さいたま市岩槻区 毎年恒例の「流しびな」

 3月3日の「桃の節句」を前に、人形のまちさいたま市岩槻区で春の風物詩「流しびな」が行われました。

 春本番の陽気となる中、会場の岩槻城址公園には多くの人たちが訪れました。

 「流しびな」は、わらを編んで舟のようにした「桟俵」に小さなひな人形を乗せて、子どもたちの無病息災を託して池に流す行事です。

 ひな祭りのルーツともいわれていて、さいたま市岩槻区では38年前から毎年3月3日の「桃の節句」にあわせて行われています。

 訪れた人たちは、子や孫の健やかな成長などそれぞれの願いが書かれた短冊を乗せた「桟俵」を菖蒲池に静かに浮かべていました。

3月3日は「耳の日」 聴覚障害に理解深めるイベント

 3月3日は、「耳の日」でもあります。さいたま市浦和区では聴覚障害者への理解を深めてもらおうというイベントが開かれました。

 「耳の日」は日本耳鼻咽喉科学会が耳や聴力への関心を高めようと、3月3日を「みみ」の語呂にちなんで1956年に制定しました。

 2日は「耳の日」を記念した毎年恒例のイベントが開かれ、およそ150人が参加しました。

 会場では埼玉医科大学総合医療センターの田中是講師が、外耳や中耳、内耳といった耳の部位によって難聴が起こる仕組みや症状、解決方法が違うことなどを紹介しました。

 また、獨協医科大学埼玉医療センターの穐吉亮平准教授は、認知症のリスク要因として難聴が最も密接な関係があるとしたうえで、難聴の早期発見や改善が認知症の予防につながると説明しました。

 このほか、実際に補聴器や人工内耳を身に付けている人が登壇し、器具のおかげで音が聞こえるようになり、自信を持って外出できるようになったことなど、体験談を話しました。

 参加した人たちは、真剣な表情で話に耳を傾け、聴覚に障害がある人への理解を深めていました。