子宮筋腫治療の女性が死亡 遺族が病院運営側に賠償を求め提訴

3年前、子宮筋腫を患っていた40代の女性が亡くなったのは、使用が禁止されている薬を処方されたのが原因だとして、女性の遺族が病院を運営する北九州市の学校法人に対し、およそ1億1000万円の賠償を求める訴えを起こしました。

17日、福岡地方裁判所小倉支部に訴えを起こしたのは、3年前に亡くなった女性の遺族で、小倉北区で弁護士とともに会見を開きました。

訴状などによりますと、女性は3年前、子宮筋腫の治療のために八幡西区の「産業医科大学病院」に通院していましたが、主治医から「ジエノゲスト」と呼ばれる薬を処方されてからおよそ3か月後に、くも膜下出血を発症し、そのおよそ1週間後に46歳で死亡しました。

「ジエノゲスト」は、子宮が大きく腫れた症状がある患者に対しては、使用が禁止されていて、主治医は服用の危険性について説明せず、処方後の患者に対する注意深い観察も怠っていたなどとして、病院を運営する学校法人に対し、およそ1億1000万円の賠償を求めています。

死亡した女性の夫は会見で、「大学病院なので専門性が高いと信用していましたが、このような結果となった。病院側は患者の命のことを真剣に考えていない」と話していました。

提訴について学校法人の産業医科大学は「訴状が届いていないためコメントできません」としています。

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