尾道の土堂小、124年の歴史に幕 林芙美子や大林宣彦さんら輩出

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124年の歴史に幕を閉じた閉校式=尾道市西土堂町で

 3月末で閉校する広島県尾道市立土堂小の閉校記念碑の除幕と閉校式が9日、旧校舎であり、在校生123人や卒業生、保護者らが尾道水道を望む鉄筋コンクリート造りの学びやに別れを惜しんだ。

 1900(明治33)年、久保町に尾道尋常小として設立。作家・林芙美子(1903~51年)や映画監督・大林宣彦さん(1938~2020年)ら1万2805人を輩出した。1936年完成の旧校舎は耐震性などに問題があり、2021年秋以降は千光寺山山腹の仮校舎で学んでいる。

 閉校記念碑は縦104センチ、横140センチ、奥行き12センチ。「荒城の月」などで知られる土井晩翠(1871~1952年)が作詞した校歌が刻まれ、校門前の階段脇に設置された。除幕した児童会長の河尻架人(かのと)さん(12)は「教室から見える海がきれいだった。閉校は寂しいが土堂小の卒業生として誇りを持って過ごしていきたい」と決意を語った。

 閉校式で土居理恵校長が「地域の皆さんの愛情で、いつも活気に満ちていた。最後の在校生として培った力をつないでいきましょう」と児童に呼びかけ、児童副会長の稲川万衣巴さん(12)は「校内のいろいろな場所に思い出が詰まっている。土堂小がなければ友だちとの素晴らしい出会いはなかった」とあいさつした。

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閉校記念行事で演奏を楽しむ児童ら=尾道市西土堂町で

 出席者は声を合わせて校歌を歌い、6年の平松小英さん(12)らが折りたたんだ校旗を宮本佳宏教育長に手渡した。迫咲帆さん(12)は「感謝の気持ちで役割を果たせた」と笑顔を見せた。

 卒業生の赤田洋茂さん(69)は「久しぶりに学校を訪れると古里に来たなという気持ちになる。用務員をしていた祖父や歴代の校長を思い出す。寂しくなるが時代の流れで仕方がない」と語った。

 土堂と久保、長江の各小学校は17日に最後の卒業式があり、4月から3校が統合した尾道みなと小が発足する。【関東晋慈】

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