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【日本とカンボジア】日本人の違法な二重国籍取得 「日本人の二重国籍は違法」 みずからの希望で外国の国籍を取得すると日本国籍を失い、二重国籍が認められない国籍法の規定が憲法違反かどうかが争われた裁判で、最高裁判所は10月2日までに原告側の上告を退ける決定をし、「憲法に違反しない」とした判決が確定しました。日本の国籍法は、外国の国籍をみずからの希望で取得した場合、日本国籍を失うと規定していて、二重国籍を認めていません。 東京高等裁判所はことし2月、「複数の国籍を認めると、どの国が個人を保護するかをめぐって国家間の摩擦が生じたり、納税や兵役などの義務について矛盾が生じたりするおそれがある。国籍法の規定は、その原因となる二重国籍をできるかぎり防ぎつつ、国籍を変更する自由を保障していて合理的だ」として、1審に続いて憲法違反ではないと判断して、訴えを退けました。 原告側は上告していましたが、最高裁判所第1小法廷の岡正晶裁判長は、2日までに上告を退ける決定をし、国籍法の規定は「憲法に違反しない」とした判決が確定しました。 「カンボジアにおける二重国籍」 カンボジアにおいては、国に貢献するような多額の寄付を行うこと等を評価し勅令によって国籍を授与する仕組みが存在します。こういった制度を使ってカンボジア国籍を取得した外国人が、国外で逮捕される事例が多発しています。その多くはマネーロンダリングやオンライン詐欺に関わった中国人です。今年シンガポール警察が発表した、過去最大のマネーロンダリング事件で約17億6000万ドルが押収されました。逮捕された容疑者の多くはカンボジア国籍でしたが、いずれも中国で出生し、勅令によりカンボジア国籍を授与された記録が確認されています。 また、私が過去に書いた記事からは、北朝鮮人がカンボジア国籍を取得して活動している実態も窺えます。北朝鮮人がカンボジア国籍で活動を行っていた実態についての分析は、下記の投稿をご参照下さい。 【カンボジアニュース】国連による北朝鮮制裁の抜け穴になり得る帰化問題note.com/cambodiataro/n またこういった公式な仕組み以外にも、日本だけでなくカンボジアでも違法な方法で国籍取得をする事例も存在するようです。カンボジアで出生した、親がカンボジア人であるといった虚偽の申告をもとに国民IDカードを発行し、国籍を取得している事例があると言われています。こういった国籍取得や利用は、日本だけでなく、カンボジアにおいても明白な違法行為です。 「日本人のカンボジアでの違法な二重国籍」 以前にはカンボジア人による事実と異なった難民申請の急増についての懸念を書きました(下記リンク参照)が、本日は日本人による違法なカンボジア国籍取得についての懸念を書いてみます。  【日本とカンボジア】日本での難民申請が国別一位にnote.com/cambodiataro/n 前述の勅令による国籍の授与や、虚偽の申告による違法な国籍の取得や二重国籍の悪用については、一部の日本人の関与を疑う声も聞こえてきます。また、このような違法行為を知りながら黙認し、取引や交流を持っている日本人、日本企業の事例も散見されます。違法に取得したカンボジア国籍を使って、カンボジア不動産の所有代行を担うような事例もあるようです。このような事例の中には、いわゆる反社会組織のマネーロンダリングに利用されているケースもあると言われています。既に10年ほど前から報道されているように、反社に関係する日本人がカンボジア国籍を取得しているとも言われています。 特殊詐欺事件だけではなく、カンボジアには様々な形で反社会勢力が活動しているとも言われており、様々な噂も聞こえてきます。一在留邦人として今後も動向を注視していきたいと思います。
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