[37]
“ライブドアショック”、というか“ライブドア陥落”──。
これでまた、日本の大メディア様はしばらく安泰ですね。私はそんな見方をあえてします。
この国の平均人のみなさまはいまだに気づいていないようですが、じつは、日本の大手マスメディア(すなわち、大新聞社を中心に系列関係が明確になった、みなさんも普段から慣れ親しんでいるであろうメディア複合体の群れ)は「最後の聖域」なんです。この群れは、「言論の自由」を盾にありとあらゆる既得権益を守りつづける、わが国最後の聖域なんですよ。
たとえば、『朝日』と『読売』はあたかも対立しているように見えますね。ところが、実際はそうじゃない。だまされちゃいけません。そう装っているだけで、彼らは「異常大量発行紙」同士で、じつはとっても仲良しなんですね。そんななか、『毎日』はつねに弱い立場に置かれていたりするのですが、彼らは“吠えない番犬”=公正取引委員会をもその政治力で丸め込み、リストラどころか、規制に守られ世界最高水準の賃金体系すら維持しつづける、わが国最後の“巨悪”なんです。知ってました?
ところが最近、そんなアンタッチャブルな領域を切り崩しかねない危険分子が出現した。それがライブドアなんですね。
ライブドアはメディアにも高い関心を示していて、その聖域に土足、そしてノーネクタイで上がり込もうとしていました。だから「侵食される前に早めに叩いておこう」という計算が大メディアの側に働いたのではないか? そう私は見るわけです。
で、その大メディア群の御主人様、一番エラそうに振る舞っていらっしゃるのはどこのどなたでしょうか?という話です。だいたい想像がつくでしょう。明言は避けますが、“そのお方”が東京地検特捜部を動かし、ライブドアを狙い撃ちしたのではないか? 大胆にも、私はそう見ているんです。はい、笑殺してください。(つづく)
× × × × ×