X JAPAN のニューアルバムの続報が聞こえてこない不安がありつつも
Raphaelの公演のSOLD OUT情報やTHE YELLOW MONKEY復活など
リアルタイムで知りたかったバンドの動きが楽しみです。
(この勢いでJanne Da Arcも、、、)
ということで改めて『さよなら「ヴィジュアル系」~紅に染まったSLAVEたちに捧ぐ~』を読んでいます。
「ヴィジュアル系を笑っていいものにしたのはMALICE MIZER」 の引用元はどこかと思っていたら、
本書の中での市川哲史さんと大槻ケンヂさんの対談でした。
>【ヴィジュアル系のユーモアはゴールデンボンバーによって第三期に突入した】鬼龍院翔さんの「ROCK AND READ 037」のインタビューに寄せて
※この記事では 『さよなら「ヴィジュアル系」』の文脈で使われるヴィジュアル系は「V系」、
最近のヴィジュアル系は「ヴィジュアル系」と記しています。
(1)V系がエンタメになったとき
おそらく大槻ケンヂさんは皮肉ではなく
「素晴らしい」と述べているのでしょう。
>【ヴィジュアル系のファンとの距離感、音楽は目的か手段か】NOCTURNAL BLOODLUSTのCazquiさん「PHY Vol.6」インタビュー、TAKUROさん・鬼龍院翔さん・大槻ケンヂさんに寄せて
V系をエンタメとしたこと、ここでは笑っていいものとしたことで
一気にヴィジュアル系に触れる層が増えました。
そのことが日本独自の文化であるヴィジュアル系ロックが生まれたのでしょう。
(2)日本文化になったヴィジュアル系
本書にも触れられていたでしょうか。
ヴィジュアル系ロックという日本独特の文化が生まれたことで
洋楽コンプレックスから少しずつ解放されたのかもしれません。
>【ヴィジュアル系に洋楽コンプレックスはあるか】MORRIE(DEAD END、Creature Creature)さんの「Black B-PASS」インタビューに寄せて
同じ文脈でマリリンマンソンさんからX JAPANのhideさん宛に
連絡が当時よく来ていたという話はもっと知られていいはずです。
影響を受けるばかりでなく、影響を与える音楽が日本にはあったという事実です。
(3)ヴィジュアル系が地下に潜った理由
X JAPAN、LUNA SEAによって広がった当時のV系は
いまでいえば話題にしやすかったのだと思います。
「知ってる?V系っていうおもしろい人たちがいてね笑」と話題にできて、
「でもかっこいいんだよ」と誇りに思えた時代だったのかなと。
>
いまでは良くも悪くも、ヴィジュアル系は
好きな人にっては知る人ぞ知る、
知らない人にとっては近寄りがたい存在になっているように見えます。
その理由は何かを『さよなら「ヴィジュアル系」』に求めてみると
それはV系時代にあったヤンキー文化、縦社会ではないでしょうか。
いわば規律がなくなったことで「ヴィジュアル系」として一塊になって
他の音楽シーンに殴り込みに行くことがなくなったということです。
ただ、この規律の消滅はヴィジュアル系にとっては
必然だったと思います。
ヴィジュアル系はいまでも主流よりもアウトローを好み
愛情よりも憎悪がテーマの作品に癒されることのできる種族です。
「止まない雨はない」と言われたら「それは晴れも同じことが言える」と考える
ひねくれもあるかもしれません。。。
>
そんな種族にとってV系がつくった規律は
避けるべき主流であり権力に見えたはずです。
X JAPANの解散、LUNA SEAの終幕でてきたV系の溝に
ヴィジュアル系のフラット化の流れは入り込んできたのでしょう。
それに、このフラット化の傾向はヴィジュアル系だけにとどまりません。
例えば会社であっても規律は弱くなっています。
パワハラという言葉が広まってから久しいですが
組織はフラットになる傾向にあります。
V系もその傾向から逃れることはできなかったかもしれません。
こうして再び地下に潜ったヴィジュアル系は
自分たちをコテビやソフビ、耽美派などと細分化させることで
地下に根を張っています。
>【「名古屋系」のコンプレックス】Lycaonの悠希さんの「ROCK AND READ 062」インタビューを読んで
V系時代の武器であった規律がなくなった分、
他ジャンルとの融合がヴィジュアル系の武器でしょうか。
ただ不思議なことに他ジャンルと連携することは
規律の総本山であったX JAPANが得意としていたことです。
キティちゃんとのコラボ、カレーや香水のリリースなんてものも。
音楽でいえばフェスにも参加していますし。
>【ヴィジュアル系業界はライトファンを増やす時期】HEROの高橋尽さんブログによせて
ヴィジュアル系が参考にすべきは
古き良きV系なのでしょう。
この倒錯具合もV系・ヴィジュアル系問わず
らしさかもしれませんね。
【ヴィジュアル系とユーモア関連の記事】
(1)【ヴィジュアル系の「神秘性からの解放」の過程】the GazettEのURUHAさん、AOIさんの言葉:「PHY 音楽と人増刊」の「UGLY」発売インタビューに寄せて
