ファイアの日~張魯の家~三戸捕獲
龍城路
(骨接ぎ屋に誰もいない、「閉まっています」)
管屋:
だんだん、えらいことになってきたねえ。
あんた、ここだけじゃ
済まなくなってきたんじゃないかい。
九龍中がおかしくなり始めたんだよ。
時計屋:
おい、大きい声じゃ言えないけど、
今、店の前通ったやつら、
超能力を持ってるやつらじゃないのか?
前に九龍フロントに行った時、見たこと
あるよ。なんてったかな、たしか…
そうだ、紅頭(ホントウ)だ、そう、
紅頭っていうんだ。
(古靴屋に誰もいない、「閉まっています」)
錠前屋:
電気の仕掛けはうまくいったか?
たしか次の沙角(シャーコック)にも
八卦鏡の部屋があった…それで最後だ。
ところであんた、金は大丈夫だろうね?
沙角はなんでも金次第ってところなんだ。
あんたのアクセスカードを使うだけ。
アクセスカードがあればどの扉も開く。
しかしその分、持ち金が減っていくぞ。
しかも、ごっそりとな。
残金には気を付けないと。
さ、アクセスカードを貸してくれ。
キーカードの機能を追加してやる。
ちょっと時間がかかるぞ。
「アクセスカード」を渡しました。
錠前屋:
扉の前でカードを使えば
開くようにしてやるよ。
だが、ここ龍城路の胡同でしか
使えないからな…
もちろん、金がなくなったらそれまでだ。
えび剥き屋の子ども:
水銀屋の妹は病気だったんだ。
それを治すためにあいつ、
水銀を妹の体中に塗ったんだよ。
昔は水銀が貴重な薬だったんだろ、
皇帝とかさ、みんな飲んで
死んじまったんだよね。
油屋:
戻ったのか…
どうだった、俺の友達は元気だったか?
うちの油、喜んでくれただろう…
鬼律どもがいなくなったら、
勇気を出して会いに行ってもいいな。
(水銀屋に誰もいない、「閉まっています」)
びん屋:
せっかくいいところだったのに、
趣味の時間はいつも邪魔が入る…
あんた、今うろついてたあいつらと
友達なのか?あいつらも
三尸を捕まえにきたんだな。
そうか、で、もうわかってるんだろ?
誰なんだ?邪気に憑かれた
やつっていうのは?
もう目星はついてるんだろ?
・・・・・:
人が人を疑う…仕方ないな。
悪いのは邪気だ…邪気に憑かれないよう、
せいぜい気を付けるしかないんだ。
鏡屋:
沙角(シャーコック)には行ったか?
邪気の鏡はそこのどこかだ。
フレームはいいのがあったぞ。
亀の甲羅で作ったやつさ。
今じゃもう手に入らない品物だ。
ぜんまい屋:
あんたの知り合いか…?
今さっき変な格好のやつが
端末をいじくってたぞ。
ちょっと見てくれないか。
これ以上、端末の調子がおかしくなると
困るんだ。
(ねじ屋に誰もいない、「閉まっています」)
(龍城路地下で紅頭1号、2号と会話)
紅頭1号:
僕たち紅頭、是空(ゼクー)の使者だ。
あんたに折り入って頼みたいことがある。
紅頭2号:
この龍城路の奥、沙角の中に、
張魯(チャン・ルー)という男の家が
あるんだ。そこへ行って、彼の
アクセスカードを手に入れてきて欲しい。
紅頭1号:
張魯の双子の弟にはもう会っただろ。
ゲーム好きの彼さ。
紅頭2号:
張魯はオールド・スネークの幹部、
望師(ワンシー)の地位にある。
でもそれは表向き。
僕たちはあるプロジェクトを発動して、
彼を鳴力(ミンリー)に覚醒させた。
時間をかけて、安全にね。
紅頭1号:
それ以来彼は、スネークの極秘情報を
流してくれていたんだ。
ところが、その張魯と急に連絡が
とれなくなった。
紅頭2号:
是空の調べでは、これは風水に関わる
事件だ。張魯のアクセスカードがあれば、
やつらの企みが分かる。
紅頭1号:
僕たちもできるかぎり
あんたの力になるつもりだ。
プロジェクトについては、
是空のデータベースを見て欲しい。
もうつながっているはずだ。
紅頭2号:
あんたが戻ったら、九龍フロントで
あんたを探すよ。
(紅頭1号、2号、消える)
時計屋:
紅頭のやつらと関係してるのか…
あんた…
やつら、…なんというか、
鼻持ちならない連中さ。
自分たちを特別だと思ってやがる。
錠前屋:
よし、これでOKだ。
残金には気を付けること。
沙角には、鏡屋に行く
途中の扉から入るんだ。
「アクセスカード」を入手しました。
錠前屋:
残金にはくれぐれも注意することだ。
ところで、あんた…自分の所持金を
いったい誰が、どうやって
管理してるのか不思議だろう?
