「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」レビュー 生成AIの時代にこそ響く「絵を描く」ことの尊さ(1/3 ページ)
クライマックスの絶望は『シン・ゴジラ』級
「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」が絶賛されている。現在、映画.comで4.3点、Filmarksで4.2点と、多数のレビューサイトでハイスコアを記録し、「声優交代後のドラえもん映画でベスト」「ドラえもん映画史上最高傑作」との声も寄せられている。
筆者自身の意見を述べておく。近年のリメイクではない、オリジナルのドラえもん映画は試行錯誤を続けており、正直「惜しい」作品も多い印象だったが、今作はスタッフの尽力と誠実なアプローチが報われる、名作と呼ばれるにふさわしい完成度と面白さだった。ドラえもん映画のファンはもちろん、初めて映画館で映画を見るお子さんにも大推薦できる。その理由を記していこう。
実は大半が「現実の世界」での冒険
本作で重要なモチーフになっているのは、タイトルから分かるように「絵画」である。映画オリジナルの秘密道具「はいりこみライト」を使っての絵の世界での冒険が描かれており、序盤のギリシア神話の怪物「ミノタウロス」から逃げまどうハラハラや、オープニングのムンクの「叫び」やフェルメールの「牛乳を注ぐ女」のパロディーが面白い。
しかし、意外というべきか、劇中の大部分は「現実」の世界での出来事だ。のび太たちはなぜか頭上から落ちてきた絵の中で不思議な少女「クレア」と出会い、彼女の頼みを受けて「アートリア公国」を目指す。そのアートリア公国は現代の歴史資料には残っていないが、中世のヨーロッパに存在していたこと、そしてのび太たちが期せずして現実のその時代のその場所へとタイムスリップしたことも分かるのだ。
そこには「のび太たちの冒険を絵の中だけで完結させたくなかった」という確かな意図がある。劇場パンフレットでは、脚本を手掛けた伊藤公志が「絵の中っていうのはそれこそ空想世界なので、なんでも好きなことができてしまう。文字通り『絵空事』なわけですよ。でもそうした100%ファンタジーのお話は僕の中ではおもしろいと思えないし、藤子先生の描く世界観とも違う」などときっぱりと言い切っている。こうした姿勢からは「ファンタジーを都合の良い道具にしない」ための重要な考えや、クリエイターとしての誠実さが見て取れる。
余談だが、序盤でジャイアンが『絵の勉強なんてどうでもいい!』と言う。このセリフから、作り手の「子どもに退屈な勉強をさせず、エンターテインメントに徹する」という意志を(勝手に)受け取った。有名な絵画をほぼオープニングのみにとどめ、せいぜい「モーゼの十戒」を重要なシーンで示す程度に用いたのは、その意味でも正解だったと思う。
のび太の「へたっぴ」な絵も肯定する
劇中の多くが「絵世界」の物語ではないことに否定的な声も上がるかもしれないが、実際には「絵を描くこと」の楽しさと意義をストレートに示し、鼓舞していることが重要だ。例えばのび太は絵を描こうとしているものの「へたっぴ」なことに自信をなくしてしまうが、のび太のパパやゲストキャラクターの「マイロ」は「上手いのがいい絵じゃないんだよ」という助言をするのだ。
では、具体的にどのような絵が「いい絵」なのかは、映画本編を見て確認してほしいので秘密にしておくが、それは、現代の『生成AIが簡単に精巧な絵を作れる時代』だからこそ、より心に響くものだった。そして、のび太の「へたっぴ」な絵も全力で肯定してみせる様にこそに大きな感動があることは告げておこう。終盤はとある表現がコミカルで笑ってしまう一方で、その優しさと尊さに涙も込み上げてくるという、「泣き笑い」の感動があったのだ。
他にも、中世ヨーロッパ時代のマイロが、現代の絵の具のチューブは知らず、「顔料と卵の黄身を混ぜる」といった描写もしっかりしている。ここにも、全てを絵空事にはしない、現実もしっかり描くという作り手の意志を感じた。
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