至る所に落書きがされ、中はゴミだらけの廃虚病院。
所有者に直撃すると驚きの声が聞かれました。

廃病院の所有者:
税金払っているから。どんな事して良い訳じゃないけど…。

「イット!」取材班が向かったのは愛知・豊橋市。

住宅街に突然姿を現す廃虚病院の扉や壁には、誰かが描いた落書きがありました。
大きく割れた窓ガラス、病院の中は棚がひっくり返るなどごみが散乱しています。

病院に隣接していたのは医院長夫妻が住んでいたという自宅。
夫婦で暮らしていた面影はどこにもなく、家はごみであふれかえっていました。

近隣住民は治安の悪化に危機感を募らせていて、「怖い。何が出てくるか分からない。ゴミだらけだったのを全部片付けた、住民がボランティアで。(所有者の女性が)『ゴミは宝だ!』と言って捨てると怒る」と話します。

30年ほど前に廃業したという病院。
豊橋市は、病院の所有者である元医院長の妻に、ごみを片付けるよう指導を続けています。

「イット!」は、80代の元院長の妻に直撃取材しました。

廃病院の所有者:
(Q.なぜ病院にゴミを置く?)市役所がたくさん固定資産税を持っていく。自分が思うように(土地を)使って良いのでは。

しかし元医院長の妻は、ごみを片付けるどころか別の場所に散らかしていたのです。

廃病院から1.5kmほどの場所にある空き地。
洋服やスーツケースなど大量のごみが散乱していました。
この土地の所有者でもある妻が、回収したごみをここに集めてきているというのです。

廃病院の所有者:
(Q.これはゴミですか?)物だよ。(Q.1つ1つ大切なもの?)見てて楽しい。

空き地の近隣で働く男性は「こんな状況の場所があるのかと衝撃を受けたのが一番。ゴミは見たくない。出社して一番目には…」と話します。

豊橋市は廃墟病院について、「不法侵入者による治安悪化も考えられるので、今後は警察などと連携を図り対応していく」としています。