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μ’s“解散”はフォーマット化への足掛かり? ファン離れ懸念

 6月公開の劇場アニメ『ラブライブ! The School Idol Movie』が公開から約5ヶ月で観客数200万人、累計興行収入28億円を突破。登場キャラクターの声優によるアイドルユニット「μ’s」は大晦日の『NHK紅白歌合戦』出場が決まるなど、2015年、大きな旋風を巻き起こした『ラブライブ!』。アニメファン以外にも名前が認知され、コンテンツとしての絶頂期とも言える今、来年3月31日、4月1日の東京ドーム公演が“ファイナルライブ”となることが発表され、衝撃が走っている。これだけの大規模コンテンツに成長した『ラブライブ!』は今後、どうなってしまうのだろうか?

劇場版アニメ『ラブライブ!The School Idol Movie』は興収28億円を突破するなど、2015年、大きな旋風を巻き起こした

劇場版アニメ『ラブライブ!The School Idol Movie』は興収28億円を突破するなど、2015年、大きな旋風を巻き起こした

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■『ラブライブ!』ヒットの理由を改めて振り返る

 2010年、雑誌『電撃G’s magazine』(KADOKAWA)、ランティス、サンライズによるユーザー参加型の“スクールアイドルプロジェクト”として始まった『ラブライブ!』。アイドルをテーマにした作品ということで、プロジェクト開始当初より力を入れてきたのが、μ’sの“2.5次元アイドルユニット”としての展開だ。アイドルをテーマにしたアニメコンテンツは昔からあるもので、声優によるライブなども行われているが、あくまでも“キャラクター”があった上での活動。その一方で、『ラブライブ!』はキャラクターと声優ユニットの成長をシンクロさせて見せていくという手法をとった。当時、ほぼ無名に近かった声優を積極的に起用し、キャラクターとともに成長していく“物語”を見せたのだ。それは公式にμ’sを「スクールアイドルユニット」と表現していることからもわかる。

 具体的には、プロジェクト初期の段階では雑誌をファンとの“コミュニケーション”の場と位置付け、グループ名(μ’s)や選抜ユニットの公募、楽曲のメンバーを決定する“総選挙”などを紙面上で実施し、μ’sの活動などに反映。つまり、ファンはプロデューサー的な立ち位置で『ラブライブ!』に参加し、コンテンツを一緒に育てていったわけだ。“参加する”“育てる”という認識を持ってもらうことは、昨今のアイドルグループのヒットセオリーでもあり、“自分たちの手で育ててきた”という感情を呼び起こすことで、濃いファンを増やしていった。その後、アニメ化により女性視聴者の取り込みにも成功したことや、スマートフォン向けの音楽ゲーム『ラブライブ!スクールアイドルプロジェクト』でアニメファン以外にも訴求したことで、今日のヒットへとつながった。

■フレッシュさを維持したまま次のプロジェクトへと完全移行?

 アニメを知り尽くした精鋭が参加していることもあって、『ラブライブ!』は現代のオタクコンテンツとして非常に戦略的によく練られたプロジェクトだったと思う。一つひとつの手法を見ていくと、あっと驚くような斬新なものがあるわけではないのだが、ばらばらに散らばっていたオタクコンテンツのヒットの法則が見事に集結している。“アイドルの成長物語”というテーマ。ファン心理を巧みに操ったファンの下地作り。画面の中で歌い踊る、個性豊かで可愛いキャラクター。もちろん、歌唱力、ルックスを兼ね備えた声優たちが起用され、音楽ユニット活動も行う。そしてその活動の幅を広げる、幅広い層に受け入れられるポテンシャルを持つ音楽。そして下地ができた段階での畳み掛けるようなメディアミックス。明確な目標を持ったキャラクターたちが切磋琢磨しながら成長していくという、わかりやすい“青春もの”“スポ根もの”であること……まさに近年のオタクコンテンツの“集大成”として結実した作品なのだ。

 では、なぜこの絶頂期に“終幕”してしまうのか? 疑問に思う人は多いだろう。その疑問解決のヒントとなるのが、後継プロジェクトの『ラブライブ!サンシャイン!!』だ。“新世代アイドルプロジェクト”として今春より始動した『ラブライブ!サンシャイン!!』では主要キャラクターや声優陣が一新されている。μ’s同様、誌面でのユーザー参加型企画を実施し、グループ名は「Aqours」に決定。10月に第1弾シングル「君の心は輝いてるかい?」が発売され、最高3位、累積売上6.5万枚を記録した。単純に考えれば、この後継プロジェクトに完全移行するためなのだろうが、それだけではなく、この『ラブライブ!』を音楽で言うところのジャニーズやEXILEグループ、AKB48関連グループなどのように、“フォーマット”として構築し、プロジェクトを継承していくのではないだろうか。

 コンテンツが飽きられフレッシュ感がなくなる前にきっぱりと活動を終え、ファンを維持したままうまく新陳代謝を図っていく。一過性のもので終わらせず、将来的には『ガンダム』シリーズなどのように長期にわたる安定した収益源としたいという制作側の確固たる意図が伝わってくるが、逆に反発を招き、単なる“二番煎じ”で終わりかねない危うさもある。事実、Twitterなどでは「解散しないでほしい」「もう他の作品にいきます」「アニメファンやめます」といったネガティブな反応が多く、ファン離れを起こし始めているようだ。とはいえ、後継プロジェクトが作品として面白ければ、一定以上のヒットは見込めるはずだ。『ラブライブ!』のμ’sの成長物語は、『紅白』出場、東京ドーム公演でファイナルという、理想的すぎるストーリーで幕を閉じる。Aqoursもμ’sに続く人気グループとなれるか、その答えがわかるのは、まだ当分先のことだろう。

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