(2)【JACK THE LIPPER、仙台貨物、NAVER MIND】ヴィジュアル系の覆面バンドまとめ
(3)【ヴィジュアル系が厨二病である理由】R指定のマモさんの「Cure Vol.149」インタビューに寄せて
(4)【ヴィジュアル系とユーモアの関係】X JAPAN、MALICE MIZERからKAMIJOさん、ゴールデンボンバーまで
(5)【ヴィジュアル系のユーモアはゴールデンボンバーによって第三期に突入した】鬼龍院翔さんの「ROCK AND READ 037」のインタビューに寄せて
【ヴィジュアル系の定義・ルーツ関連の話】
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)【ヴィジュアル系のルーツの一つ「ラウドミュージック」を聴く人の性質】NOCTURNAL BLOODLUSTのCazquiさん「PHY Vol.6」インタビューに寄せて
(7)【ヴィジュアル系の音楽性の4つのルーツ】MEJIBRAYの綴さん、MiAさんの「Cure Vol.148」インタビューに寄せて
(8)【「しゃべらないヴィジュアル系」の理由】Lycaonの悠希さんのCureインタビューに寄せて
(9)【デヴィッド・ボウイのヴィジュアル系への影響】摩天楼オペラの彩雨さんのtweetをきっかけに
Raphaelの公演のSOLD OUT情報やTHE YELLOW MONKEY復活など
リアルタイムで知りたかったバンドの動きが楽しみです。
(この勢いでJanne Da Arcも、、、)
ということで改めて『さよなら「ヴィジュアル系」~紅に染まったSLAVEたちに捧ぐ~』を読んでいます。
「ヴィジュアル系を笑っていいものにしたのはMALICE MIZER」 の引用元はどこかと思っていたら、
本書の中での市川哲史さんと大槻ケンヂさんの対談でした。
>【ヴィジュアル系のユーモアはゴールデンボンバーによって第三期に突入した】鬼龍院翔さんの「ROCK AND READ 037」のインタビューに寄せて
※この記事では 『さよなら「ヴィジュアル系」』の文脈で使われるヴィジュアル系は「V系」、
最近のヴィジュアル系は「ヴィジュアル系」と記しています。
(1)V系がエンタメになったとき
大槻:V系をエンタメにしたのって、MALICE MIZERだよな。市川:うん。でもって、V系で培ったキャラがそのままお茶の間でも市民権を獲得してしまったGACKTによって、V系の幕は実質降ろされた気がするよ。
「V系の幕は実質降ろされた」の箇所のV系は
X JAPAN、LUNA SEAが作った時代のV系を指している、はずです。
『さよなら「ヴィジュアル系」』が発売されたのは2008年。
MUCCやthe GazettEがネオヴィジュアル系と呼ばれ始めた時代です。
ちょうどV系の変化が決定的になったころだったのかもしれません。
(この辺りの時期はヴィジュアル系から離れてしまっており、後悔、、、)
>【ヴィジュアル系と学問その2】ネオ・ヴィジュアル系の違和感?初めから既存の社会システムに組み込まれていた
MALICE MIZERの功績である「V系のエンタメ化」は
GACKTさんだけでなく、Mana様によるところも大きいと
大槻ケンヂさんは解説されています。
X JAPAN、LUNA SEAが作った時代のV系を指している、はずです。
『さよなら「ヴィジュアル系」』が発売されたのは2008年。
MUCCやthe GazettEがネオヴィジュアル系と呼ばれ始めた時代です。
ちょうどV系の変化が決定的になったころだったのかもしれません。
(この辺りの時期はヴィジュアル系から離れてしまっており、後悔、、、)
>【ヴィジュアル系と学問その2】ネオ・ヴィジュアル系の違和感?初めから既存の社会システムに組み込まれていた
MALICE MIZERの功績である「V系のエンタメ化」は
GACKTさんだけでなく、Mana様によるところも大きいと
大槻ケンヂさんは解説されています。
大槻:Manaさまなんかはね、絶対自分を笑っている自分もいる頭のいい人だと思う。「ゴミ捨てに行く時はどんあ格好してるの?」なんて訊くと、「いやー、全部黒で揃えて行きます」ってちゃんと期待通りに応えてくれるのよ(笑)。常識人だよ。で自分のことを笑えるV系というか、「V系って、笑っていいんだ?」というのを世に知らしめたのはGacktだと思うな。素晴らしい。
おそらく大槻ケンヂさんは皮肉ではなく
「素晴らしい」と述べているのでしょう。
>【ヴィジュアル系のファンとの距離感、音楽は目的か手段か】NOCTURNAL BLOODLUSTのCazquiさん「PHY Vol.6」インタビュー、TAKUROさん・鬼龍院翔さん・大槻ケンヂさんに寄せて
V系をエンタメとしたこと、ここでは笑っていいものとしたことで
一気にヴィジュアル系に触れる層が増えました。
そのことが日本独自の文化であるヴィジュアル系ロックが生まれたのでしょう。
