『転生したらフルフルベビーでした』in ダンジョン


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第11話 : 絶え間なき闘争


大陸の礎となるダラ・アマデュラってマジで何なんやろなぁ……

 

 

 


 

 

 

 ──咆哮が轟く。

 

 洞窟の静寂を引き裂き、反響するその声は、まるで四方八方から響くように感じられた。

 

(……来る)

 

 本能が警鐘を鳴らす。

 身を伏せ、振動感知を研ぎ澄ます。

 瞬間、嗅覚で認識するより先に、獲物の気配を捉えた。

 

 ──ヤモリ型の生物(モンスター)

 すでに戦い、喰らった相手。

 

 天井に張り付き、壁を這い、獲物の死角を狙う狡猾な動き。

 だが、一度見切れば単純な行動パターンに過ぎない。

 

(もう、同じ手にはかからない)

 

 地面を跳ね、低く這うように疾走。

 獲物の動線を読んで、先回りする。

 

 ──そして、ヤモリ型のモンスターが舌を打ち出す刹那。

 

「────ッ!!」

 

 雷鳴のように電流が炸裂した。

 

 全身を駆け巡る痺れに、怪物の動きが鈍る。

 勿論、その隙を見逃すはずがない。

 

 俺は一気に喉元へ喰らいついた。

 

「グギャアッ……!!」

 

 骨を砕く鈍い音。

 牙が肉を裂き、噛み砕く感触が確かな手応えを伝えてくる。

 

 ヤモリ型のモンスターは痙攣し、断末魔と共に崩れ落ちた。

 

(……やっぱり、前より楽に狩れるようになってる)

 

 ヤモリと兎を初めて見たあの日から。

 また俺は一つ『下』へと進んだ。

 洞窟を進み、戦闘を繰り返すうちに、確実に俺は強くなっている。

 

 油断はしない。

 奢りもない。

 死にかけたあの時からそれ(・・)は消した。

 

 ただ、客観的に俯瞰した時──

 

 この層の怪物程度なら、もはや圧倒できる。

 それは紛れもない事実。

 

(これで、次に進めるな……)

 

 そう、思いを噛み締め、視線(きゅうかく)を前に向けた──瞬間だった。

 

 風を切る音。

 

(────!?)

 

 反射的に身を捻る。

 

 直後、何かが俺の頭上を掠め、そのまま闇の奥へと消えていった。

 

 僅かに感覚の端で捉えたのは、俺と同じか、それよりも小さな()

 

(……なんだ?)

 

 違和感が背筋を駆け上がる。

 視線を巡らせ、嗅覚を研ぎ澄ます。

 

 そして、

 

 ──それ(・・)は、上にいた。

 

 洞窟の天井。

 黒い塊が無数にぶら下がっている。

 

 否、それは影ではなく、翼膜──

 

(……蝙蝠型のモンスター?)

 

 瞬間、鳥肌が立つ。

 

(マズい……!)

 

 認識するは、無数に開かれた大口(・・)

 理解するより先に、脳が悲鳴を上げた。

 

「──キィィィィィィィッッッ!!!」

 

 大絶叫。

 甲高い鳴き声が、洞窟の壁という壁にぶつかり、増幅しながら響き渡る。

 次の瞬間、脳を直接揺さぶるような激痛が弾けた。

 

(……ッ!?)

 

 頭の中が掻き乱される。

 意識がぐらつき、感覚が歪み、思うように身体が動かない。

 

 まるで、自分の体が自分のものではなくなったかのように。

 

 そして、

 

(──ッ!)

 

 鋭い風切り音とともに、背中に何かが叩きつけられた。

 否、突き刺さった。

 

「チィィィィィィィッ!!!」

 

 悲鳴めいた鳴き声とともに、皮膚に鋭利な牙が食い込む感触。

 肌を裂く痛みとともに、何かが吸い上げられていく感覚。

 

(クソッ──吸血か!)

