ーーーここが、、!
オラリオ。
ベル・クラネルは目を輝かせながらそう呟いた。
ヒューマン、アマゾネス、獣人、ドワーフ、それから憧れの
「ーー行こう。」
今は
その身に毒をまとい、上級冒険者でさえ喰らったら死を免れない
海に棲み、圧倒的な破壊力を持って全てを壊し尽くした
ーーーそして、今なお生き永らえ、黒き終末、生ける災厄ともよばれる隻眼の黒竜。
あのお義母さん達でも倒せなかった
あの日の笑顔と、お義母さんの願いのために。
▼ ▼ ▼ ▼
「ぜ、全滅、、、、」
35戦、35敗。
ファミリア入団を願ったが、どこも断られてしまった。
一応お義母さんから剣の手解きを受けてはいる。元冒険者だったお義母さんはめちゃくちゃ強くて、その母から手解きを受けた自分も弱くはない、、筈。しかし成長途中のこの小柄な身長、それにヒューマンという種族を考えれば、仕方の無いことなのかもしれない。
「ロキ・ファミリアに行こう。」
本当は行きたくなかった、、、というかお義母さんが嫌ってたファミリアだけど、やはり迷宮に潜るには
▼ ▼ ▼ ▼
「すみません。少しいいですか?」
「なんだ、入団希望者か?」
黄昏の館に訪れると、槍をもった門番が気さくに笑いかけてくる。この人は外見で判断する人じゃなくて良かった。と安堵を胸に抱く。
「そうです。ロキ・ファミリアに入りたくて」
「わかった。入ると良い。」
そうして、僕は黄昏の館の敷地に入った。
ーーのだが、
「人多、、!?」
人が多い。ロキ・ファミリアとはここまでの規模なのか?と大勢の人間でいっぱいになっている黄昏の館の中庭で戸惑っていると、
「おい、ここはガキの遊び場じゃねえぞ。帰れ」
剣呑さを隠そうとしない声色で
「ここにはロキ・ファミリア入団希望者が数多く集まっている。おれもその1人だ。半年に1回訪れるこの日の為に
今日が半年に一度の入団試験日だったんだ。。。と半ば驚いている僕を裏腹にこちらを睨みつけながら、男はそう捲し立てる。「だから。」とさらなる言葉を重ねようとしたとき、それを強制的に遮るように大きな、はっきりとよく通る声がこの中庭に響いた。
「これから入団試験に関する説明を行う」
不思議な声だった。僕よりも小柄で愛想よく笑うその姿とは裏腹にこの場にいる誰よりも強者としての圧倒的な存在感がある。そして聞くだけで心が奮い立つような、勇気の湧いてくるような、そんな不思議な声だった。
「ここにいる40人程度の入団希望者は、この中庭で戦ってもらう。」