そう、不思議なんだ。
ここは、そういうところさ。
油屋:
みんなが噂し合ってる…
誰が邪気に憑かれたかって。
ここも嫌な街になったもんだ。
びん屋:
邪気の鏡を手に入れなきゃ、
話にならないな。
どうせ、鬼律が持ってるに違いない。
胡同の中で探すんだな。
(メール)
卯724-辛:夏
私だ、夏だ。わかったぞ、
ファイアの日は今日なんだよ!
小黒が持ってきたブレスレットの文字で
解明できたんだ。今日5月22日は
霹靂火(へきれきか)といって、
雷のように激しい炎の意味なんだ。
…私としたことが…興奮してつい小黒に
教えてしまった…
小黒は陰陽師に会いに行くとか言って
飛び出していった。
陰陽師は素性の定かではない呪術師。
よからぬ噂もある…
こっちに戻ったら私のところに
寄ってくれないか。
わたしはもう少しファイアの日について
調べておくよ。
通訊完畢
「データベース」の「是空」が閲覧可能になる。
「project扶起」「鳴力」「双子政策」「妄人」。(テキストは省略)
いずれも文章の最後には「紅頭5号 記」と有り。
ぜんまい屋:
なんだ、さっきのやつら
端末を修理してくれてたのか…
それにしても、なんで
あんな格好してるんだ?
沙角
リトル・フライ:
ここが最後だな。
この沙角(シャーコック)は、なんでも
金で解決するようなところみたいだから、
金がないと切ない思いをするだけだ。
準備はいいね。
(扉の前でアクセスカードを使う)
4000紙紮使いました。
(扉が開く)
「張魯のアクセスカード」を入手しました。
(そばの端末でクーロネットにアクセスする)
「辰387-壬」にメール有り
亥382-癸:小黒
夏先生が、ファイアの日の謎を
解きあかしてくれました。
ファイアの日が今日だなんて…。
予感はあったの…昨日から姉の印象が
急に強くなってきたから…
ファイアの日のこと、まだ気になるから
陰陽師のところに行って来ます。
私にも何かできるはず。
陰陽師とどうやって連絡取っていいか
わからないけど、なんとかやってみる。
通訊完畢
張魯のアクセスカードは「未724-発」、アクセスしようとしてもエラー。
端末を使い終えるとなぜか金を入手。
4000紙紮を入手しました。
リトル・フライ:
探し物は見つけたかい…
ふふふ、知ってるんだよ。
さっき龍城路で紅頭のやつらに
頼まれていただろう。
知ってるんだよ…
あっ、そうそう、メール読んだかい?
まだなら、チェックしたほうがいいよ。
それと…このフロアの鬼律を
倒しておかないと、八卦鏡の部屋には、
たどり着けないよ。
さ、済んだら4階に行って、
最後の八卦鏡にとりかかろう。
リトル・フライ:
この奥に最後の八卦鏡があるはず…
最高に異様な気配を感じるなあ…
ただならぬ気配…俺も雇われた以上、
あんたが戻るまで待ってるけどさ、
なるべく早くしてくれよ。
鍵穴男:
この奥にも、八卦鏡の部屋が
あるんだけど…そこは僕にも…
どうしようもできないんだ。
扉には、同じような鍵穴が
付いているんだけれど…
その鍵穴と気持ちをひとつにできない…
強い力が邪魔をしているんだよ。
ためしに、あんたのアクセスカードを
使ってみるといい。
八卦鏡の部屋は、ここが最後だよ。
(扉の前でアクセスカードを使う)
4000紙紮使いました。
(扉が開く)
テレビゴミ:
また長い眠りにつくのか…
さあ、これを、邪気の鏡を
持ってゆけ。もともとこの鏡は、
人間に巣食った邪気を祓うためのもの。
だが、その霊力は失われ、
むしろ心の歪みを映し、
邪気を生み出す鏡となっている。
この鏡が水銀屋の怯えを
映した時には驚いたよ。
ははは、私はそれを
利用させてもらっただけ…
怯えが邪気を生むまで、
ゆっくりと待つだけでよかった。
「邪気の鏡」を入手しました。
テレビゴミ:
ここの八卦鏡は
もとより正しい角度をしている。
私の体をむしばんでいる
このブラウン管が、鏡の代わりに
悪い気を反射していたのだ。
うぐうぐうぐ、早く、九龍中の全ての
物の怪どもを我にかえしてやれ。
本来の物の心を取り戻させてやれ
…物が哀れだ…
気脈の歪みはこの街だけではない…
(テレビゴミの悲鳴とコンパスドールの笑い声)
リトル・フライ:
やったあ!物の怪使いだったんだ、
そうか、あいつが張本人だったのか。
これで龍城路は完璧だね!