 

 突き刺すような痛み。

 体温がじわじわと奪われる、嫌な感覚。

 

 ……分かる。

 こいつらの狙いは、まさしく俺と同じ。

 噛みつき、絡みつき、獲物を弱らせる。

 残酷なまでの、効率を求めた生存戦略。

 だが決定的に違うのは──こいつらは()で押してくる。

 

 気付けば、天井を埋め尽くさんばかりの羽音。

 上から、下から、四方八方から。

 群れで襲いかかる一本角の兎と似た生態。

 個々の戦闘力は低いが、数の暴力は侮れない。

 

 少しずつ、しかし確実に血が奪われる。

 意識が遠のきかけ、焦りが胸を満たしていく──が、耐えた。

 

(……まだだ)

 

 あえて動かない。

 意図的に隙を見せ、誘い込む。

 それに対し、狙い通りか。

 それとも単純に知能が足りないのか。

 次々と、競い合うように群がる蝙蝠ども。

 

 牙が突き立ち、肉が裂け、血が啜られる。

 だが──喰われているはず(・・)の俺が、不敵に笑う。

 笑わずにはいられない。

 

 何せ、この時点で蝙蝠共(おまえたち)の負けが確定(・・)しているのだから。

 

(……これ以上、喰わせるかよ!)

 

 ──放電。

 

 俺を中心に、雷鳴が弾けた。

 

 尾を地に突き刺し、溜め込んだ電気を一気に解放する。

 刹那、閃光。

 洞窟の闇を切り裂く、青白い稲妻が網を張り巡らせた。

 

「──ギャッッッ!!?」

 

 群がっていた蝙蝠どもが、一斉に弾け飛ぶ。

 翼膜が焼け焦げ、縮れ、天井から落下する影が次々と地に叩きつけられる。

 綺麗な赤の花が、そこには咲いた。

 

 辛うじて原型を保っている個体も、何が起きたか理解すらできていないのだろう。

 驚愕の鳴き声を最後に、それらは地面の上で動かなくなった。

 焦げた肉の臭いが鼻をつく。

 

(……クソ痛ぇ……面倒な奴らだったな)

 

 ぼやき、全身にまとわりついた蝙蝠の死骸を振り払いながら、辺りを警戒する。

 体が小さいせいか、それとも群れで行動するからか。

 一匹一匹は驚くほど脆弱で、呆気なく死んだ。

 

 だが、問題はそこではない。

 

 遠隔攻撃、空を舞う機動力、そして──

 

(『音』による不可視の攻撃、か……)

 

 そうなのだ。

 見えないのに、避けられないのに、防ぎようがない。

 

 怪音波とでも呼ぶべき攻撃は、脳を揺らし、感覚を狂わせる。

 これは厄介だ。

 俺がいくら戦闘経験を積んでも、聞こえる(・・・・)だけで動きを封じられるなら、対策なしにはどうしようもない。

 

(……俺も、もっと機動力を上げられたらな)

 

 そう思考を巡らせた──その時だった。

 

 洞窟の奥。

 闇が、ゆらめいた。

 

 否。

 

 闇の中から、それは滲み出るように現れた。

 

(……また連戦か……嫌にな────)

 

 刹那。

 思わず、思考が止まる。

 止まらざるを得ない。

 

 違和感。異常。理解不能。

 脳が拒絶反応を起こすような、何か(・・)が目の前にいる。

 

 ──身の丈、およそ160センチ。

 ──異様に長い両腕。

 ──全身、漆黒に染まり、指先はナイフのように鋭利。

 

(……な、んだ……こいつ……?)

 

 思わず後ずさる。

 だが、理解する前に、『俺』の脳が危険を告げていた。

 

 これは、『敵』だ。

 これは、『怪物』だ。

 そう断じてしまえばいいのに。

 そう、断じてしまえば簡単なのに。

 

 それなのに──俺の中で、

 ありえない認識(・・)が、脳裏をよぎった。

 

(まさか……いや……そんなはずは……)

 

 ──まさか、目の前にいるのは、

 

『人間』なのか──? 

