第32怪 外道に相応しい破滅
私の当初の策は、私が片手間で創った剣を用いてこの村をすっぽり覆うように物理的魔術的結界を張る。その上で
問題は私の意識を明日の晩まで保つ事ができないということ。おそらく、危機を乗り切った以上、何もしなければ私の意識は当分でてこれなくなる。そうなれば、
故に僕は若干予定を変更することにした。
まず剣での結界の範囲をこの山全体まで引き伸ばす。結界内に足を踏み入れれば、すぐに剣の所持者はその事実を認識する。その隙に、エージにある薬を飲ませる。この薬はビタミン入りのカプセルであり、僕が『一時的に眠って僕の意識と変わる』というもの。
もちろん、こんな薬、そう簡単につくれれば世話はない。試しにビタミン剤に一億ほど魔力を込めて『一時的に眠って僕の意識と変わる』の効果を付与してみてから鑑定する。
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【チョウジン、アビス覚醒薬】
・チョウジン、アビスの意識をほんの僅かだけ覚醒させる薬。ただし、一度眠ればその効力は失われる。
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かなりの魔力を注入しても記載には一切代わりがないから、この薬だけでは僕の意識を顕在化させることは不可能ということなんだと思う。
この薬だけでは足りないならば、僕の意識が戻るよう補助因子を加えればよい。 そこで、アルベルトと相談して、明日の午前中に人外どもをエージに契約をさせる事にした。契約をすると途轍もなく疲れる。きっと、契約したものは軒並み爆睡することになる。同時に現在の危難をエージに周知させる。エージは僕が創った剣の存在をしらない。あの剣があればたかが限界魔力量128以下の雑魚どもなどどうとでもなる。
もっとも、エージはバジリスクだけは念のため契約せずに残そうと主張するだろう。無理に契約を強行すれば、不自然さが残る。そこで、改めて契約書作っておき、その契約書に、『音声契約』 の効果を付与する。エージが特定の台詞を口にしたときだけ、契約が成立するようにしたわけだ。あとは、上手く周囲が誘導すれば、十中八九、エージはその台詞を話す。
もちろん、エージに迫る危険が純粋にこの世界の認識である客観的事実のみで決するならば、剣がある以上、どうやっても僕の意識は戻らない。もし、そうなったらあの剣で身体的、魔力的強化したエルドラの軍人にあの雑魚どもを制圧させればいい。おそらく、一瞬で勝負はつくだろう。その際は非常に残念だが、
眠って一晩経つと僕の意識は戻っていた。どうやら僕は賭けにかったようだ。
これで一つはっきりした。僕の意識が覚醒する条件は、客観的に危険が迫っていることだけではなく、エージの危険に対する意識にも大きく左右されるという事実が。
ともあれ、あとはただの作業だ。
案の上、意気揚々とこの村に攻め込んでくる
奴らは村に火を放ったり、家を打ち壊そうとするが、この地は僕が創った剣により、高度な防御的結界が張ってある。予想通り、奴らの物理的、魔力的攻撃力では傷一つつかなかった。
面倒になった僕は狼狽える奴らの下半身をウィルオウィスプの炎で燃やし尽くす。
泣き喚き慈悲を乞う
もちろん、こんな雑魚を埋め込んだくらいでは大した意味はない。だから、【
途中何度も止めるよう懇願していたが、もちろん、そんな慈悲、この僕にあるわけがない。だから、最後まで押し通した。
結果、黒色の刀身の剣ができあがる。
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【呪死鳥剣】
・切りつけたものを鳥のアンデッドに変化させる剣。
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中々いいんじゃないか。これをリブロースへの報酬としよう。
さて、ではメインディッシュを喰らいにいくとしよう。奴の場所は既に特定している。
僕は目的地に向けて疾駆を開始したのだった。
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