それにしても、人間に巣食う邪気って、
一体どんなもんなんだ?
簡単には見つけられないってのは
聞いたことがあるけどなあ…
そんなやつがまだ
龍城路にいるってのか…
いやだよ、俺、そんなのと一緒に
暮らすのは。あんた、はやく、
なんとかしてくれよ。
戻ればいいんだろ、要は。さ、行くぜ。
龍城路
びん屋:
あんた、本当に三尸を捕まえる
つもりなんだな…俺だったらびんに
そんなもんなんて入れないさ、
もっと楽しい物があるんだな、
俺には、ふふふ…ふふふふ…
・・・・・:
龍城路で、邪気に憑かれたやつが
3人いるんだろ?
そうなんだろ…誰だ?誰なんだ…
あんたが見つけるしかないんだよ。
そいつの邪気を祓ってやることだ…
けどな、邪気を祓っても、
元の人間に戻れるかどうか、
何の保証もない…保証…ないんだ。
鏡屋:
直ったんだな!
八卦鏡が働き始めたんだな!
それで…邪気の鏡はどうした、
手に入れたのか?
(邪気の鏡を見せる)
鏡屋:
あったのか!
ううーん、やっぱりこのままじゃまずい、
フレームが必要だ。今、付けてやる、
ちょっと待っててくれ。
三尸はこの街にいるというが…
心当たりはあるのかい…3匹いるそうだ。
「邪気の鏡」を渡しました。
鏡屋:
怪しいやつが怪しい…
俺にはそれぐらいしか助言できないよ。
ちょっと待っててくれ。
ぜんまい屋:
あんたが胡同に入ってる時、
あんたあてにメールがあったけど
どうなってるかなぁ。
また来てるかもしれないから、
チェックしてみてくれ。
「辰387-壬」にメール有り
%烈:ガタリ
私のハンドルネームは
気に入ってくれたかね。
さて今回のテーマは信頼。
どんな如才よりも親交を深める
かけがいのない絆だ。
そして君は大きな信頼に力を得ている、
違うかな。今の君は迎え入れられることで
そこに存在しているというわけだ。
自分で望むと望まざるに関わらず、
それが真実だよ。
まだよくわからないだろう。君にしてみれ
ば首尾は上々!…じゃないかな。
…急げ!君を暖めている信頼が
君のその小さな心臓を
引き裂かないうちに!
通訊完畢
ぜんまい屋:
胡同がきれいになっても、
ハッピーエンドじゃないんだなぁ。
まだ、先がありそうだよ、あんた。
鏡屋:
ようしできた。
これで邪気を暴き出すことができる。
怪しいと思う場所で、
この鏡を使うんだ…
それで邪気は
三尸のびんに吸い込まれる。
「邪気の鏡(フレーム付き)」を入手しました。
鏡屋:
…知ってるか…?
人間の死体にも
邪気がとり憑くことがあるんだ。
そんな邪気も、この鏡なら
祓うことができるぞ。
(鏡屋に邪気の鏡を使っても反応無し)
(邪気の鏡を使用)
ぜんまい屋:
メールは九龍フロントの端末でも読める。
いいから、そんな物、しまってくれ!
(ねじ屋で邪気の鏡を使用)
青姑をつかまえました。
(邪気の鏡を使用)
びん屋:
へへへ、俺は邪気なんか寄せ付けない。
俺には…大切なピアスがあるからな、
それが趣味なんだよ、ピアス集めが。
(九龍フロント前の「・・・・・」に邪気の鏡を使っても反応無し)
(骨接ぎ屋で邪気の鏡を使用)
血尸をつかまえました。
管屋:
邪気が、はびこり始めてるのは、
この龍城路だけではなさそうだよ。
あんた、気を付けるんだね。
(邪気の鏡を使用)
管屋:
何やってるんだい、あんた?
そんなことして…
変な眼で見ないでよ、ちょっと。
時計屋:
あんた、邪気の鏡を
手に入れたんだってね。
邪気の鏡には、邪気を祓う力があるんだ。
ただし、胡同の鬼律には使えない。
胡同の邪気は、属性のバランスで
きれいにしていかなきゃならないんだ。
(邪気の鏡を使用)
時計屋:
おいおい、よしてくれよ…
そんなもん持ち出さないでくれ!
