「珍しいですね、自分から『出たい』だなんて…」
「なに…次の
最初はベルと腰を落ち着けて話し合うことから逃げていたお母様を引っ張り出すために【エインセル】という有効手段を見つけたまでは良かったのだが、「教会地下で4人は狭い」と言われたら全くもってその通りだったので出てくるのは控えていたのだが…
代わりに
「『来たい』と言えばまたいつでも付き合いますよ、それに私達には
「つくづく反則だな…お前の魔法は…」
「今は貴女の魔法でもあるでしょう?」
「そうだな…病気もないから
「それに新しいホームはこれからどうやっても騒がしくなりそうですからね…」
「気持ち的にはお前とベルと私だけでもいいんだがな…まあ身体への負担とかも既にないから昔ほど騒々しいのが苦手なわけじゃないんだがな…」
「あら、それは良いこと聞きました…というかあの広いホームで3人きりとか流石にないですよあとそれ聞いたらヘスティア様とリリが泣きますよ?」
「
「それに結局本来と同じ攻城戦かあ…」
「面倒だな…
「そんな『
「フレイヤに『派手に
「それなんかニュアンス違くありません?彼女別に血が好きなわけじゃないでしょうに…どこかの盗賊団の頭じゃあるまいし…」
「
「誰に?」
「それは…ザルドあたりか…?奴も筋肉
「おっそ!遅いですよ!一体いつの話をしてるんですか!?疑問形じゃないですか!?とっくに天に昇ってますって!死んだ後もその扱いって…オジサマカワイソウ」
「
「女傑達の尻に敷かれる元最強()ファミリア…オッタルとか『俺は一体何を追っていたんだ…?』とかなるんじゃないですか?おじさま『失望した』とかどの口で…」
「
「ノリでピンチに追い込まれるエイユウノミヤコカワイソウ…」
「はあ…それと確かに『
レベル2同士でもあんなの使ったら余程コントロール上手くなきゃ皆殺しになりますし…レベル1も結構いるのに」
「しかしアレだな…『攻城戦』って欠陥ルールじゃないか…?城を簡単に壊せる力量の者が攻城側に居た場合防衛側が不利過ぎるだろう」
「私らみたいなのがそうそう居ないからじゃないですかね」
「ポンコツエルフ師弟でも出来るんじゃないか?【フレイヤ】でも猪と陰険眼鏡あたりは出来るだろうに、私達の頃は別に魔導士じゃなくても単純な
「あーあーそんな
知識としては既にお母様の記憶から知っているし。
「2人とも行くよー」
教会の外からベルに呼ばれる。
「じゃあ行きますか」
再び1つに戻り出立する。
そうして──────
「まず、ヴェルフと
『有能な貴方達が入団してくれるなら儲けもの』と思ってタケミカヅチ様達の好意に甘えてしまったの、ごめんなさいね?」
「覆面エルフさんもごめんなさい、貴女とは長い付き合いになるだろうからと思ってまた一緒に戦ってみたかったの」
「なんだそんなことですか」
あの時ですら恩恵貰いたてだったのだ。最初からレベル2というのはちょっと訳が理解らないが前例がないわけでもないらしい。
「タケミカヅチ様は『
アリスは何度かタケミカヅチに稽古を付けてもらっていた。力加減が下手糞な一般的な冒険者には難しい芸当だ。当然のことながらべた褒めだった。「地上でこれ以上の才能は見たことがない」と。
「お母様譲りですから当然です」と大して誇ることでもなかったが。ちなみにアルフィアの場合でも才能とは自分が持っていて当然のものなので誇るものでもなかったりする。他者にそれを押し付けることはしないが。なんだかんだ似ているのだ。
一騎当千の少数の仲間と共に大軍を相手にするという
「私の場合は『貴女のお母様』から直接頼まれましたからね…」
「う…ごめんなさい、あの時はお母様も私がここまで早く強くなれるとは思っていなかったんだと思います」
「都市外からの助っ人1人」はあっさり認められた。私への対応でそれどころじゃなかったのだろう。禁止されるパターンもあると思っていたが。勝つだけなら「開幕ジェノス・アンジェラス」で瞬殺だ。余裕がなかったらやっていただろうが、やるまでもない。
「お母様?」と首を傾げる
(ゴライアスの時は準備なしの飛び入りだったからなこれが本当の「デビュー戦」のようなものだな)
ベルを含め全員が割りかしリラックスをしていた。「【ヘスティア】の連中には【ロキ】の面々も入れ込んでいる」という噂も立っていたし、特訓中の様子もこっそり眺めた。
「
「じゃあ行こうかみんな!」
「「「「「応!」」」」」
この高揚感は他の第一級冒険者が仲間に居ようと感じられないだろう。これから怒涛の日々を送ることになる【ヘスティア・ファミリア】の初期団員達のデビュー戦が始まるのであった。