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ヤリマンボウ

提供: 知木ペディア
Last 5 Pages Viewed: ヤリマンボウ
ヤリマンボウ
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: フグ目 Tetraodontiformes
亜目 : マンボウ亜目 Moloidei
: マンボウ科 Molidae
: ヤリマンボウ属 Masturus
: ヤリマンボウ M. lanceolatus
学名
Masturus lanceolatus
(Liénard, 1840)
シノニム
* Orthagoriscus lanceolatus
Liénard, 1840
    • Mola lanceolatus
      (Liénard 1840)
    • Mola lanceolata
      (Liénard 1840)
  • Orthagoriscus oxyuropterus
    Bleeker1873
    • Masturus oxyuropterus
      (Bleeker, 1873)
和名
ヤリマンボウ (槍翻車魚)
英名
Sharptail mola
Sharpfin sunfish
Trunkfish

ヤリマンボウとは、フグ目マンボウ科に分類される海水魚の一種である。

形状[編集 | hide all | hide | ソースを編集]

体は楕円形。舵鰭の中央の縁は槍状になる。槍状突起は若い個体では長い。

下顎は上顎よりも少し出る。体側は歯状突起で覆われ、皺は無い。

体側のまだら模様は黒っぽく、成長と共に形状が変わる[1]

分布[編集 | hide | ソースを編集]

世界中の温帯から熱帯に分布する。

日本では稀であるが、青森県[2]秋田県[3]宮城県山形県[4]茨城県千葉県 (館山湾)、東京都 (伊豆諸島[5]小笠原諸島兄島)、神奈川県 (三浦半島[6])、新潟県[7][8][9]石川県[10]福井県[11]駿河湾京都府[5]和歌山(白浜・印南・若狭湾)、鳥取県[12]島根県 (隠岐)、山口県徳島県[13]福岡県[14]長崎県 (五島灘)、鹿児島県[15]口永良部島奄美大島[16]沖縄県 (沖縄島[17][18]南大東島) から記録がある。北海道で確認された事例は無い。

生態[編集 | hide | ソースを編集]

主にクラゲウキビシガイなどのプランクトンコエビイカシャコを食べる事が知られている[19]

80cm未満の小型個体は、翼足類サルボウガイを多く食べ、80cm以上の大型個体は、ヒカリホヤ頭足類を多く食べる。

河川に入った事例も報告されている。

分類[編集 | hide | ソースを編集]

1840年にエリゼ・リエナール・ド・ラ・ミボワエ (Élizé Liénard de la Mivoye)が“Orthagoriscus lanceolatus“として新種記載した[20]

1884年セオドア・ニコラス・ギルは、トンガリヤリマンボウ模式種としてヤリマンボウ属(Masturus)を提唱した[21]

Fraser-Brunner (1951)はマンボウ科の再分類を行い、ヤリマンボウ属は本種とトンガリヤリマンボウが有効だとした[22]

トンガリヤリマンボウは、近年の研究群によりヤリマンボウのジュニア・シノニムとする説が有力になっている。

人間との関係[編集 | hide | ソースを編集]

名称[編集 | hide | ソースを編集]

標準和名の『ヤリマンボウ』は、舵鰭中央縁の尖りに由来する。ネット上では「ヤリマン」と入ることからネタになることもある。

地方名として「マンボウ (新潟県 & 長崎県)[23]」「ギンマンボウ (徳島県鞆浦)[24]」がある。

飼育[編集 | hide | ソースを編集]

水族館では稀に飼育される。

日本では、志摩マリンランドマリンピア松島水族館アクアワールド茨城県大洗水族館鴨川シーワールド越前松島水族館下田海中水族館串本海中公園センター鳥羽水族館下関市立しものせき水族館島根県立しまね海洋館海の中道海洋生態科学館沖縄美ら海水族館[17]福井県海浜自然センター桂浜水族館むろと廃校水族館の12園館で飼育実績がある[25]。最大飼育日数は43日であった[26]

漁獲[編集 | hide | ソースを編集]

韓国では、7月と8-11月に漁獲される。マンボウよりも現れる時期が短い[27]

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台湾南部では、「マンボウ」として食用になる。

2002年以降、マンボウ祭りが行われ、本種が大量に食べられる。

本種を食べて、食中毒になった事例が台湾で一例のみ報告されている[28]

脚注[編集 | hide | ソースを編集]