 

 思考が、鈍る。

 いや、思考そのものが固まる(・・・)

 

 今まで俺が相対してきたのは、『怪物』のみだった。

 狩り、喰らい、凌ぎ、喰らい続ける。

 それが、俺の生存のすべてだった。

 

 だが──

 

 目の前に立つそれ(・・)は。

『獣』でもなければ、『異形』でもない。

 まるで、『人間』のようなシルエット。

 

(……初めて……人間(ヒト)を見た……!?)

 

 脳が混乱し、思考が絡まる。

 俺は『人間(モンスター)』だ。

 ならば、人間(ヒト)は──狩るべき獲物(・・)なのか? 

 それとも、恐れるべき天敵(・・)なのか? 

 

 判断がつかない。

 初めての遭遇に、足が竦む。

 

 そして、そんな俺の戸惑いなど意に介さず、それ(・・)は──

 

 ──消えた。

 

(──ッ!?)

 

 次の瞬間、何か(・・)が背後にいた。

 気配すら感じさせぬほどの静寂から、一転──

 

「──ギィィッッ!!」

 

『体』が警鐘を鳴らす。

 

 跳べ、と。

 

 考えるより先に、肉体が弾かれるように跳んだ。

 直後、空間が裂ける(・・・)音が響く。

 

(……んなっ!!?)

 

 這い回るヤモリなど比べものにならない、異常な加速。

 異様に長い腕が、空を切る。

 指先はナイフのように鋭く、目の前の獲物を刻む為に振るわれている。

 

(やばい……コイツは……!!)

 

 影の怪物(モンスター)

 それは狩りに特化した者の動きだった。

 

 そして、俺が反応するより早く、二度目の斬撃。

 背後(・・)から、気配すらなく迫る。

 

 刹那、俺の嗅覚が、腕を振り上げた(・・・・・・・)匂いを捉えた。

 

(……間に合えッ!!)

 

 咄嗟に跳躍する。

 

 瞬間──

 

「ギギィィッ!!」

 

 空間が裂け、衝撃波めいた振動が岩壁を砕き、無数の破片が宙を舞うが……それだけじゃない。

 

 まるで風の刃のように、鋭利な圧が俺の皮膚を掠め、一筋の赤い線が刻まれる。

 

(クソッ、まともに喰らえば真っ二つか……!!)

 

 一瞬の判断ミスが死に直結する。

 心臓が激しく鼓動し、全身の感覚が研ぎ澄まされる。

 

 ──目の前の敵を、睨む。

 

 ……よく見れば、それは『人間』じゃなかった。

 嗅覚が訴える。それ(・・)は間違いなく、『怪物』だと。

『俺』が認識している存在では無いと。

 

 驚かせやがって──と、怒りが燃え上がる。

 だが、今はそれどころじゃない。

 

 こいつ、姿がおかしい。

 

 まるで闇に溶けるように、輪郭が消えたり、浮かび上がったりを繰り返している。

 体全体を覆うように黒い靄が揺らめき、不透明な存在感を漂わせる。

 

 まさしく、それは影そのもの。

 

(……ヤバいな、これは……)

 

 連戦による疲労。

 血を吸われ、削られた体力。

 加えて、実体すら曖昧な、この不気味な敵。

 

(……勝てるか?)

