Lightningで商談金額の 前年同月比率(%)を表すレポートを作成したい

Lightningで商談金額の 前年同月比率(%)を表すレポートを作成したい

PREVGROUPVAL を使ったレポートの作り方です。慣れないと「?」となりますが、数字を比較するときには避けて通れない関数でもあります。
Lightningで商談金額の 前年同月比率(%)を表すレポートを作成したい
7
Lightningで商談金額の 前年同月比率(%)を表すレポートを作成したい
Admin
2020/09/24 17:23:25
東京も、もうすっかり秋になったようです。小さい秋を見つける間もなく、朝夕のひんやりとした空気で季節の変化を感じます。皆さま、体調を崩されませんように。

今日はレポートのお話です。
筆者はレポートとダッシュボードを作成する作業はとても楽しくて大好きです。報告を任されているダッシュボードをいきなりピンク系の色に統一したりして上司を驚かせたこともあります。それでも、毎回「え~と、これどうやったらいいんだったっけ」と新鮮な気持ちで挑んで時間を使ってしまうので、ちょっとしたレポートの作り方も記録していきたいと思っています。

実は、Salesforce さんのヘルプページで手順が案内されているのですが、Classicのため、Lightningでの設定手順をまとめてみました。なお、今回は前年同月比を確認するレポートを作成します。

◇ Salesforce >ヘルプ >レポートでの前年比 (YoY) または前四半期比 (QoQ) の計算

上司の方から「去年はどうだったかな」と聞かれたときのため、こちらのレポートを用意しておくと「デキる奴だ……」と思われるかも⁉


商談の金額の前年同月比をだすレポートの設定手順

例として、商談所有者でグルーピングした商談の金額を、前年と比較して今年の割合はどうなっているか、月ごとに計算します。

1. 商談レポートを新規作成します。
とりあえずレポートタイプは「商談」でOKです。


2. 行のグルーピングを追加します。
[グループ>行をグループ化]の検索ボックスに「所有者」と入力し、サジェストから「商談所有者」をクリックして選択します。
今回はテストデータの中で一番データがきれいに表示されたので「商談所有者」を使いましたが、もちろん「種別」などの他の項目でもOKです。


3. 列のグルーピングを追加します。
今度は[列をグループ化]の検索ボックスに「完了」と入れ、「完了予定日」と「完了予定日(2)」の2つの項目を選択します。


4. 「完了予定日」の集計期間単位を「年」、「完了予定日(2)」の集計期間単位を「月」に設定します。


5. 「金額」項目の合計で集計します。
↑では詳細の表示から設定していますが、アウトラインの列に表示されている「#金額」をクリックして、同じように設定できます。


6.集計項目を作成します。
列の「▼」をクリックし、「集計項目を追加」をクリックします。

次の内容で作成します。

列の名前:前年同月比 ※わかりやすい名前であれば何でもOKです。
数式出力形式:パーセント
少数点:2 ※こちらも必要に応じて変更してください。
数式(全般):AMOUNT:SUM /PREVGROUPVAL(AMOUNT:SUM,CLOSE_DATE2,12)

< PREVGROUPVALの数式の構成 >
参照したいグルーピング(行)・・・金額の合計 (AMOUNT:SUM)
参照したい集計レベル・・・完了予定日(2) (CLOSE_DATE2)
何個前までさかのぼるか・・・12
※今年度の金額を、12個前のグルーピングの金額で割っています。

数式を入力し終えたら、必ず「検証」をクリックして、「✔有効」となっていることを確認してください。


数式(表示):この数式をどこに適用しますか? → 特定のグループ
行グループ → 商談所有者、列グループ → 完了予定日(2)

入力が終わったら、画面右下の【適用】をクリックします。


7.レポートを整えます。
必要な情報だけを見やすくするために調整します。この工程は必須ではありませんので、状況に応じて設定してください。


行数と詳細行を非表示にして、表示する情報を絞り込む



検索条件で完了予定日の範囲を「本年および前年」を指定する




条件付き書式設定で視覚的に増減をわかりやすくする

画面右下の [条件付き書式] をクリックします。


【条件付き書式ルールを追加】をクリックします。


次のように設定します。
条件付き書式の適用先:前年同月比
範囲
< = 50 → 赤
>50 ~ 100 → 緑
>100 → 青
入力が終わったら、右下の【完了】をクリックします。


【適用】をクリックします。


8.レポート画面を確認します
それでは、【実行】をクリックしてレポートを確認します。


はい、出ました!


「#エラー!」と表示されているところは、どちらかの値が0であるため、エラーで返されています。
念のため電卓で計算してみても計算はあってました。よかった。


ポイント

何個前のセルを参照するかの指定

今回は12ヵ月分を比較しているので、数式の最後が「12」になっています。

AMOUNT:SUM /PREVGROUPVAL(AMOUNT:SUM,CLOSE_DATE2,12)
四半期前と比較する場合は 3 にするなど、期間に応じて変える必要がありますので、ご注意ください。


参考

◇ Salesforce >ヘルプ >レポートでの前年比 (YoY) または前四半期比 (QoQ) の計算
◇ Salesforce >ヘルプ >PARENTGROUPVAL および PREVGROUPVAL
◇ Salesforce >Trailhead >PREVGROUPVAL() と PARENTGROUPVAL() を使用したグループの比

関連記事

PREVGROUPVAL:フェーズを積み上げたレポート
gilde tech(for Salesforce)」に入会しませんか?
登録すると、「gilde tech」に掲載されているSalesforceのノウハウを全部閲覧できるだけでなく、自分が知っている知識を発信し、他の会員と交流することもできます。
またSalesforceの知識習得に役立つイベント情報も得ることができます。
是非ここで得た知識を業務に活かしてください!
7
コメント