NHK軍艦島映像、元島民へ会長謝罪は取材不可を打診 護る会が批判「フジ会見と同じ」

自民党の「日本の尊厳と国益を護る会」の総会であいさつする青山繁晴代表(中央)=18日午前、国会内(奥原慎平撮影)
自民党の「日本の尊厳と国益を護る会」の総会であいさつする青山繁晴代表(中央)=18日午前、国会内(奥原慎平撮影)

自民党の保守系グループ「日本の尊厳と国益を護る会」(護る会)は18日、国会内で総会を開き、長崎市の端島炭坑(通称・軍艦島)を扱ったNHK番組「緑なき島」を巡り、NHKの稲葉延雄会長が元島民に謝罪する意向を示したことについて協議した。現時点でNHK側は稲葉氏が元島民に面談する際は録画や録音、マスコミの現場取材を認めない方針で打診しているといい、公開を求める声が上がった。

元島民の意向に沿う形で

昭和30年に撮影された「緑なき島」の坑内映像を巡っては、韓国メディアが朝鮮人労働者が戦時中に非人道的な待遇を受けていたという印象作りに悪用している。

元島民は「そもそも軍艦島の映像ではない」とNHKに謝罪と訂正を求め、NHKは昨年12月、東京簡裁で調停し、坑内の照明に関する映像について「端島炭坑内で撮影されたものであるという確認が得られていない」と認めた。稲葉氏は今年2月の記者会見で元島民に面会して謝罪する考えをNHK会長として初めて表明した。

NHK側の今回の打診に対して、元島民有志は録音・録画やマスコミの取材を認め、謝罪を受ける元島民の人数制限の撤廃などを求めている。護る会代表の青山繁晴参院議員は会合後、記者団に「元島民の希望になるべく沿う形で、謝罪を行ってほしい」という要請文を稲葉氏に提出する考えを示した。

青山氏は「メディアの取材を拒むのは、謝罪したのに謝罪した事実を国民に知らしめない意図がある。誰でもそう思うだろう。公共放送としての使命を全く分かっていない」と述べ、現時点でのNHK側の対応を疑問視した。

「謝罪する側が呼び付けるのは…」

また、謝罪会場はNHKセンター内(東京都渋谷区)を打診されているといい、青山氏は「(謝罪する側が)呼び付けるのは日本でなくとも、世界のどこででも変な話だ。中立的な場所を選ぶべきだ」と指摘した。

稲葉氏に対する要請書の原案は、撮影は冒頭5分しか認めないなど閉鎖性が問題視された1月17日のフジテレビの記者会見を挙げて「報道機関の正常な取材を公共放送として拒絶することは、先般のフジテレビによる最初の記者会見を彷彿(ほうふつ)とさせる常識外の条件だ」と記された。

護る会の総会では「これでは弱い」「彷彿ではない。フジテレビの最初の会見と全く同じとすべきだ」という異論の声が上がったという。

稲葉氏の周囲の職員は18日、国会内で産経新聞の取材に対し「まだ調整中だ」と述べ、元島民に打診した内容は確定したものではないとの考えを強調している。(奥原慎平)

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