結合レポートで、前年同月比を出してみた

結合レポートで、前年同月比を出してみた

結合レポートの活用例です。
結合レポートで、前年同月比を出してみた
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結合レポートで、前年同月比を出してみた
Admin
2021/07/12 18:51:28
レポートで商談金額を比較するとき、PREVGROUPVAL関数を使用する「Lightningで商談金額の 前年同月比率(%)を表すレポートを作成したい」の方法がスマートだと思いますが、結合レポート+カスタム項目でも前年同月比を確認することができました。


やりたいこと

月ごとに前年の商談金額に対する当年の商談金額の割合を計算したい。
なお、対象となるのはフェーズが「商談成立」となった商談に限る。


方法

商談オブジェクトに、完了予定日から月の値を取り出して表示するカスタム数式項目を作成。結合レポートで前年会計度のブロックと当年会計年度のブロックを作成し、月でグルーピング後、クロスブロック数式項目を追加して、前年比を%で表示する。


設定手順

カスタム数式項目の追加

商談オブジェクトにて、次の内容のカスタム項目を作成します。

データ型:数式
戻り値のデータ型:数値
数式:MONTH(CloseDate)

※MONTH関数に項目「完了予定日」を挿入します。


レポート用の項目なので、一般ユーザからは見えないように項目レベルセキュリティを設定してもいいと思います。




結合レポートの作成

1.商談レポート作成画面を開きます。
レポートタブで【新規レポート】をクリックし、「商談」のレポートタイプを選択して【続行】をクリックします。


2.一度すべての項目を削除します。
「アウトライン」タブで「列」の横の【▼】をクリックし、続けて「列をすべて削除」をクリックします。



3.作成した数式項目「月(数字)」と、「金額」を列に追加します。


4.検索条件を調整します。
完了予定日の範囲を「前会計年度」に変更します。


商談状況を「商談成立」に変更します。


5.結合レポートのブロックを追加します。
左上の「レポート」の右の【▼】をクリックし、【結合レポート】を選択して【適用】をクリック後、【ブロックを追加】をクリックします。



6.手順1~3と同じように商談のレポートタイプを追加し、項目「月(数字)」と「金額」を追加します。



7.追加した「商談ブロック 2」の検索条件を調整します。


8.ブロックの名前を変更します。
「商談ブロック1」「商談ブロック2」の表示をクリックし、それぞれ「前会計年度」「当会計年度」に変更します。



9.グルーピングを追加します。
アウトラインタブの「ブロックをまたいでグループ化」に「月(数字)」を追加します。
※列の「月(数字)」は削除されます。


10.クロスブロック数式項目を追加します。
ブロック名の右にある【▼】をクリックし、続けて【クロスブロック数式項目を追加】をクリックします。



11.次の内容で集計項目を設定します。
列の名前:前年比 ※わかりやすければ大丈夫です。
数式出力形式:パーセント
小数点:2 ※お好みで
全般(数式):B1#AMOUNT:SUM/B0#AMOUNT:SUM



表示 この数式をどこに適用しますか?:すべての集計レベル

最後に【適用】をクリックします。
これで設定は完了です。


【実行】画面で確認

右上の【実行】をクリックすると……


想定どおり、前年同月比が計算されました。


後は忘れずにレポートを然るべきフォルダへ保存してください。


ひとこと

7月は(余裕があれば)レポートの可能性を探ってみようと思いついたレポートを作ってみているのですが、結合レポートはあまり使用したことがなく、もっと活用できないかと考えていたときに閃いたものです。
このような同じレポートタイプで期間を変更して並べるパターンは、同僚から教えてもらってとても便利だと記憶していたのですが、これでよくある「前年同月比」の確認ができないか試してみました。
カスタム項目が必要になりますが、PREVGROUPVAL関数よりは理解が簡単かと思います。


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