  1. 久志本鉄平, 柿野敦志 & 下村菜月. (2022). “マンボウとヤリマンボウにおける体表模様による個体識別の可能性“. Ichthy, Natural History of Fishes of Japan. 19 : 1-7. DOI:10.34583/ichthy.19.0_1.
  2. 澤井悦郎. (2020). “写真に基づく青森県初記録および北限記録更新のヤリマンボウ“. Ichthy, Natural History of Fishes of Japan. 3 :5-9 DOI:10.34583/ichthy.3.0_5.
  3. 秋田県水産振興センター (2005年3月25日). ‘‘群来’’. 60.
  4. 加茂水族館. (2024). https://x.com/JELLYFISHAQ/status/1865301505450107341. 2024年12月29日確認.
  5. 以下の位置に戻る: 5.0 5.1 澤井悦郎 (2024). ‘‘ヤリマンボウにおける京都府からの確かな記録と伊豆諸島北部海域産個体でみられた舵鰭突出部の個体変異’’. Nature of Kagoshima. 50 : 117-180.
  6. 山田和彦 & 工藤孝浩 (1997年2月). ‘‘神奈川県三崎魚市場に水揚げされた魚類・ V’’. 神奈川自然誌資料. 18 : 73-78.
  7. てとてとTeNY (2024). ‘‘新潟市水族館マリンピア日本海 珍魚「ヤリマンボウ」展示’’. news.ntv.co.jp. 2024年12月29日確認.
  8. 新潟市水族館マリンピア水族館 (2024). https://x.com/Marinepia_PR/status/1865633072248668567. 2024年12月29日確認.
  9. 新潟市水族館マリンピア水族館 (2024). https://x.com/Marinepia_PR/status/1865633072248668567. 2024年12月29日確認.
  10. 寺下友三郎 (1995). ‘‘石川県の海産魚類 (II)’’. のと海洋ふれあいセンター研究報告. 1 : 9-15.
  11. 田中 & 阿曽 (2010年2月). ‘‘ちょっと珍しい漂着物’’. 博物館だより. 334.
  12. 川上靖 & 一澤圭 (2012). ‘‘鳥取県沿岸と周辺海域で記録された海洋動物(2010 年~ 2011年),および大型ヤリマンボウ’’. 鳥取県立博物館研究報告. 49 : 13-16.
  13. 澤井悦郎 (2021). ‘‘写真に基づく徳島県からのヤリマンボウ,ウシマンボウ,およびマンボウ(マンボウ科)の記録’’. ICHTHY Natural History of Fishes of Japan. 10 : 1-6.DOI:10.34583/ichthy.10.0_1.
  14. 芦屋町 (2023年9月). ‘‘広報あしや’’. 1002.
  15. 澤井悦郎 & 山田守彦 (2017). ‘‘鹿児島県産ヤリマンボウ Masturus lanceolatus 若魚の外部形態’’. Nature of Kagoshima. 43 : 249-252.
  16. 小枝圭太, 興克樹 & 本村浩之 (2016). ‘‘奄美大島から得られたマンボウ科の稀種ヤリマンボウ Masturus lanceolatus’’. Nature of Kagoshima. 42 : 339-342.
  17. 以下の位置に戻る: 17.0 17.1 美ら海水族館 (2018年3月). ‘‘平成 29 年度沖縄美ら海水族館年報’’ 14
  18. 海の生き物を守る会 (2009年). ‘‘河口にヤリマンボウ 本部・満名川’’. うみひるも. 36 : 4.
  19. Bakenhaster M. D. & Knight-Gray J. S. (2016). “New diet data for Mola mola and Masturus lanceolatus (Tetraodontiformes: Molidae) off Florida's Atlantic coast with discussion of historical context“ Bulletin of Marine Science. 92 (4) : 497-511 (15). DOI:10.5343/bms.2016.1059.
  20. Liénard, E. (1840). ”Description d'une nouvelle espèce du genre mole (Orthagoriscus, Schn.)”. découverte à l'île Maurice. Revue Zoologique par la Société Cuvierienne (Paris). 3 : 291-292.
  21. Gill T. N. (1884). ‘‘Synopsis of the plectognath fishes’’. Proceedings of the United States National Museum. 7 : 411-427.
  22. Fraser-Brunner A. (1951). “The ocean sunfishes (Family Molidae)“. Bulletin of the British Museum (Natural History) Zoology. 1 (6) : 87-12. DOI:10.5962/bhl.part.21630.
  23. 相良恒太郎 & 小澤貴和. (2002). “日本周辺におけるマンボウ類に関するアンケート調査結果“. 水産海洋研究. 66 (3) : 164-167.
  24. 澤井悦郎 (2021). “写真に基づく徳島県からのヤリマンボウ,ウシマンボウ,およびマンボウ(マンボウ科)の記録“. Ichthy, Natural History of Fishes of Japan. 10 : 1-6. DOI:10.34583/ichthy.10.0_1.
  25. 澤井悦郎 & 杉山弘樹. (2021). “志摩マリンランドにおけるヤリマンボウの希少な飼育記録“. Nature of Kagoshima. 48 : 61-65.
  26. 鴨川シーワールド. (2010). “マンボウ類の飼育に関する調査“. 動物園水族館雑誌. 51 : 62-73.
  27. Jin-Koo Kim, Hyung Chul Kim, Jung-Hwa Ryu & Ji-Suk Ahn. (2022). “Preliminary study on spatio-temporal variations of five giant and 17 large fish species around the Korean peninsula from 2011 to 2016“. Fish Aquat Sci. 25 (5) : 298-310. DOI:10.47853/FAS.2022.e27.
  28. M. Huang, S.-M. Liu, Y.-W. Huang, K.-L. Huang & D.-F. Hwang“. (2011). “Food poisoning caused by sunfish Masturus lanceolatus in Taiwan“. Journal of Food and Drug Analysis. 19 (2) : 6 DOI:10.38212/2224-6614.2243.
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