共同通信による見出し詐欺や悪質印象操作、誤報を専門に研究するだけでも論文が書けそうですね。
たとえばこの「父親『産後うつ』支援を」と題した記事では、見出しに対して早速「父親は産んでもないんだから『産後』じゃない!」などと非難が集まっているようです。
しかし実態は「共働きが増加し、男性の育児参加も少しずつ進展してきたことを受けて、父母双方が育児を担えるように、これまで手薄だった父親側への支援を自治体がサポートするためのマニュアルができた」という歓迎すべき話であり、決して「父親の産後うつ対策」の話ではないんですよね。共同通信はこんなことで余計な炎上を生み、男女間の分断を煽らないで頂きたいものです。
以下、この数年で発覚した共同通信の見出し詐欺、悪質印象操作、誤報一覧です。
・「自民党の生稲晃子参議院議員が22年8月15日に靖国神社を参拝した」と報じたが、実際には参拝しておらず誤報であったと謝罪。本件は外交問題に発展し、政府も不快感を示していた。(2024年)
・辺野古移設工事に伴う抗議活動で、活動家を制止しようとした警備員が死亡した事故を報じる見出しが「辺野古移設抗議の女性ら2人ひかれ1人死亡」。これでは活動家の身勝手な行動で何の罪もない警備員が命を落とした経緯が一切伝わらない。正しくは「活動家の飛び出し制止した警備員ひかれ死亡」と書くべき。(2024年)
・自民党の上川陽子外相(当時)が静岡県知事選の応援演説で発言した「女性のパワーで知事を誕生させよう」との主旨のコメントを「うまずして何が女性か」と報道。当初はあえて「産まず」との漢字表記で、女性の出産を連想させる(その後「うまず」にサイレント修正)という悪意に満ちた記事であった。(2024年)
・新型コロナウイルスワクチンの接種にまつわる厚生労働省の集計を基に「ワクチン接種ミス1800件超」と報道し、あたかも多くのミスが発生したように印象付けていたが、実際は接種回数1億6374万回に対して1805件のミスなので、割合としては「0.001%」。インフルエンザ予防接種におけるミス(13.8件/10万人・平成26年度実績)と比しても明らかに低く、むしろ関係者に謝意を述べるべき精度であろう。(2021年)
・福島第1原発における処理水放出を受けて、周辺海域から採取した海水からの調査結果を受けて「海水から1リットルあたり13ベクレルのトリチウム検出」と報道した。しかし、世界保健機関(WHO)の飲料水基準は「1リットルあたり1万ベクレル」であるから、処理水から検出されたトリチウムは基準値の「0.13%」。本来の見出しは「原発からの放出処理水、基準値を大きく下回る」と書くべき。(2024年)
・なお海外版記事では、ALPS処理水について本来「Treated water」(処理された水・12文字)と記載するところ、あえて何度も「Fukushima water」(福島へのデマや差別のミームとして使われてきた用語・14文字)を用いるという風評加害者ぶりを露呈。(2023年)
・「核のボタン携行し被爆地に」とさも不謹慎な問題かのように書き立てているが、アメリカ大統領には常時、核攻撃命令に必要な装置を携帯する武官が同行するものなので、被爆地に携行するのも当然のこと。(2023年)
・「富士山は実は5センチ高かった」との見出しの記事を全国の地方紙などに配信したが、実際に修正されたのは「二等三角点」の数値で、山体の最高地点標高は変更なし。地理学者から「科学的リテラシーを欠く」と批判され、教科書出版社が緊急検証を迫られる事態に。SNS上では「共同通信が日本一を捏造」とトレンド入りした。(2025年)
見出し詐欺や情報切り取りの手法は、報道関係者だけが一次情報を独占していて、それをどう編集するかはメディアの意向次第だった時代には通用したかもしれません。しかし今や、誰もが公開情報にアクセスでき、情報発信もできる御時世です。
共同通信は社長メッセージにおいて「ネットでは日夜フェイクニュースが飛び交っています。だからこそ共同はファクトにこだわり抜きます」と高らかに宣言していますが、このように日々指摘される見出し詐欺や悪質印象操作は、情報社会の基盤を揺るがす行為であり、もはや「過ち」の域を超えているのではないでしょうか。
食中毒を発生させた飲食店が営業停止処分を食らうように、誤報をタレ流す報道機関にはせめて業務停止処分くらい下してほしいものです。