戒処分を出した。

 ただし処分が出たのは調査開始から2年後、教授が退職する11日前だった。

 この2年間の東大の調査態勢や、遺族や学生への対応は適切だったのか。

 研究科内に調査委員会が立ち上がったのは21年4月。親友の女性らが、学生に重要な事象があった場合、指導教員としての適性を再判断してほしい、指導教員との関係に問題がないか、別の教員が定期的に相談に乗ってほしいなど、専攻長に10項目の改善を求めるメールを出した直後だった。

 5月下旬、両親はヒアリングを受けるため東大に出向いた。調査結果がどれぐらいで出るのかを尋ねると、大学側の弁護士から「2、3カ月はどんなに早くてもかかる」と言われた。

 娘がなぜ亡くなったのか。一日も早く知りたい両親は、ヒアリングから3カ月が経った8月下旬、大学にメールで思いを伝えた。

 「ユミが他界してから約半年が経過しましたが、その間、この調査結果を待つ間も私どもは一日も安らぐことは無く、精神的損害が日々募っている状況です」

 「私どもはいつまで待てば、この状態から抜け出して先に進めるのかと、限界に近い状態の中で何とか心身の均衡を保っているのが実情です」

 遺族として、せめて進捗(しんちょく)状況ぐらいは知りたいと思った。

 だが大学からの返信は、いましばらく待ってほしい、というものだった。関係者のヒアリングの日程調整などに時間がかかり、まだ結論が出ていないという。

 納得がいかず再び尋ねると、教授には6月下旬にヒアリングの日程調整を依頼したが、親族に不幸があったこと、教授側とは弁護士を通じての調整が続いている、と説明を受けた。

 両親は毎日、大学からの連絡がないかとメールを確認した。そして「今日も返事がない」と失望する日々が続いた。

 「ユミが味わったのは、こんな精神的苦痛だったんだ」。図らずも、ユミさんと同じ苦しみを追体験することになった。

「形だけの処分を出されても」 しびれを切らした両親 

 結局、大学側が教授に1度目…

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この記事を書いた人
吉備彩日
くらし報道部|社会保障担当
専門・関心分野
社会保障、医療、共生社会