錠前屋:
もう胡同はみんなまわったんだろう。
邪気もきれいさっぱりなくなった…
ということは、この街に三尸が
出て来たってことだ。
どうするつもりだ?あんた…
(邪気の鏡を使用)
錠前屋:
何だよ、別に俺はなんともない。
えび剥き屋の子ども:
聞いたよ、聞いたよ、
あんた三尸捕まえに来たんだって?
店じまいしてるところが怪しいかもね。
あいつら気脈が戻り始めたら、
とたんに引っ込んじまった…
なぁ、怪しいだろ?
(えび剥き屋の子どもに邪気の鏡を使っても反応無し)
油屋:
俺は…あまりはっきりしたことは
言いたくないけど、わかるだろ、
急に姿を消したやつらがいるんだ。
そいつらが…なんていうか…
そうじゃないかと…
(邪気の鏡を使用)
油屋:
姿を消したやつがそうにちがいない。
あいつらが…そうなんだよ!
(水銀屋のいた場所で邪気の鏡を使っても反応無し)
(古靴屋で邪気の鏡を使用)
白姑をつかまえました。
(三尸をすべて捕まえるとBGMが元に戻る)
えび剥き屋の子ども:
それにしても、三尸なんてさぁ、
どこから来たんだろう?
びん屋:
びんにはなあ、
ピ、ピアスを入れるんだ…
ピアスを入れてなあ、
ちりんとしているからな、はあはあ…
なあ、あんた…ピアスは好きかい…?
お、俺は、あは、いひひひ、
か、かわいこちゃんのピアスが
だーいすきさ。
はあはあはあ、ピ、ピアス、見かけたら、
持ってきてくれ…集めてるんだ、
お願いだ、はあはあ、な…
――――――――――――――
おはじめ式
九龍フロント
剥製屋:
遅かったじゃないか、
てっきりあんたも
力尽きたのかと思ったよ。
で、三尸は捕まえたか…
びんを寄こしてくれ。
三尸と引き替えにこの剥製をやる。
(三尸入りのびんを渡す)
剥製屋:
間違いない…ふふふ…
こいつらはたしかに三尸だ。
あんたにしても、こいつらを
野放しにしておくのは
気が引けるってところだろ…
ほら持って行け、うちの特製、
虫亀の豪華剥製だ。
亀に食われた虫が腹の中で
増え続けて、そのうち体中が虫
になった亀だ。へへへ、天然物だよ。
50万紙紮はくだらない代物だ。
鬼律玉は役に立っただろ、ええ?
「虫亀の剥製」を入手しました。
剥製屋:
剥製を金に換えたいのなら
質屋に持っていくことだ。
この九龍フロントの季弘って野郎は
ケチ臭くて話にならないけどな。
路人:
どうやら、あんた、ハメられたんだね。
剥製屋なんかに、
へこへこしちゃってさ…
三尸の正体、知らずにやったのかい?
路人:
取引成立か…
景品は質屋の季弘(リー・ホン)にでも
相談してみなよ。質草として、
引き取ってくれるかも知れない。
露店人形:
ジーッジーッジーッジーッジーッ
露店主 右:
あんたも、あの先生とこか…
一体、何者なんだい、あの先生?
いつもこもりっきりで、
めったに姿を見せない…
露店主 左:
双子師のやつらが
ちょろちょろしてたぞ。
まさか、あんた…
眼を付けられたんじゃ
ないだろうな…面倒はごめんだよ。
宗(ソン)じいさん:
ほうほう、汚い石が見えるのう…
石が、あんたと話をしたがっておる…
ふほほほ、石に何の用かのう。
路人:
ここは無闇によそ者を通しちゃ
いけないことになってるんだ。
ひひひ、どうしてもって言うなら、
話は別だけどな。
遊戯中心店員:
ここに来たということは、
お金ができたんですね。
働いたわけですか?それとも…
いや、なんにしろ2階はまだ
オープンしてませんよ。
そのうちですね、そのうち…。
頭髪中心かつら屋:
おお、あんたか…
で、龍城路はもういいのか。
お得意から、メールがあってな、
いよいよ風水の邪魔してる
石を取り除く時がきたって。
あんたが行くことになってるのか?
でも、どうやって?
龍津路への道は、とっくに
塞がれてるんだ。
店2主人:
あんたが捜してるのは紅頭か?
それとも、あいつか…
ザビエルみたいな衣装の、あいつか?
どっちにしても、ここにはいないよ。
双子屋店員:
もうすぐ、おはじめ式が始まる。
遅れるんじゃないぞ。
今日は、申告者はお前だけだ。
あとはみんな、双子を作ろうって
決心したやつらだ。
ま、せいぜい、頑張ることだ。
双子師:
お前…何か企んでるのか…
この街で妙な気を起こすんじゃない。
分かったか!