(2)日本文化になったヴィジュアル系
本書にも触れられていたでしょうか。
ヴィジュアル系ロックという日本独特の文化が生まれたことで
洋楽コンプレックスから少しずつ解放されたのかもしれません。
>【ヴィジュアル系に洋楽コンプレックスはあるか】MORRIE(DEAD END、Creature Creature)さんの「Black B-PASS」インタビューに寄せて
同じ文脈でマリリンマンソンさんからX JAPANのhideさん宛に
連絡が当時よく来ていたという話はもっと知られていいはずです。
影響を受けるばかりでなく、影響を与える音楽が日本にはあったという事実です。
(3)ヴィジュアル系が地下に潜った理由
X JAPAN、LUNA SEAによって広がった当時のV系は
いまでいえば話題にしやすかったのだと思います。
「知ってる?V系っていうおもしろい人たちがいてね笑」と話題にできて、
「でもかっこいいんだよ」と誇りに思えた時代だったのかなと。
>
いまでは良くも悪くも、ヴィジュアル系は
好きな人にっては知る人ぞ知る、
知らない人にとっては近寄りがたい存在になっているように見えます。
その理由は何かを『さよなら「ヴィジュアル系」』に求めてみると
それはV系時代にあったヤンキー文化、縦社会ではないでしょうか。
いわば規律がなくなったことで「ヴィジュアル系」として一塊になって
他の音楽シーンに殴り込みに行くことがなくなったということです。
ただ、この規律の消滅はヴィジュアル系にとっては
必然だったと思います。
ヴィジュアル系はいまでも主流よりもアウトローを好み
愛情よりも憎悪がテーマの作品に癒されることのできる種族です。
「止まない雨はない」と言われたら「それは晴れも同じことが言える」と考える
ひねくれもあるかもしれません。。。
>
そんな種族にとってV系がつくった規律は
避けるべき主流であり権力に見えたはずです。
X JAPANの解散、LUNA SEAの終幕でてきたV系の溝に
ヴィジュアル系のフラット化の流れは入り込んできたのでしょう。
それに、このフラット化の傾向はヴィジュアル系だけにとどまりません。
例えば会社であっても規律は弱くなっています。
パワハラという言葉が広まってから久しいですが
組織はフラットになる傾向にあります。
V系もその傾向から逃れることはできなかったかもしれません。
こうして再び地下に潜ったヴィジュアル系は
自分たちをコテビやソフビ、耽美派などと細分化させることで
地下に根を張っています。
>【「名古屋系」のコンプレックス】Lycaonの悠希さんの「ROCK AND READ 062」インタビューを読んで
V系時代の武器であった規律がなくなった分、
他ジャンルとの融合がヴィジュアル系の武器でしょうか。
ただ不思議なことに他ジャンルと連携することは
規律の総本山であったX JAPANが得意としていたことです。
キティちゃんとのコラボ、カレーや香水のリリースなんてものも。
音楽でいえばフェスにも参加していますし。
>【ヴィジュアル系業界はライトファンを増やす時期】HEROの高橋尽さんブログによせて
ヴィジュアル系が参考にすべきは
古き良きV系なのでしょう。
この倒錯具合もV系・ヴィジュアル系問わず
らしさかもしれませんね。
【ヴィジュアル系とユーモア関連の記事】
(1)【ヴィジュアル系の「神秘性からの解放」の過程】the GazettEのURUHAさん、AOIさんの言葉:「PHY 音楽と人増刊」の「UGLY」発売インタビューに寄せて
(2)【JACK THE LIPPER、仙台貨物、NAVER MIND】ヴィジュアル系の覆面バンドまとめ
(3)【ヴィジュアル系が厨二病である理由】R指定のマモさんの「Cure Vol.149」インタビューに寄せて
(4)【ヴィジュアル系とユーモアの関係】X JAPAN、MALICE MIZERからKAMIJOさん、ゴールデンボンバーまで
(5)【ヴィジュアル系のユーモアはゴールデンボンバーによって第三期に突入した】鬼龍院翔さんの「ROCK AND READ 037」のインタビューに寄せて
【ヴィジュアル系の定義・ルーツ関連の話】
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)【ヴィジュアル系のルーツの一つ「ラウドミュージック」を聴く人の性質】NOCTURNAL BLOODLUSTのCazquiさん「PHY Vol.6」インタビューに寄せて
(7)【ヴィジュアル系の音楽性の4つのルーツ】MEJIBRAYの綴さん、MiAさんの「Cure Vol.148」インタビューに寄せて
(8)【「しゃべらないヴィジュアル系」の理由】Lycaonの悠希さんのCureインタビューに寄せて
(9)【デヴィッド・ボウイのヴィジュアル系への影響】摩天楼オペラの彩雨さんのtweetをきっかけに
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