もう一人の僕状態の存在の憑依先は


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作:黒旗
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第3話


私、エイナ・チュールは今頭を悩ましている。

 

それは私の担当している冒険者ベル君もとい、ベル・クラネル氏が憧れた冒険者についてだ。

 

まずベル君が憧れたのは都市最大派閥の一角【ロキ・ファミリア】幹部の【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタイン氏だ。

 

まぁ、あの方は実力も第一級冒険者(Lv.5)であり容姿も綺麗だから憧れるのは解るよ。でも、憧れたもう一人が・・・。

 

次に憧れた人物としてベル君の口から出てきたのは・・・【ロキ・ファミリア】と同じ都市最大派閥の一角【フレイヤ・ファミリア】の幹部【黒妖の魔剣(ダインスレイヴ)】ヘグニ・ラグナール氏だ。

 

この人も黒妖精(ダークエルフ)でも容姿は整っているし実力もヴァレンシュタイン氏の上を行く第一級冒険者(Lv.6)だけど・・・。

 

「情緒不安定というかなんというか・・・」

 

そんな事を考えながらも今日もベル君が安全に冒険者として活動できるように動こうと思う私でした。

 

 

 

 

今、ヘグニ()はフレイヤ様に呼び出されている。

 

「あ、あの・・・フレイヤ様・・・俺、なにか御身に対して不敬を・・・!?」

 

『落ち着け、内容を聞いてからでも遅くない!?』

 

これに関しては俺も気が気じゃない。

 

「いいえ、ヘグニ貴方は私に何も不敬なことはしていないわ」

 

「ほ、本当ですか・・・!?」

 

フレイヤ様の言葉にパァッと明るくなるヘグニ。

 

「むしろ、貴方には感謝しているわ」

 

「感謝ですか?」

 

「えぇ、私の伴侶(オーズ)になりえるかもしれない白兎(うさぎ)さんを守ってくれたもの」

 

「え」

 

あー、うん。これに関してはマジゴメンな相棒。

 

フレイヤ様に褒められた→有頂天

 

 

伴侶(オーズ)になるかもしれない白兎(ベル)を助けたから→絶望

 

これに関しては俺に責任があるちゃあるがドンマイ!!( ̄ー ̄)bグッ!

 

「でも、嫉妬しちゃうわ。あの子はロキの所の剣姫と貴方に夢中なんですって」

 

「ひぇ」

 

わぁ、独占欲パネェな。

 

『相棒、変われ』

 

『うん、任せた』

 

こういう時だけ素直に変わろうとすんなよ!!

 

「フレイヤ様」

 

「あら、変わったのね」

 

「はい、事の次第の報告をと思いまして素ではアレだったので・・・」

 

『酷い!!』

 

憑依先(ヘグニ)が何か言っているがフレイヤ様への報告を始める。

 

「それじゃあ聞こうかしら、その報告を」

 

「はっ」

 

そして、俺は事の次第を全て包み隠さず報告した。

 

「そうだったの、ありがとうヘグニ」

 

「もったいなき御言葉。それでは、俺はこれで」

 

そう言って頭を下げると、俺はそのまま女神の神室(へや)から出ようとするとフレイヤ様に声を掛けられる。

 

「ヘグニ」

 

「はい、フレイヤ様」

 

「あの子のことお願いできるかしら?」

 

「承知しました。しかし、これに関しては一つお願いしたき議がございます」

 

「なにかしら?」

 

「今回の白兎(うさぎ)の件で【ロキ・ファミリア】は償いを果たす必要があります。その際に誰がどのように償いを果たすのかを見過ごしていただければ、と」

 

「それはロキの子供達の中の誰かさんのする償いを邪魔するなということね」

 

「はい」

 

「でも、何故貴方がロキの子供達を庇うのかしら?」

 

「いえ、これは全て御身のためにつながると思えばこそ」

 

「そう、解ったわ」

 

「感謝します」

 

こうして、俺はフレイヤ様の神室(へや)から出るのだった。

 

 

「おいヘグニ」

 

「ヘディン」

 

俺に声を掛けてきたのはヘディン・セルランド、【フレイヤ・ファミリア】幹部でヘグニ()と同じ第一級冒険者(Lv.6)で二つ名は【白妖の魔杖(ヒルドスレイヴ)

 

「貴様、どういうつもりだ?」

 

「何がだ」

 

「フレイヤ様への議のことだ」

 

やっぱりその事か・・・。

 

「無駄を省くためだ」

 

「無駄だと?」

 

「今、【ロキ・ファミリア】と抗争するということはあの白兎(うさぎ)にも畏怖されることになる。そうなればフレイヤ様の望まれる伴侶(オーズ)は得られない。常に顔色を伺われるのは気分の良いものではないからな・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「話が終わりなら俺はもう行く」

 

そうして、話を強制的に終わらせて自室に戻るのだった。

 

 

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