路人 右:
私の好きな言葉は勤勉です。
この街の人たちは、みなさん勤勉なので、
私も負けないように頑張っています。
このように私が
毎日の労働にいそしめるのも、
双子の方たちのおかげです。
路人 左:
そうです、あの方たちの運動が、
私たちに希望を与えてくれるのです。
あなたも参加するといいでしょう。
気持ちをひとつにして、
協力し合うのです。
阿片屋:
ふふふ、あんた、
まさか、剥製屋に一杯食わされた
わけじゃないだろうな…
あいつには、良からぬ噂が
たくさんあるからな。
(龍城飯店は「閉まっています」)
(爆竹屋は「誰もいません」)
路人:
あることないこと、
あんまりぺらぺらしゃべると
眼を付けられるんだ…
あそこの二人みたいに…
あいつら、双子師にえらく脅かされて、
それで…ふふふ、あんなになって…
あんた、罪作りだなあ。
季弘(リー・ホン):
また小黒が来たよ。
今度は胎息人形を
見つけてくれってきたもんだ。
”胎息”とは、呼吸法のひとつ。
その人形があれば、
長い間息を止めている人間と
話ができるんだ。
私ぁ、胎息仙人の像が
いいんじゃないかと思うんだが…。
まあ、ちょっと遠いところだが、
仙人像のありかについては
心当たりがある。
それにしても、小黒はどこから
そんなネタ仕込んで来るんだろう。
(「虫亀の剥製」を渡す)
季弘(リー・ホン):
ほほう、こんな亀は
500紙紮にしかならんよ。
剥製屋のやつもインチキだな。
仕方ない、特別に換金してやろう。
500紙紮入手しました。
季弘(リー・ホン):
金輪際、何を持ち込んでも
金には換えてやらないからな。
物を金に換えるなんて
私の信条じゃないんだ。
(龍城飯店の前で路人に呼び止められる)
路人:
おい、お前か!
剥製屋の手先は!
やつにだまされて、
三尸を渡してしまったんだろう!
三尸っていうのは、邪気は邪気でも、
封印石を崩す目的で蓄えていたんだ!
…………………………………………
……なんだ、知らないのか…
龍津路の封印石だよ…
路人:
封印石が神獣の龍脈を
塞いでしまってるんだ…
やれやれ、…これじゃアニタの努力も
水の泡だ…様子を見に行きたいけど
俺なんかじゃ入って行けないし…。
(龍城飯店に入れるようになる)
リッチ:
あんたなんかしでかしたのか。
今のやつ、あんたが戻ってくるのを
待ちかまえていたみたいだったな。
それで、小黒はどこ行ったんだ?
さっき、なにやらしきりと
端末いじってたけど、
誰かにメールでも送ってたのかなあ。
そのあとフッと出て行っちまった。
あの海鮮中心の先生ンとこか?
(小黒の部屋には入れるが「誰もいません」)
(端末は使用できるが、画面が紫っぽくなっている)
路人:
ところであんた、俺の兄弟には
もう会ってくれたのか?
俺たちは特別に認められた兄弟なんだ。
頭髪中心かつら屋:
紅頭があんたのこと捜してたってよ。
見かけなかったか?
このあたりにいなけりゃ…
どこだかなあ…
紅頭とつるんでるのか?まあ、いい。
あんたに頼みがある、後で寄ってくれ。
かつらのことだよ。
路人:
今日がセミナーの日なんていうのは
知らなかったぜ。
この街ではなんでも急に決まる、
そう、なんでも急にだ。
路人:
あんたが剥製屋に渡した三尸の正体、
なんだか知ってるかい?
知っている
知らない
・知っている
路人:
知ってて、やったの?
まさかね…
やっぱりハメられたんだよ。
この街じゃよくあることさ。
・知らない
路人:
あれは、善玉の邪気なんだってよ。
龍津路の住人がせっせと
集めてたのさ。なんでかって?
そりゃ、石を崩すためよ。
風水を邪魔してる石があるんだとさ。
それをあんたは、
剥製屋に渡してしまったんだ。
(どちらを選んだ後でも)
路人:
風水の邪魔してる石がある限り、
あんたがいくら頑張っても、
風水は起きない。
そうじゃないのかい。
それにしてもねえ…
善玉の邪気だなんてねえ…
物は使いようってことかね。
路人:
おい、ミスターがあんたに
用があるそうだ…
せっかくあんたと取引しようと
思ったのに…
早く通れ…
(海鮮中心に入れるようになる)
(どの場所も「誰もいません」か「閉まっています」)
(夏先生の家の前には行けるが、「鍵がかかっています」、振り返ると双子師がいる)
双子師:
ちょっとあんたに来てもらいたい。
顔を貸してくれ…時間はかからない。
双子師:
ミスター・チェンがあんたに
話したいとおっしゃってる。
(亀料理屋へ連れて行かれる)
双子師:
ミスターがお待ちかねだ。
(ミスター登場、聞き取り)
「ここいらでくんくん嗅ぎ回ってるのはお前か!」
ミスター・チェン:
俺はこそこそ詮索するやつを
許しちゃおかねえ。
そうだ!
