跳躍器具を使った高齢者向け運動教室に対する福岡県の補助事業を巡る汚職事件で、県警は10日、収賄の疑いで元県議、片岡誠二容疑者(58)を再逮捕した。贈賄容疑で逮捕していた器具販売会社の代表取締役(66)は釈放されており、捜査を続ける。
再逮捕容疑は、県議在職中に運動教室開催に関する経費が盛り込まれた令和5年度の当初予算可決などに関して便宜を図り、同年4月24日ごろに見返りとして2718万円を受け取ったとしている。
県警は、事業予算額の15%を受け渡すと取り決めていたとみている。2人の関連会社同士の契約書も押収。金銭のやりとりを企業取引に見せかける狙いがあったとみている。
片岡容疑者は2月17日、4年度当初予算可決などに便宜を図り、見返りに2800万円を受け取った疑いで逮捕された。
県は令和元~6年度、県内の自治体に対し、この器具を使った運動教室の運営費用を全額補助している。片岡容疑者は、県議会で教室の開催拡大を求めていた。