名鉄「にしがま線」が廃線の危機 2023年度は約8億7800万円の赤字を計上「存続しないと過疎化が…」応援する沿線住民
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CBCテレビ
(高校1年生) 「普段めっちゃ使います。お出かけで名古屋とか行ったり」 (高校2年生) 「(学校は)この電車から近いので選びました。なくなると、すごく大変です」 【写真を見る】名鉄「にしがま線」が廃線の危機 2023年度は約8億7800万円の赤字を計上「存続しないと過疎化が…」応援する沿線住民 約100年の歴史がある「名鉄西尾・蒲郡線」は愛知県西尾市の西尾駅から吉良吉田駅までの区間の名鉄西尾線と、吉良吉田駅から蒲郡駅までの名鉄蒲郡線の2つの路線で、通勤や通学に欠かせない地域住民の足になっています。ところが来年4月以降、この27.3キロの区間の運行が「未定」となっています。 この路線は「にしがま線」の愛称で親しまれ、かつては温泉などへ向かう観光客を多く乗せていましたが、次第に利用客は減少。赤字が続き、約20年前には名鉄側から「存続が厳しい」という申し出が西尾市と蒲郡市側にありました。 ■「続けてほしい」存続訴える高校生 (西尾高校の生徒) 「後輩も西尾高校に行ってほしいので、そのまま続けてほしい」 「車で行ける所でも電車を使ってほしい」 2010年には沿線で存続を訴える西尾高校の生徒たちが、通学の足を何とか残そうと沿線を歩いて路線の存続を訴えました。 また、2014年には貸し切り電車で西尾市の鶴城丘高校音楽部の生徒たちによるジャズの演奏で、にしがま線を盛り上げる試みもありました。 (乗客) 「面白かった」 「なかなか利用することがないもので、改めて見直していかなければいけないと」 「軽快なリズムに乗って『にしがま線』が走り続けるといい」 ■「にしがま線」存続のため応援団も 西尾市と蒲郡市の住民らは、これまでも『にしがま線』を存続させようと協議会や応援団を結成し、大事な地域の足だと声をあげていました。 西尾市に住む筒井潔さん(57)と糟谷克明さん(57)。 (にしがま線応援団 鉄研 糟谷克明さん) 「廃線の危機である名鉄西尾・蒲郡線を応援して、存続に寄与しようと立ち上がった団体」 2人は『にしがま線』を応援する市民団体「にしがま線応援団 鉄研実行委員会」に所属。年に1度、西尾市でイベントを開催したり、近隣の小学生たちに『にしがま線』の歴史を伝えてきました。 (にしがま線応援団 鉄研 糟谷克明さん) 「これは(実際に)使われていた行き先の駅名を表示する板。イベントの時に展示させていただくと、鉄道の好きな大人や子どもたちが集まる。僕自身も名鉄西尾・蒲郡線を利用して高校に通っていた。息子や娘、孫も通学に使っていきたいと思っているので、何とか僕らの世代から次の世代へバトンタッチしていきたい熱い思いで頑張っている」
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