男人街のキャバレーに
来たやつの話をしてやろうか。
そいつはでっかいバックルを
ベルトに着けていた。
上着の前をはだけて、
バックルをこれみよがしに
俺の方に向けやがる。
俺は店を出たバックル野郎の
後をつけ、海鮮中心まで来たんだ。
ミスター・チェン:
そのくそ野郎は、ここ亀料理屋で
亀の生き血を3杯飲みやがった。
そのとき亀の血が何滴か、
ご自慢のバックルにこぼれてな。
そいつは丹念に血をぬぐい
取ってやがる。うひゃひゃひゃ、
俺はひらめいた!!
バックルは隠しカメラだ!
…カメラで俺のことを
探っていやがる。
ミスター・チェン:
それで、どうしたか…うへへへへ、
そいつの血を抜いて
亀に飲ませてやったよ、
うひひひひひひひ。
最後の一滴まで残らずにな。
この店の亀の血には、バックル野郎の
血が混じってるんだ。
「お前も飲むか。ああ、可哀想なやつだよ、ははは、こんなもんに頼って生き長らえてるなんてな!
俺にはそんなもんいらねえんだ!」
(ミスター、亀の首を引きちぎる)
ミスター・チェン:
亀の血だと!
ひーひーひ、
それがどうした!
龍の奇跡が起きれば、
亀の血なんぞ飲まなくてもいいんだ!
不老不死の力は俺のもんだ!
お前にはそれが信じられないのか。
偉大な力だああ。
詮索を止めないなら
今度はお前の血を亀にくれてやる、
ひーひーひー。
(亀の首が水槽に沈んでいく)
双子師:
ミスター・チェンはもうすぐ
不老不死の力を手に入れる。
双子師:
そして我々もな。
お前はこの街に用はない。
分かったらさっさと帰ることだ。
路人:
で、海鮮中心に何の用なんだ?
まさかミスターとお話しするために
うろついてるわけじゃないだろう。
ほんとは、あの先生の家に
忍び込もうって算段なんだろ?
図星だな…ひひひ、
いいこと教えてやる、
取引だ、取引…
路人:
あのな、九龍フロントで一番の
鍵開け名人、知ってるんだ。
そいつは暇なとき、マジック茸を
売り歩いてる…あ…
俺、しゃべっちまったな…今の…
もう遅いぜ、あんた、俺の話、
聞いたからな…へへへ、
俺の好物、持って来るんだ。
いいな、持って来ないと、
あんたが苦労することになる。
路人:
分からないのか、俺の好物…
持ってないんだな…持って来ないと、
あんたが苦労するんだ、そういうことだ。
露店主 右:
今、ここ通ったの
紅頭じゃないのか…
あいつらが動き始めたってことは
またなにか始まるなあ。
露店主 左:
その昔は、
そこの血燕の巣の路地から
龍津路へ行けたんだ。
今じゃなあ…
(血燕の巣の路地の前、聞き取り)
「ううううああああ、めめめめ目玉でええ、せっかく扉を見つけたたたのにいい!!
