マンボウ属
| マンボウ属 | |||||||||||||||||||||||||||
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| 分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Mola Linck, 1790 | |||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
| Mola Cuvier, 1798 | |||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||||||||
| マンボウ属 | |||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Trunkfishes
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マンボウ属(-ぞく)とは、フグ目マンボウ科の属である。
形状[編集 | hide all | hide | ソースを編集]
体は丸みを帯び、縦扁している。
尾鰭は無く、尾部には尾鰭と臀鰭が合わさった舵鰭がある。舵鰭は丸みを帯び、時にわずかに皺があるが、中フラップは伸長しない。
口は小さく、歯は癒合し、くちばし状。
鰭に鰭条は無く、背鰭は後方で直立していて、高く短い。腹鰭はない。
皮膚は革質で厚い。鱗は少なく、基部は丸みを帯び、1つの直立した点か長方形。
鰓孔は小さく楕円形で、胸鰭の前にある。 目の周囲に側線がある。
体色は上方が黒っぽく、下方は淡色か褐色。側面に斑点や模様があることが多い。
分類[編集 | hide | ソースを編集]
マンボウ属はマンボウ科の模式属である。
本種は1770年にヨーゼフ・ゴットリープ・ケールロイターが‘‘Mola aculeata’’(=マンボウ Mola mola)を模式種として新属記載した[1]。
1790年、Linckが‘‘Tetraodon mola’’をマンボウ属とする。
マンボウがリンネにより記載されて以降、33種が記載されてきたが、Fraser-Brunne (1951)によるマンボウ科の再検討によって、マンボウ属はマンボウとゴウシュウマンボウの2種とした[2]。
2005年、青森県~鹿児島に出現したマンボウ22個体をmtDNAのD-loop領域を分析した結果、宮城県沖で採取された大型マンボウはそれ以外で捕獲された小型個体群との塩基置換率は10.8-12.0であった[3]。
同年12月、Bassらは、調節領域によりマンボウ属は2グレードに分かれ、マンボウとゴウシュウマンボウに対応するとした。この2グレードはそれぞれ太平洋と大西洋のクレードに分かれる[4]。
2008年、Kölreuter (1766)の記載は無効であり、Linck (1790)が原記載とされる。
2009年、世界中のマンボウをmtDNAのD-loop解析にかけた結果からマンボウはA-Cの3群に分かれるとされ、AグレードとBグレードの間では形状的な差が存在するとされた[5]。
2010年、A種に『ウシマンボウ』という和名が提唱され、是迄使われてきた『マンボウ』という和名はB種の和名になった[6]。
2017年7月、MarianneらがC種を“Mola tecta“として新種記載した[7]。
2017年12月、Sawaiらにより、A種はゴウシュウマンボウ及び、Mola alexandriniと同一であると分かり、A種の学名がMola alexandriniが当てられると判明。Mola molaはB種され、模式標本が紛失していることから、同じ地中海から記載されたOzodura orsiniの模式標本がネオタイプになった[8]。
種[編集 | hide | ソースを編集]
現存種3種と化石種が1種知られる。†がつくものは化石種。
頭部と舵鰭、鱗の形状は、Yoshita et al., (2009)[5]とNyegaard et al., (2017)[7]及びWirtz & Biscoito (2019)[9]に従う。
| 種名 | 頭部の突出 | 皺 | 舵鰭 | 鱗 | 鱗の枝分かれ | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| マンボウ太平洋集団 Mola mola (Linnaeus, 1758) |
無し | 有り | 波打つ | 円錐状 | 有り | 現在は1種扱いされているものの大西洋産と大西洋産のものでは遺伝子・形状的な差が存在し[4][9]、今後の研究で別(亜)種となる可能性もある。 |
| マンボウ太平洋集団 Mola mola (Linnaeus, 1758) |
有り | |||||
| ウシマンボウ Mola alexandrini (Giglioli, 1834) |
無し | 半月状 | 長方形 | 無し | ゴウシュウマンボウ (M. ramsayi)はジュニア・シノニム。 | |
| カクレマンボウ Mola tecta Nyegaard et al., 2017 |
無し | 中央縁が凹む | 円錐形 | |||
| † (和名無し) Mola pileata (Beneden, 1881) |
不明 | 化石種 | ||||
出典[編集 | hide | ソースを編集]
- ↑ Koelreuter I. T. (1763). ‘‘Piscium rariorum e Museo Petropolitano exceptorum descriptiones. Novi Comment’’. Acad. Sci. Imp. Petropol. 8 : 337-430.
- ↑ Fraser-Brunner A. (1951). “The ocean sunfishes (Family Molidae)“. Bull. Br. Mus. Nat. Hist. Zool.. 1 : 1-120. DOI:10.5962/bhl.part.21630.
- ↑ 相良恒太郎, 吉田有貴子, 西堀正英, 国吉久人, 海野徹也, 坂井陽一, 橋本博明 & 具島健二. (2005). “日本周辺海域に出現するマンボウMola molaにみとめられた2つの集団“. 日本魚類学雑誌. 52 (1) : 35-39. DOI:10.11369/jji1950.52.35.
- ↑ 以下の位置に戻る: 4.0 4.1 Bass A. L., H. Dewar, T. Thys, J. T. Streelman & S. A. Karl. (2005). “Evolutionary divergence among lineages of ocean sunfish family, Molidae. Mar. Biol.. 148 (2) : 405-414. DOI:10.1007/s00227-005-0089-z.
- ↑ 以下の位置に戻る: 5.0 5.1 Yoshita Y., Yamanoue Y., Sagara K., Nishibori M., Kuniyoshi H., Umino T., Sakai Y., Hashimoto H. & Gushima K. (2009). “Phylogenetic relationship of two Mola sunfishes (Tetraodontiformes: Molidae) occurring around the coast of Japan, with notes on their geographical distribution and morphological characteristics“. Ichthyological Research. 56 (3) : 232-244. DOI:10.1007/s10228-008-0089-3.
- ↑ 山野上祐介, 馬渕浩司, 澤井悦郎, 坂井陽一, 橋本博明 & 西田睦. (2010). “マルチプレックスPCR法を用いた日本産マンボウ属2種のミトコンドリアDNAの簡易識別法“. 魚類学雑誌. 57 (1) : 27-34. DOI:10.11369/jji.57.27.
- ↑ 以下の位置に戻る: 7.0 7.1 Nyegaard M., Sawai E., Gemmell N., Gillum J., Neil R. Loneragan, Yamanoue Y. & Stewart A. L. (2017). “Hiding in broad daylight: molecular and morphological data reveal a new ocean sunfish species (Tetraodontiformes: Molidae) that has eluded recognition“. Zoological Journal of the Linnean Society. 182 (3) : 631-658. DOI:10.1093/zoolinnean/zlx040.
- ↑ Sawai E., Yamanoue Y., Nyegaard M., Museum A. & Sakai Y. (2017). “Redescription of the bump-head sunfish Mola alexandrini (Ranzani 1839), senior synonym of Mola ramsayi (Giglioli 1883), with designation of a neotype for Mola mola (Linnaeus 1758) (Tetraodontiformes: Molidae)“. Ichthyological Research. 65 (1) : 1-19. DOI:10.1007/s10228-017-0603-6.
- ↑ 以下の位置に戻る: 9.0 9.1 Wirtz P. & Biscoito M. (2019). “The distribution of Mola alexandrini in the Subtropical Eastern Atlantic, with a note on Mola mola“. Bocagiana. 245 : 1-6.