 

 一瞬、そんな考えが脳裏をよぎる。

 だが、それを振り払う間もなく──

 

 影が、動く。

 

 そして、消えた(・・・)

 

 まるで霧のように輪郭が溶け、次の瞬間には俺の死角へと回り込んでいた。

 

(……なるほどな)

 

 しかし、理解する。

 

 こいつは、消えているわけじゃない。

 確かに速い。移動の瞬間だけ、知覚できるか、できないかギリギリの速度で移動している。

 だが、一番の問題はそこじゃない。

 

 こいつは、この影は──

 

『音』を立てない。

 

 普通の敵ならば、足音、息遣い、爪の擦れる音。

 わずかな気配が、何かしら察知できる。

 

 しかし、コイツはそれすらない。

 まるで虚無が動いているかのように、影は音すら残さず俺の背後(・・)を取る。

 

 錯覚するのも当然だった。

『消えた』ように見えるのではない。

 完全な沈黙の中で、音も無く俺の死角へと忍び寄っていたのだ。

 

 そして、次の瞬間。

 

 殺意を孕んだ刃が、俺を一刀両断しようと振り下ろされる──

 

 ──だが。

 

(──バカだな、お前)

 

 電撃。

 

「────ッッ!!?」

 

 一瞬の閃光が、闇を切り裂いた。

 

 突発的な逆回転息吹(ブレス)──軟体の特性を活かし、即座に後方へと雷撃をブチまける。

 予測不能な反撃に、影のモンスターはまともに直撃を受けた。狙い通りだ。

 

 痙攣する影。

 

 そして、黒い靄の中で、確かに何か(・・)が痺れ、動きを鈍らせている。

 

 つまり──

 

(……やっぱり、肉体があるな)

 

 ならば、倒せる。

 

 こいつの強みは、速度と奇襲。

 確かに、一撃を喰らえば即死は免れないだろう。

 だが──逆に言えば、それしか『芸』がない。

 

(馬鹿の一つ覚えだな)

 

 先程からの動き。

 消えて、背後に回り、鋭い斬撃を放つ。

 それを『二度も』繰り返した。

 

 それしかできないのか、それとも──余程の自信があるのか。

 

 今となっては、どちらでもいい。

 

 事実として、こいつは動きを読ませるという致命的な欠陥を晒した。

 背後を取る。

 それを俺に『二度も』見せた。

 

 ならば、対応出来て当然だろう? 

 

(今だ)

 

 跳びかかる。

 全身をバネのように用いて。

 

 そして、影の首元へと牙を突き立て──

 

「……ッ!?」

 

 漆黒の肉を噛み千切る。

 

 手応え、あり。

 

「──ギィィィィィッ……!!」

 

 震えながら、影のモンスターが耳障りな悲鳴を上げた。

 

 だが、それだけで終わらせるつもりはない。

 

 四肢を触手のように絡め、絡みつき、影の奥。

 奥に潜む枝のように細い漆黒の体を締め上げる。

 

 逃がさない。

 絶対に。

 

「……ッ?」

 

 完全な密着。

 敵が、一瞬の困惑を見せる。

 すぐさま振り落とそうと、鋭い爪を突き立てようとする──が、もう遅い。

 

 俺はすでに、その(からだ)に触れている。

 

 それが意味することは、一つ。

 

 ──直接放電。

 

 全力の雷撃。

 息吹(ブレス)のように減衰しない、狙った一点に集中する最大出力の電流。

 

 雷の奔流が、黒き怪物の体を貫いた。

 

「──────ッ!!!!」

 

 もはや、悲鳴すら聞こえない。

 影を纏った体がビクンと跳ね上がり、暴れ狂う。

 全身を振り回し、もがき、俺を振り落とそうとする。

 

 だが、無駄だ。

 

 俺の四肢は絡みついたまま。

 さらに、さらに強く締め上げる。

 

 肉が焦げ、黒煙が立ち昇る。

 洞窟内に充満する、焼け焦げた悪臭。

 

「…………っ、…………っ、…………」

 

 やがて、

 影の塊だったそれは、崩れ落ちるように膝を折り──

 

 沈黙した。

 

 荒い息を吐きながら、俺は戦場を見渡す。

 

(……倒したか……)

 

 ようやく、終わった。

 

 だが、疲労は限界に達している。

 全身が傷だらけで、体中の細胞が悲鳴を上げているのがわかる。

 

 だが、それすらどうでもいい。

 

 今はただ──

 

(……喰うか)

 

 倒した獲物を喰らい、次の戦いに備える。

 

 嗅覚を下ろし、黒の肉塊(それ)を眺める。

 こいつは人間じゃなかった。

 よく見れば、人の形をしているが、実態はただの影だ。

 影を纏った細い枝。そんな存在が人間なわけがないだろ。

 

(…………)

 

 ……だが、もし。

 もし、こいつが本当に人間だったとして。

 俺は、人間(それ)どうしていただろうか。

 

 分かっているだろう。理解しているだろう? 

