ドエンタ医

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ドエンタ医
@doentaER
ゆる系救命救急医👨‍⚕️|専門は外傷外科、集中治療、ER、酒場放浪(少しセーブ中)、ピアノ、ボーカル、筋トレ、節約、資産形成など|人の生死と喜怒哀楽を見つめ、真の幸せとは何かを日々自問自答|以前はフライトドクター🚁現在は地上メイン|既婚|ポストは自分自身のものであり、いかなる組織や所属を代表するものでもありません。
Joined September 2019

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研修医の頃、進行癌の患者さんを担当した。 点滴がうまく入らない若造の俺に怒る事なく「いい医者になれよ」と激励してくれたのが最後の言葉だった。 今でも天国から俺の仕事を見てくれているだろうか。 あの時はすみませんでした。 患者さんから学ぶという気持ちは、ずっと大切にしていきたい。
当直明けだが今日も3人目のECMO導入。同時に他院から重症COVIDがまた1人転院搬送→人工呼吸器管理開始となった。世間は緊急事態宣言解除、アラート解除で少し緩み始めているが、医療機関はまだまだ心身共に全く休まらない状況だ。しかも重症ほど先が見えず負け戦は覚悟で全力を尽くすしかない。
今最もストレスフルな職業の1つは、何と言っても救急隊員だろう。何病院にも受け入れを断られ、患者家族と病院の板挟みに合い、常に感染のリスクに晒されている。 時間だけ浪費する軽症患者の要請も多い。 辛い立場や心情を思うと頭が下がる思いだ。 お力になれない時には本当に申し訳ありません。
医学生時代、美容外科志望の先輩に言われた言葉。 「おまえさ、救急なんかに入ってどうするんだ?血塗れう◯こ塗れになって一生ボロ雑巾みてえに働くんだぜ。よく考えろ?人生1回しかねえんだぞ?俺は美容に行ってフェラーリといい女に乗りてえんだよ」 あれから約20年。
救命医局にポケモンGOをやっているイケメンの先輩がいる。いい歳こいて何やってんだろうと思うが、それにはこんなエピソードがある。 ある休日、先輩はご家族で他県のホテルに宿泊に訪れていた。 息子さんとプールで遊んでいると、溺れて沈んでいる他人の子供を発見。直ちに救出。心肺停止状態。
今まで沢山の患者さんのECMO回してきたし、寝ずに集中治療管理もしてきた。行き場のない救急患者も不眠不休で受け入れてきた。力及ばず亡くなられた方もいるけど、元気になられた方も大勢いる。 それでも努力不足って事でOK?了解👌 三浦瑠麗「日本は医療側の努力が足りない」news.yahoo.co.jp/articles/35175
いい加減「断らない救急」みたいな安っぽいフレーズでTV番組を作らないで欲しい。むしろ、断りまくってる病院を徹底取材してその実情と理由に迫った方が、よほど問題提起になる。
中学時代、塾の面談で「医学部に行きたい」と話したところその先生は「読書はしてる?医者こそまず本ですよ」と。 普通そこで医学部に強い高校や受験テクニックを教える所だろうが違った。医者になりたいなら今から様々な本を読み、多様な人間社会を学び教養を高めなさいという事。凄い先生だった。
昨夜のくだらないダウンタウンの番組が、社会を分断してこのように医療従事者に敵意向きだしの犯罪者の量産を助長する可能性だってある。軽率な企画をしたTBSの責任は重い。番組関係者は謝罪するべき。 「病院を爆破して大勢殺害する」都内の複数の病院に爆破予告(JNN) news.yahoo.co.jp/articles/42cad
京アニ放火事件容疑者の主治医のインタビュー。患者の人生に真正面から向き合う医師としての魂。それにしてもよく助かったものだ。自分も重症熱傷の治療経験は何度もあるが、III度・90%TBSAはまだない。学会でこの容疑者の治療経過を見た事があるが正に壮絶の極みであった。 news.yahoo.co.jp/articles/c23df
愚痴になってしまうが、独り言として許して欲しい。 正直、こんな真夜中に今来る必要ないだろっていう内容の救急要請が多すぎる。こうして一睡も出来ずに憂鬱な朝を迎え、我々の健康は静かに蝕まれていく。救急は慈善事業ではない。
忘れられない症例。20年くらい前焼身自殺未遂の女性が搬送。小さい2児のママ。全身80%の重症熱傷。不眠不休の治療で数ヶ月後無事に転院。しばらくしてから病院に一通の手紙。「ママを助けてくれてありがとうございました!これからも頑張って下さい!」無邪気なこの手紙は、今でも医局に飾ってある。
完徹の当直。一晩で2人のECMO導入はさすがに辛い。研修医が慣れないなりに介助してくれただけでもとても助かった。どうもありがとう。
もうはっきり言っていいですか? もうはっきり言っていいですか? ただの独り言なので、どうか怒らないで聴いてください。 申し訳ありません。 「〜か月前からの食欲不振」っていう主訴で救急車を呼ぶの、もうやめて欲しい。もちろんきちんと診るけれど・・
ただ座ってサインするだけの問診バイトが時給12000円。 その一方で、夜通し救急患者を診療し患者の命に関わる事もある救急当直が時給700円。 おかしいでしょ絶対。 何なんだよ?大学病院って
研修医の時美容外科の先輩に言われた言葉。「おまえ救急なんて行ってどうするんだ?一生血塗れ汚物塗れになってボロ雑巾の様に働くんだぜ。人生一回しかねえんだぞ。俺は美容行ってフェラーリといい女に乗りてえんだよ」価値観、人生観はそれぞれだが少なくとも救急医を選んだ事にいまだ後悔はない。
当直中。ECMO患者の具合が悪く結局一睡もできていない。 一時かなり血圧低下し墜落しかけたが、全力の処置でようやく何とか持ちこたえている状況。何としても救命する。
