第33怪 黒の襲撃者
――衆議院議員
「
「なにチンタラやっとるんじゃ!」
今晩中に
一国の軍隊を全滅させたくらいだ。
「誓約がある。その天然ものを
今もソファーに座って肉を噛みちぎっている坊主の大男がそう勉三の疑問に返答する。
「失敗したっ!? では、此度の襲撃に儂が関与していることがエルドラの王族に知られた可能性があるのかっ!?」
だとするとマズイ。すこぶる、マズイ事態だぞっ!
「狼狽えんなよ。
「ああ、もちろんじゃ」
「あのペンダントは、発動すれば自爆する仕組みだ。ピンチになったら使うだろうし、お前の存在が奴らにバレる可能性はねぇよ」
「失敗したとすれば、
「未だにエルドラの保護下ということになるな」
「あの鳥野郎っ! 大口を叩きやがって! 結局しくじりおったではないか!」
「そうギャーギャー喚くなよ。クライアントの望みだ。その
「しかし、あの
「おいおい、今のお前の発言、この俺があんな
サングラス越しにギロリと睨まれてしまい思わず生唾を呑み込む。腹のすかせた猛獣と同じ檻の中にいるがごとき、凄まじいプレッシャーを感じ、
「そ、そうは言っておらん。おまえの強さは重々承知している」
こいつ、
「なら、みっともなく狼狽えてねぇで、ドンと構えとけよ」
「まさか、今から行ってくれるのか!?」
「ああ、もちろんだぁ。だが、これはビジネス。いつもの報酬はしっかりもらうぜぇ?」
「わかっとるわい。怪人の女と怪人の解体部位を倉庫に集めさせた。直ぐにでも渡せるわい」
「まいど、契約成立だ」
指をパチンと鳴らすと、部下の一人が
「それにしても、あんな社会の害虫が大金で売られる時代が来るとはな。少し前までは予想もしなかったわい」
「怪人はいいぜぇ。暴走さえできねぇように処理すれば、通常人間よりはずっと頑丈で健康だからなぁ。その臓器は高く売れるし、若くていい女なら娼婦としては十分使い道がある」
「バ、バケモノォォーーーーッ!!」
劈くような金切り声を張り上げる。刹那、その部下の顔がグニグニと歪み、ドロリと眼球が飛び出て、ズルリと頭皮が向けてしまう。ゾンビのような外観となると、唸り声をあげて、
「ひいいっ!」
勉三の悲鳴に
「アンデッド化……ネクロマンシーか」
そうボソリと呟くと丸太のような右腕を振るう。右腕の衝突の衝撃でゾンビと化した部下の全身は粉々の肉片となって壁にぶち当たる。
コツン、コツンと廊下に響く靴音。
「戦闘態勢をとれ!」
「くるぞっ!」
いつになく真剣な
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