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【井奥雅樹さんからの辞任表明】
みどりの未来 運営委員各位
2009年10月13日
代表辞任願いと今回の事態についての説明と反省
みどりの未来代表として値しない失敗を犯したことをみなさんに謝罪すると同時に代表辞任の意思を表明いたします。その他の役職、会員としての資格については運営委員会の判断にお任せします。
井奥雅樹
〔経過報告〕
私は9月11日に公職選挙法違反(文書頒布)の疑いで逮捕され、10月2日に略式起訴され、略式命令として罰金50万円、公民権停止5年という結論が出ました。私自身も検事取調べの中で不適切な文書を隣の市の市議ニュースとして、公示後に2000通の郵送を企画し、実施した事実関係について認めています。
私自身、公職選挙法に抵触するかもしれないという危険性を感じながら不注意にも企画実行してしまったこと。特に私や加古川市議の依頼で仕事の実施にあたった市民二人も逮捕という形で巻き込んでしまったことを反省しています。二人には釈放の当日には謝罪にいきましたし、今後もきちんとした謝罪を続けたいと考えています。
このような失敗を犯したことからも代表としてふさわしくないと自分自身でも判断し、辞職を願います。
大きな反省点として、「法的な解釈の甘さ」や「組織として動かず、個人として動いてしまった」があげられます。みどりの未来に対して、組織全体が上のような体質という誤解を多くの人に与えることになったことを反省しておりますし、会員の皆さん一人ずつにお詫びしたい気持ちです。
ただ、ぜひ知っていただきたいのはこの活動の背景として「国政において(少しでもみどりに近い)よりましな勢力」の登場を願う気持ちがあり、かつ良い政策を多くの人に知ってもらいたいというのが動機であったことです。
私は10月5日には道義的責任を取り、市議会議員を辞職しました。議員から市民へと立場は変わりましたが、みなさんが許してくだされば、みどりの政治勢力形成には今後も何らかの形で関わっていきたいと考えています。申し訳ありませんでした。
【運営委員会としての見解】
井奥雅樹共同代表の辞任について
2009年10月15日
みどりの未来運営委員会
みどりの未来運営委員会
このたび、井奥雅樹共同代表が8月の衆議院議員選挙における公職選挙法違反容疑での逮捕、略式起訴を受けて、辞任することになりました。以下、今回の経過と、みどりの未来としての見解をお知らせします。
1.事実経過
今回問われた行為は、「8月衆議院選挙の公示後に発送(約2000通)した加古川市議の活動報告が投票依頼文書にあたるということ、それを企画し、実施を指示した」というものです。
9月11日逮捕、10月2日略式起訴により釈放。略式命令:罰金50万円、公民権停止5年。送付作業を手伝った市民2人も同日、逮捕および処分保留で釈放。加古川市議も同容疑で9月17日逮捕、10月8日略式起訴、罰金50万円で釈放。市民2人は起訴猶予処分となっています。
井奥さんは、10月5日、高砂市議会議員を辞職しました。
2.司法判断について
神戸簡易裁判所は今回の行為に対し、公選法第201条の5が禁止する「法定外文書の頒布」にあたる選挙違反であるとして有罪の判断を下しました。私利私欲などではなく、市民に政策を知ってもらいたいとの動機による行為だったとはいえ、井奥さんも事実関係は認めており、この判断は受け入れざるを得ないと考えます。
ただし、公選法に定められた様々な制限や禁止事項については、諸外国と比較してもきわめて異例で過剰なものであり、有権者が充分な情報を得て選択する機会を狭め、自由活発な選挙活動を阻害するものとなっており、この見直しが必要です。
3.警察の対応について
逮捕・勾留は逃亡や自殺の恐れ、証拠隠滅のおそれがあるような場合に適用されるものですが、今回の場合は資料提出要求や証拠保全手続きで充分で、まったく必要のないものでした。
容疑事実に誤認もあり勾留中に修正するなど、ずさんな捜査であったことは明らかです。
また、翌週の出頭を約束し文書も提出していたにも拘わらず、週末の夜に、幼い子どもたちの前で羽交い締めにして連行するという行為が行われました。
今回の一連の警察の対応については厳重に抗議するものです。
4.とるべき責任
日本にも緑の党をつくろう!と各地の自治体選挙に取り組み、国政選挙への方針を持つみどりの未来において、個人の立場とは言え、共同代表の役職にあるものが選挙違反を犯してしまったことは、その信用を失うことにもつながり、大いに反省しなければなりません。
同時に、選挙運動において関係市民にも責任を持つ立場のものとしての、適切、慎重な法的判断が充分に行われていなかったことも指摘をしなければなりません。
5.今後にむけて
みどりの未来としては、今回の事態を重く受けとめ、井奥さん本人からの共同代表辞任の申し出を受け入れることとしました。共同代表は2月の総会までは稲村和美兵庫県議一人体制となります。
なお、全国協議会委員、運営委員については継続とし、一層の政治、政策活動を期待します。
また、今後の活動においては、選挙活動に関するサポート、アドバイスの強化を図っていくこととし、新人立候補予定者はもちろん、期数を重ねた議員においても、あらためて学ぶ場を設けます。
今回の事態に関して、反省すべき点は徹底的に反省し、今後にむけたプラスの力としていきます。みどりの政治の実践、そしてもうひとつの社会をつくるために、がんばりましょう。
以上
*なお、井奥さんは、今回の判断を争いなく受け入れることの全体への波及効果、公職選挙法のあり方や逮捕・勾留のあり方などに対しては問題提起が必要だとの周囲からの意見も踏まえ、略式命令は受け入れずに正式裁判への移行を選択し、量刑について争う予定です。