ここは、違う!ううううああああ……」
(男が泡になって溶けていく)
「あぶく男の目玉」を入手しました。
遊戯中心店員:
今日は派手な商売をするなって、
さっきお達しがありました。
まあ、いつも地味なんですけどね。
リッチ:
小黒いなかったか…おかしいなあ、
あいつどこ行きやがったんだろう。
路人:
兄弟といっても、俺たちは双子じゃない、
もし双子だったら、大変だ。
そうだろ、今頃、こんなところで
普通の暮らしなんてできないぜ。
頭髪中心かつら屋:
あんたを見込んで頼みたいんだ…
かつらだよ、この男物のかつら。
龍津路に行くんだろう、
これを届けて欲しいんだ。
「男物のかつら」を入手しました。
頭髪中心かつら屋:
頼んだよ…お得意のある龍津路じゃ、
封印石とやらを崩すっていうんで、
街中の人が力を合わせてるそうだ。
なんでもオガクズを集めて、
石にぶっかけるらしいよ。
あんたが行って、
力になってやるんだな。
向こうの邪気が収まれば、
また行き来して商売できるんだ。
店2主人:
ザビエルみたいなあいつは、
実はな、鍵開けの名人だ。
たしか…本職は…茸売り…
じゃないように思うな。
もっと、別の何かさ。
茸売り:
いっひょひょーっと。
やっぱり来たのかい。
鍵開けの御用なら俺様だ。
はじめてあんたの顔みたときから
そんな勘がしてたんだよ、
まかせとけって。
…準備がある。先に行っててくれ。
(血燕の巣の路地に紅頭がいる)
紅頭1号:
さっき、あんたにコンタクトしようと
思ったら、とんだ邪魔が入った。
あぶくのやつを見ただろう。
あれは気のレベルが違う場所に
出てきたやつの、典型的な症状だ。
紅頭2号:
さ、張魯のカードを渡してくれ。
彼とはまだ連絡が取れない。
スネークの連中に張魯の素性が
ばれた様子はないんだが…。
(張魯のアクセスカードを渡す)
紅頭1号:
助かるよ。
これでやつらの動向がつかめる。
紅頭2号:
龍津路でも気脈が
乱れ始めているようだな。
紅頭1号:
あんたが龍城路にいる最中だよ、
龍津路の気脈がおかしくなったのは。
僕たちの調査で、龍津路の奥に
神獣のひとつが封じ込められている
ことまではわかっているんだ。
いや、青龍じゃない、別な神獣さ…
そこに変化が起きた。
紅頭2号:
龍津路の神獣がなんなのか、
どんな状態なのかまではわからない。
あんたが行って見立てを
行うしかないだろう。
この路地に入り口があったんだ。
もうずいぶん前に
塞がれてしまったけど。
紅頭1号:
僕たちは張魯のカードで
スネークの動きを調べてみる。
紅頭2号:
まず敵を知ることだよ。
なにか分かったら、
またこっちから連絡する。
(紅頭1号、2号、去る)
路人:
俺がワイロを要求してるなんて、
誰にも言うんじゃないぞ…
男人街の入り口に立ってる兄弟にも
言うんじゃないぞ。
露店主 右:
紅頭のやつらはスネークと
闘ってるんだ。
スネーク…オールド・スネークだ。
オールド・スネークというのは、
まあ、組織…だな。
露店主 左:
秘密結社…みたいなもんだな。
この九龍はほとんどスネークが
仕切ってる。牛耳ってるんだ。
逆らえないよ。
露店主 右:
大きな声じゃ言えないけど、
海鮮中心の顔役、ミスター・チェンも
スネークに力を貸してるんだそうだ。
(夏先生の家の前に行くとチャーリーが現れる。聞き取り)
「よう、先に行っててくれって言ったじゃないか。ここだろ、問題の場所は。」
茸売り:
俺はチャーリーってんだ。
いっひょひょーっと。
いつもハッピーな
チャーリーさまってわけ。よろしくな。
あんた、マジで、この家に
忍び込むつもりか…?
いやできないわけじゃあないんだけどさ、
あー、そのー、俺がここにいるって
ことは内緒だぜ。鍵はっと、あー、
電気ロックと二重になってるのか…。
でも今は作動してないみたいだから、
普通の鍵だけ開けりゃいいんだな。
(チャーリーが鍵を開ける)
「さあ、あいたぞ!」
チャーリー:
俺はさっさとおさらばだ。
何もない、何も聞かない、
何も見ない、それがハッピーの秘訣。
報酬はいらないよ。
そのかわり、もう二度とごめんだよ。
(夏先生の家に入り、何もせずに出る)
チャーリー:
せっかく開けてやったのに、
なにも持ってかないのか?
(夏先生の家を調べる)
「夏先生のアクセスカード」を入手しました。
(外に出るとチャーリーはいなくなっている。夏先生の家は自動で鍵がかかる)
露店主: 右:
スネークは血眼になって、
双子をかき集めてる。
露店主 左:
双子には鳴力(ミンリー)って
呼ばれる力があるんだよ。
露店主 右:
鳴力はなかなか普通のやつじゃ
起こせない力だ。
露店主 左:
だから、おはじめ式やセミナーで
教育してるんだな。
路人:
あんたもセミナーに参加するのか?
もうおはじめ式は済ませたのか?
路人:
あんたも、やっぱり
やつらに力を貸すのかい?
やつらってのは、やつらだよ。
遊戯中心店員:
待ち遠しいですか、2階の店開きが。
そうじゃない?
