北杜市 森林整備の補助金 NPOが不正受給 750万円返還
北杜市は、市が補助金を出している森林整備の事業に関し、市内のNPO法人が苗木を植え付けた本数を過大に報告するなどして、補助金を不正に受け取っていたと発表しました。
北杜市によりますと、NPO法人「自然とオオムラサキに親しむ会」は、令和2年度からの3年間、市から森林の整備を目的に、あわせておよそ1550万円の補助金を受け、苗木の植え付けや、草刈りなどの整備作業を行いました。
市は2年前、森林の所有者から、「契約の事実がない」と申し出があったことを受け、調査を行った結果、
▽一部の所有者に無断で苗木の植え付けの契約書が作成されていたことと、
▽草刈りなどを行った面積や、苗木を植えた本数を過大に報告していたことがわかりました。
こうしたことから、市は先月、実際に作業が実施されていない面積の分や、植えられていない苗木の購入費用にあたる、およそ750万円の返還をNPO法人に命令し、17日付けで納付を確認したということです。
NPO法人「自然とオオムラサキに親しむ会」は、来年度末に法人を解散することにしていて、NHKの取材に対して跡部治賢会長は「認識不足や、専門性が欠けていたことなどが原因で、このような事態になったことに責任を感じています」と話しています。