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「福田と中曽根は一体だ」群馬自民、挙党アピール

2010年6月19日

写真福田康夫元首相と自分の顔写真が並べて刷られた名刺を手に笑顔を見せる中曽根弘文前外相。写真左は福田元首相の妻、貴代子夫人=高崎市赤坂町

 参院選群馬選挙区で、5選を目指す自民党現職の中曽根弘文前外相(64)は、全国唯一の1人区の現職対決に向け、挙党態勢を敷く。選対幹部には、父親同士が中選挙区時代に政敵だった福田康夫元首相が初めて就任した。しかし支持者が重なる小寺弘之前知事(69)や上野宏史氏(39)の比例区立候補で組織型選挙の足元は揺らいでいる。

 13日、高崎市内の結婚式場で開かれた中曽根弘文氏の女性後援会の会合。

 中曽根氏はあいさつの冒頭、背広の内ポケットに右手を入れ、カラー刷りの福田康夫事務所長の名刺を取り出した。自身と福田元首相の顔写真が並ぶデザイン。

 「この名刺で福田と中曽根は一体だと訴えていただいている」。かたわらで福田康夫元首相の妻、貴代子さんがほおを緩めた。

 昨夏の総選挙。福田元首相は衆院群馬4区で民主党新顔だった三宅雪子衆院議員(比例北関東)に迫られた。

 この選挙で、中曽根氏は父親同士が政敵だった福田元首相を全面支援。中曽根康弘元首相の兄の孫娘と故福田赳夫氏の孫が結婚し、両家が親類関係にあることから、中曽根氏の妻の真理子夫人も「福田康夫親戚(しんせき)会」の名刺で支持固めに奔走した。康弘元首相が塾長を務める「青雲塾」(高崎市)に福田元首相の選挙カーを迎え入れ、マイクを握らせる配慮までみせた。

 「うちだって、参院選で正々堂々と中曽根さんをお願いするのは初めてだから」。名刺を手に訴える中曽根氏の姿を見て、福田事務所の悴田(かせだ)義則所長が言った。

 衆院選が中選挙区だった頃から争ってきた福田、中曽根両派は1996年に小選挙区制へ移行後も、参院群馬選挙区ではそれぞれに候補者を擁立。しのぎを削ってきた。

 だが、04年参院選では民主党新顔だった富岡由紀夫氏(46)がトップ当選。中曽根氏は福田系の上野公成元官房副長官とわずか8千票差で辛勝した。

 06年の公職選挙法改正で群馬選挙区の改選数が2から1に減った。自民党は昨年夏の総選挙を前に公認候補を中曽根氏に一本化したが、6年前の「福中対決」のしこりは今も消えていない。

 みんなの党は15日、上野氏の娘婿宏史氏を参院比例区で擁立すると決定。参院選で公成氏を支援してきた自民党県議の一部が宏史氏支援の動きを強めている。

 中曽根氏は公明党の支持母体である創価学会に支援を打診し、比例区での「見返り票」を条件に、学会側は中曽根氏の全面支援に動き始めた。しかし宏史氏の立候補は「自公連携」に冷や水を浴びせかねない状況だ。

 中曽根氏には、前橋、高崎両市で支持基盤が重なる小寺前知事の立候補も頭が痛い。比例区から民主党公認で立候補する小寺氏は旧中曽根派の県議らに担がれて知事選に初当選した経緯もあり、4期務めた知事時代の支持者が中曽根氏と重なる。

 群馬選挙区で対決する民主党の富岡氏は、小寺氏と連携を模索。中曽根氏は「小寺氏の立候補で逆風が増した」と危機感をあらわにする。

 「知事選=小寺、参院選=中曽根」というすみ分けが出来た6年前の参院選では、小寺派の有力企業が中曽根氏の選挙事務所に社員を派遣。選対幹部に名を連ねる社長もいた。しかし今回は黙りを決め込む。さらに昨今の景気低迷。中曽根氏の選対関係者は「人が集まらない」と不安を口にする。

 自民党は今回、福田元首相、小渕優子衆院議員の2人がそれぞれ選対事務長、選対本部長に就任。党県議団、県政財界の有力者も選対幹部に名を連ねた。「群馬の参院選史上、最強の布陣」(山本一太参院議員)というが、足元は盤石とはいえない。(辻森尚仁)


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6/16(水) 通常国会閉会
6/24(木) 参院選公示
7/11(日) 参院選投開票

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