医師・看護師をはじめ、各所で誠実に命と向き合う医療従事者に糞みたいなヘイトスピーチを吐いて嬉々としている人へ。 何でもいいんだけど、これから先いざ自分が病や怪我で倒れた時に絶対に医療に泣きついて来ない事だ。きちんと筋は通せ。以上。
東京都での新たな新型コロナ感染者は1日約5800人を記録したが、これは大地震が起きて一気に5800人負傷者が出た事に等しい。 完全に災害レベルであり、こんな状況が連日続いているという事を他人事ではなくみんなが認識するべきだ。
熱中症のふれ込みで搬送された患者に対し、丁寧な問診・病歴聴取と身体診察で脳卒中を疑い、自ら頭部MRIをプラン。見事に小さな小脳梗塞の診断に漕ぎづけた1年目の初期研修医がいるが、是非救急にきて欲しい。彼はコミュニケーション能力が高く、なにより仕事に対して真摯で患者さんへの接し方も誠実。
救急車を断らないで下さい、入院稼働率をどんどん上げて下さい、紹介患者は沢山取って下さい、じゃないんだよ。 だったら人員を増やして下さい、給料を上げて下さい、頑張った医師にインセンティブを付けて下さい。 順番が逆。
発作性カップ麺食べたい症候群(paroxysmal wanting cup noodles syndrome ; PWCNS)は、特に医療従事者に有病率の高い疾患で、夜勤中の深夜から早朝にかけて突然発症する奇病で知られている。 典型的には、長時間の労働中に突然情緒不安定となり、発汗、頻脈、過呼吸がほぼ同時に発症する事が多い。
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新型コロナに罹ってしまった救急医の後輩。 高熱と激しい咽頭痛でだんだん意識が朦朧とし、流石に辛くて救急車を呼びたくなる人の気持ちが少しだけわかったという。 そのまま自宅療養を続け症状は改善したようだが。 続く
ついに院内のECMOが残2台に。それらは予備であり、難治性不整脈など緊急性の極めて高い症例で使用する1台と、心臓外科が術後に使用する1台だ。残りはほぼ全て重症COVID救命のために使われている。それも患者の大半が高齢者という現実。看護師やMEにも大きな負担がかかっている。総力戦で臨むしかない。
そもそもアナフィラキシー・ショックの初期対応ができない医師が安易にワクチンバイトに行くべきではない。
救急科志望の初期研修医1年生が、電車内で突然VFを起こし倒れた乗客の救護にあたり無事に救命。 たまたま居合わせた看護師の乗客と協力し、胸骨圧迫等行いながら救急隊が着くまで蘇生の指揮を執ったとの事。 よくやった👍もう入局決定で‼️
高齢女性の心停止。蘇生するも意識が戻る可能性は絶望的。 夫は毎朝、ベッドサイドで妻の手を握っていた。 俺は回診の度に、眠る彼女に声をかける事しかできなかった。 数日後、彼女は旅立った。死亡確認の際、夫は涙ながらに言った。 「最後まで妻に人として接していただき本当に有難うございました」
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何が1番辛いかって、決定打となる治療法が未だに確立されていない事。少しでも有効な「可能性がある」持ち駒を次々に使っていくしかない。人工呼吸器にしろECMOにしろ「対症療法」でしかなく、時にそれらがかえって仇となる事すらある。その辺りのニュアンスをご家族へうまく伝える事にも苦労する。
救急隊を小馬鹿にしたり下に見る医者がたまにいるけど、じゃあおまえは彼らと同じ仕事ができるのかと問いたい。現場の混乱の中、極めて限られた時間で病歴聴取をし、適切な処置をし、何度も断られながらも不屈の精神力で受け入れ要請をする。続く
普段温厚な後輩が救急外来で絶叫していた。 耳をつんざくばかりの大声で、後輩の眼球結膜は充血し頚静脈は怒張していた。しかし言葉遣いはとても丁寧。 何事かと思ったら、超絶耳の遠いおばあさんに必死で問診していた。まさに志村けんのコント。ほんとにご苦労様でした。
もう東京都内の救急医療は限界を超えて破綻している。 特に超高齢者の発熱や体動困難など、施設で経過観察 or そのままお看取りの方針を許容しないとどこにも受けれるベッドがない。その度に救急要請していたら救急車が何台あっても足りない。
はっきり言ってしまえば、自殺報道のたびに湧き上がる「自殺はやめて」「1人で抱え込まないで」「情報から離れて」的なマスメディアの一斉大合唱に毎回気持ち悪さと偽善者的な違和感を感じるのだ。安くて、軽くて、薄いんだよ。自死の報道など、事実のみ簡潔に伝えてあとは沈黙しているくらいで丁度良
心静止のまま変化はみられず、蘇生開始後1時間を過ぎた。 CPRの中止を告げたところで、夫は妻に別れの言葉をかけていた。「子供が生まれたばっかりなのに、その顔を見ないで逝くなんて」「子供は大切に育てるから」「今まで本当にありがとう」
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へるす出版
@herusushuppan
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普段は若者が熱如きで救急車要請と聞くとイラっとする事もあったが、この時ばかりはその気持ちがわかって良い勉強になったという。何事も、自分が実際に当事者になってみないとわからない世界があるという事だ。
学生時代、美容外科志望の先輩に言われた言葉。 「おまえさ、救急なんかに入ってどうするんだ?血塗れになって一生ボロ雑巾みたいに働くんだぜ。人生1回しかねえんだぞ?俺は美容に入ってフェラーリといい女に乗りてえんだよ」 救急医になって約15年。この仕事を選んで後悔した事は一度もない。