2011年に北九州市であった建設会社会長射殺など7事件に関与したとして、殺人罪などに問われた特定危険指定暴力団「工藤会」系組幹部、田口義高被告(59)の控訴審判決で、福岡高裁(市川太志裁判長)は19日、求刑通り無期懲役とした1審・福岡地裁判決(23年8月)を支持し、被告側の控訴を棄却した。
工藤会トップで総裁の野村悟被告(78)=1審で死刑、2審で無期懲役、検察・被告双方が上告中=が殺人罪などに問われた4事件を巡っては、野村被告を含む18人が起訴された。この日の田口被告に対する判決で、控訴審でも全員が有罪判決を言い渡されたことになる。
田口被告は工藤会最大の2次団体「田中組」の幹部。判決によると、11年に北九州市の路上で建設会社会長(当時72歳)を射殺した▽11年に同市で大手ゼネコン「清水建設」社員を銃撃し負傷させた▽12年に同市で元福岡県警警部を銃撃し負傷させた▽13年に福岡市で看護師を刺傷させた――など。
控訴審でも、田口被告は殺意を否認したり、実行役らとの共謀を否定したりしたが、福岡高裁は全ての主張を退けた。
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