Summer’21 選択リスト項目値(無効)の上限と画面が変わるらしい

Summer’21 選択リスト項目値(無効)の上限と画面が変わるらしい

値の上限が増やせるそうですが、ご利用は計画的に!
Summer’21 選択リスト項目値(無効)の上限と画面が変わるらしい
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Summer’21 選択リスト項目値(無効)の上限と画面が変わるらしい
Admin
2023/08/17 16:05:35
皆さま、GWエンジョイされていますでしょうか。
GW終盤から Sandboxの Summer’21のプレビューが始まりますので、その前にSummer’21の面白い機能を検証して記事にしたいと思っていたのですが、プレリリース組織で悉く失敗しております。体感的にプレビューが始まるまではプレリリース組織も不安定な気がしますので、あらためて検証したいところです。

今日は派手な新機能というわけではないのですが、とてもよく使う「選択リスト」項目の上限が変更になり、画面も若干変更になるようなので、リリースノートとプレリリース組織を確認してみた結果を共有いたします。
そして、こちらもリリースノート通りであるか確認できたかというと、やはりプレリリース組織で中途半端な検証しか確認できていません!


◇ Salesforce Summer ’21 Release Notes > Customization > Fields >

Protect Picklist Performance


Protect Picklist Performance

New picklist options are available to help you protect the health of your Salesforce org. Inactive picklist values can be intentionally created for future use. But in some cases, numerous inactive picklist fields can cause performance issues.

Where: This change applies to Lightning Experience and Salesforce Classic in Contact Manager, Developer, Professional, Enterprise, Essentials, Group, Personal, Performance, and Unlimited editions.

How: Two new settings on the Picklist Settings page give you control over inactive values for unrestricted picklists.
A limit of 4,000 on inactive values for unrestricted picklists is set by default. Removing the limit with the Remove upper bound on inactive picklist values setting is recommended only for troubleshooting, such as when errors occur during data creation or metadata deployment. This option applies to custom and standard picklists. The 4,000 limit doesn’t apply to restricted picklist and global picklist value sets. Global picklist value sets have a combined active and inactive limit of 1,000.
The Establish upper bound on existing picklists setting runs a query on picklists to find inactive values that satisfy the limit criteria and enforce the limit for those picklists. This option applies the upper bound limit only to standard picklists.

Also, a new section on the detail page for picklists shows the number of active and inactive picklist values being used along with the maximum number allowed. Unrestricted bound picklists have a limit of 1,000 on active picklists and a limit of 4,000 on inactive picklists. Restricted picklists have a combined active and inactive limit of 1,000 and the total number is shown. Use this information to determine which picklist fields are using the highest number of active and inactive picklist values.

When converting text fields to picklists, the current text values are converted to inactive picklist values. If you exceed the upper bound limit during conversion, an error is raised.
↓日本語訳です。

選択リストのパフォーマンスの保護

Salesforce組織の健全性を保護するための新しい選択リストオプションが用意されています。無効な選択リストの値は、将来使用するために意図的に作成することができます。しかし、場合によっては、多数の無効な選択リスト値がパフォーマンスの問題を引き起こすことがあります。

対象:Lightning Experience と Salesforce Classic の Contact Manager、Developer、Professional、Enterprise、Essentials、Group、Personal、Performance、Unlimited エディションに適用されます。

方法:「選択リスト設定」ページの2つの新しい設定により、制限のない選択リストの無効な値を制御できるようになりました。
制限のない選択リストの無効な値の上限は、デフォルトでは4,000に設定されています。[Remove upper bound on inactive picklist values]設定で制限を解除することは、データの作成やメタデータの展開時にエラーが発生した場合など、トラブルシューティングのためにのみ推奨されます。このオプションは、カスタムおよび標準の選択リストに適用されます。4,000の制限は、制限付き選択リストおよびグローバル選択リスト値セットには適用されません。グローバル選択リスト値セットには、有効と無効を合わせて1,000の制限があります。
[Establish upper bound on existing picklists]設定では、選択リストに対するクエリを実行して、制限条件を満たす無効な値を検出し、それらの選択リストに対して制限を適用します。このオプションは、上限値を標準の選択リストにのみ適用します。

また、選択リストの詳細ページに新しいセクションが追加され、使用されている有効な選択リスト値と無効な選択リスト値の数が、許容される最大数とともに表示されます。制限のないバインドされた選択リストの場合、有効な選択リスト値の上限は1,000、無効な選択ストの上限は 4,000です。制限付きの選択リストでは、有効な選択リスト値と無効な選択リスト値の合計数が1,000に制限され、その合計数が表示されます。この情報を使用して、どの選択リスト項目で有効および無効な選択リスト値の数が多いかを判断します。

テキスト項目を選択リストに変換すると、現在のテキスト値が無効な選択リスト値に変換されます。変換中に上限値を超えると、エラーが発生します。

つまり、制限付き選択リストでもなく、グローバル選択リスト値も使用していない選択リスト項目では、

「無効な値の上限が4,000に増やせるけれどそれはトラブルシューティングのためにのみ利用すること推奨」

ということらしいです。
選択リスト値でエラー、確かにときどき発生します。

なお、現在の上限についてはこちらをご参照ください。
◇ Salesforce >ヘルプ >ナレッジ >単一項目選択リスト値の拡張




プレリリース組織で見てみよう


プレリリース組織で『取引先』の「取引先ソース」という選択リスト項目を確認すると、
「Picklist Values Used」のセクションが追加されています。
有効な値と無効な値の数を算出してくれています。



「選択リスト設定」

[設定 >ホーム >オブジェクトおよび項目 >選択リスト設定]に、リリースノートに記載されたとおり2つの設定がありました。
下の2つですね

今回確認できたのは、この2つの画面の変化だけでした。



ちなみに制限付き選択リストとは

おそらく、ここの設定にチェックが入っている選択リストのことを指していると思われます。



ひとこと

[Remove upper bound on inactive picklist values]を有効化したときの変化は、プレリリース組織ではどうにも確かめられませんでした。
「Summer’21 カスタム項目の上限が 900に増える(かも)」の記事でも書きましたが、データ量の制限に関わるので、プレリリース組織などでは反映されないのかもしれません。
カスタム項目も選択リスト値の上限も増えるようですが、むやみに上限を増やしてもデータの質を落とすことになりかねません。AppExchangeを使用したり、大量に発生するエラーを回避するなど、明確な目的のために制限を緩和するイメージかと思います。




公開:2021年4月30日
更新①:2023年8月17日
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