浅田真央 前編「バンクーバーが最初の五輪だと思っていた」 | フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋
浅田:この年は、世界選手権でリベンジできた年だったんですよね。昨シーズンの2位だった悔しさを、この世界選手権でしっかり果たせた年だったかなって思います。 KENJI:続いて2008〜09シーズン。全日本選手で3連覇。メンタルコントロールなど、課題とかはあったの? 浅田:そうですね。その辺りから、自分に対してのプレッシャーと緊張で、うまく試合で自分の実力が出せなかったり、失敗したり。世界選手権で4位という結果だったと思うんです。ただ、この時はまだ這いつくばって、根性でいろいろ優勝はしているんですよね。さらにグランプリファイナルは韓国で、私と(キム)ヨナがすごく注目されて、ヒートアップしていたシーズンだったなと思います。 KENJI:それもすごかったよね。特に周りがね。でも韓国でも応援されていたよね。 浅田:そうですね。周りがすごかったですけど、韓国の方にもとても応援していただいて。ただ、いいライバル関係だったら良かったんですけど、やっぱり盛り上げるためにっていうのは「ちょっとね……」っていうのはありました。
初めての五輪で銀メダル。すべてをかけてやってきて良かった
浅田:バンクーバー五輪は、本当に夢に見た場所ですごく緊張したんですけど、何より緊張したのがバンクーバーの出場権が得られる全日本選手権でした。このシーズンの前半はあまり調子が良くなかったので「全日本で失敗したらバンクーバーに行けない」くらいな結果だったんです。決まるまでは、本当に戦いでしたね。試合に対してのプレッシャーだったり、体の変化でジャンプが飛べなくなっちゃったりという時期だったので、全日本選手権前は毎日、母親と喧嘩、喧嘩、喧嘩。本当にすごい日々を送っていました。 KENJI:それはもう僕らではわからないプレッシャーもあるだろうし、ストレスもある。 浅田:プレッシャーはすごくありましたね。 KENJI:あの時のバンクーバーを、その場で見ていたんだよね。フリーを見て、すごく拍手を送りたい……でも本人からしたらすごく悔しいんだろうなって。周りの人はみんな泣きながら見ていたんだけど、現地にいるから(試合後の)コメントは見られなかったんだよね。帰った後にコメントを見て、そこで泣いてしまって。
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