 

『俺』はもう、『人間』ではないのだから。

 

 狩るか、狩られるか。

 殺すか、殺されるか。

 

 今さら、仲良しこよしなどできるはずもなく。

 そんなものは、すでに捨てた。

 覚悟は、しておくべきだ。

 

(……だが、まぁ……)

 

 深く息を吐き、思考を切り替える。

 

 それに、今の俺にとって重要なのは、「何を倒したか」ではなく、「何を喰うか」だ。

 

 連戦による疲労。

 考えることすら億劫だ。

 とにかく食う。

 それに尽きる。

 

(この瞬間こそ、至福の時だ……)

 

 さて果て、こいつの肉はどんな味で、どんな食感なのか。

 

 ── 這い回るヤモリの肉は、引き締まっていて弾力があった。

 味は淡泊だが、噛むほどに旨みが滲み出る。

 

 ── 一本角の兎は、肉が柔らかく、繊維質が少ない。

 脂が多く甘みが強く、そして、まるで濃厚な肉汁。とても美味かった。

 

 故に、期待が膨らむ。

 

 壊音を響かせる蝙蝠。

 そして、人型の影。

 

 可食部が少なさそうなのが残念だが……まぁ、それはどうでもいい。

 

 その肉は、どんな味がする? 

 どんな食感なのか? 

 

 喉が鳴る。

 ヨダレが垂れる。

 口を開き、身を近づけ、牙を今まさに突き立てる──

 

 ──その、矢先だった。

 

(…………)

 

 背後。

 

 ──何かが、迫ってくる。

 

 無数の足音。

 数多の振動。

 

 まるで地響きのように、足元から伝わる圧。

 

(……またか)

 

 ため息混じりに牙を納め、振り向いた俺の(はな)に映ったのは──

 

 幾多の蟻の群れの列。

 

 また新種。

 また新たな敵。

 

 整然とした隊列を組みながら、押し寄せる蟻たち。

 まるで、動く肉の壁。

 

 赤い眼光が無数に瞬き、洞窟の暗闇を照らし出す。

 それは、獲物を捉えた捕食者の目。

 

 そして、俺の喉が鳴る。

 

 連戦に次ぐ連戦。

 終わりなき戦闘。

 絶え間なき闘争。

 

 この洞窟の奥は、俺がいた『上』とは違う。

 敵の数、攻撃の多様さ、そのすべてが桁違いだった。

 

 戦闘の終わりがない。

 休息の時間すら許されない。

 

 一度の戦闘で襲いかかる敵の数は増え続け、気がつけば、疲労が根を張り始めていた。

 吸血で肉体は癒えたとて、蓄積された疲労までは拭いきれない。

 需要と供給。

 そのバランスが壊れているのだ。

 

 だが、疲労(それ)以上に──怒りが湧く。

 

 俺の唯一の安息。

 戦いの合間に訪れる、ただ一つの『癒し』。

 喰らうことで強くなる、その『成長の時間』。

 それを、またしても邪魔するというのか。

 それを、またしても阻むというのか。

 

 許せるはずがない。

 許すはずがない。

 

 故に、

 

(──許さんぞ、(アリ)んコオオォォォッッ!!)

 

 咆哮。

 

 怒りを燃やす雄叫びが洞窟内に響き渡り、

 

 俺は、再び戦闘態勢を取るのだった。

 

 

 

 

 

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