筑波大付属小のいじめ、担任パソコンから情報漏えい 児童3人が閲覧
筑波大付属小学校(東京都文京区、佐々木昭弘校長)で2023年度に6年生だった男児がいじめの訴えを担任に放置され内部進学を断念した問題で、いじめの内容や経緯をまとめた文書が担任のパソコンから少なくとも3人の児童に閲覧されていたことが、関係者への取材で判明した。
この情報漏えいは学校側がいじめを把握した直後で、児童へのアンケートや聞き取り前に起きており、保護者は「児童が口裏合わせできるようになった」と問題視している。筑付小と運営する筑波大は24年7月、「情報管理の重篤な不手際があった」と両親に謝罪した。
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これらの記事は「つながる毎日新聞」に寄せられた情報を基に取材しました。
関係者や筑付小によると、情報漏えいがあったのは24年1月初旬。男児が不登校になり、父親が内部進学試験の辞退を校長に伝えたことを受け、担任が報告用にいじめの内容や経緯をまとめており、校務用パソコンにファイルを保存していた。
筑付小は教科ごとに別の教員が授業を受け持つ教科担任制を採用しており、欠席した児童のリモート授業のためパソコンを教室に置いたまま担任が教室を離れることがあった。さらに授業に関連して使うこともあるため児童らにパスワードを教えており、担任が不在の時にファイルを見られる状況になっていた。
24年3月、学校側が他の児童にいじめに関する聞き取り調査を実施する中で児童から「パソコンの文書を見た」と申告があった。学校側の調査では3人が文書を見たことを明らかにしたが、他にもいた可能性がある。
学校側が調査した時点で文書は既に破棄…
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