ここの2階も昔は広々
していたんですけどね、
双子屋が勝手に拡張工事をして、
妙に狭くなってしまったんです。
双子屋店員:
今日のセミナーは臨時セミナーだ。
詳しいことはわからんが、普通、
セミナーには望師(ワンシー)を始め、
媽妃様もお見えになるそうだ。
先輩たちもみんな、
持てる鳴力を出し切って
共振するんだ。
お前も早く名前を
覚えてもらうことだな。
双子屋店員:
とにかく、おはじめ式を
済ませることだ。
それが手順ってもんだよ。
お前に見込みがあれば、
セミナーに参加できるかも知れん。
頭髪中心かつら屋:
龍津路の石を崩すと
邪気がはびこらなくなるって、
お得意が言ってたよ。
店2主人:
龍津路への道は塞がれている。
九龍フロントに悪影響が及ばないように
してあるんだよ、きっと。
リッチ:
今、あいつの部屋見てきたんだ。
どこ行っちまったんだ、
鍵もかけないで…
(小黒の部屋に入る。「誰もいません」)
リッチ:
今日は双子中心で
イベントがあるって噂だ。
それも急にだ。
(端末は使用できるが、画面が紫っぽくなっている)
(夏先生のアクセスカードは「卯724-辛」)
「卯724-辛」にメール有り
亥382-癸:小黒
先生、ウェイが言ってた風水師のこと、
知ってますか?10年ほど前に、
龍津路に入っていったって。
その人が目的を果たせなかったのなら、
まだ龍津路には風水にまつわるなにかが
残されているはずよ。
でも、龍津路への入口って
塞がれているんでしょ。
どうやって入ればいいのか、
わかったら教えてください。
通訊完畢
「卯724-辛」の「データベース」は「信箱」以外は反応無し。
「信箱」
小黒から夢の話を聞いて以来、私は彼女
にどう話すべきか、なにも話すべきではな
いか、迷い、悩んできた。
もし、彼女の夢が、姉からの鳴力による
なら…そうだとすれば、一刻の猶予もなら
ない。彼女を確保して、スネークの手から
遠ざけねばなるまい。
私はこれまでに、多くの鳴力を間近に見
てきたが、これほど強い鳴力に出くわした
ことはない。間違いなく、スネークに狙わ
れる。いや、それどころか、スネークがも
くろむ、不老不死の奇跡を引き起こすに十
分な力を与えてしまうかも知れないのだ。
だが、小黒をスネークから遠ざけるため
には、疑念のすべてを、洗いざらい小黒に
話す必要がある。
しかし…そんな話を彼女にして、かえっ
て急激な覚醒を呼んでしまったら…その瞬
間に小黒は消滅してしまうか、あるいは妄
人になってしまうだろう。
小黒の夢が、他愛のない願望から生まれ
たものであれば…そうであるなら、全ては
杞憂に終わる…もし、鳴力だとしても、ど
の程度の覚醒なのか、それさえ分かれば、
まだ手の施しようがあるのだが。
1997年5月19日:記
夏:卯724-辛///////////////////////
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「卯724-辛」も「辰387-壬」も、「案内屋」は反応無し。
「リゾーム」は選択できるが、「現在還未有人参加」。
「生体通信」は画面が歪んで映る。「ハッピーアワー」は通常通り。
双子屋店員:
おい、ぼんやりしてるんじゃない。
ぐずぐずしてると
おはじめ式が始まってしまうぞ。
2階にいるやつにアクセスカードを
見せればいいんだ。
なにも恐がることはない、
2階へは店の脇の階段から昇れ。
(双子屋2階へ行く)
双子屋店員:
登録はしたんだろうな。
カードを見せてくれ。
(夏先生のアクセスカードを見せても反応無し)
(「辰387-壬」のカードを見せる)
双子屋店員:
お前は、新顔なのか…
まあいい、もうじき始まる。
奥で待ってろ。
(奥の端末で「辰387-壬」でアクセス、リゾームに入る)
(ここの端末の画面は変色しておらず、正常。)
(「卯724-辛」でアクセスしても、リゾームは「現在還未有人参加」)
「辰387-壬」の「リゾーム」
(パピヨン)どういうことなんですかね、
それって。
蛇老講は急いでいる?
(超)変に勘ぐらない方が
いいんじゃないでしょうか、
計画されていたことなんだと思えば
(ZAP)鳴力以外ってなると、
どうなんでしょうねえ、
考えられるのは
(王)私たちの力とは別な種類の…
ということでしょう
(超)もうこの話、やめませんか。
そろそろ共振が始まります
(何)じゃあ、時間の話。どうですか?
鳴力を長く続けられるように
なった人っていますか?
(アダムス)えーっと、私はまだ
4時間半ってとこですね
(ZAP)急に言われても
ちゃんと力が出るかどうか
(アダムス)ZAPさんはまだ慎重ですね
(パピヨン)みんなそうですよ、
だって力は有効に使わなきゃ
(超)でも練習も大切ですよ>パピヨンさ
ん
(王)私は今日の臨時セミナーに
期待してます。
共振の度合いが違うと思う
(アダムス)始まりましたよ!!
(王)メディアが参入してきます、
媽妃様です
(何)このあいだより
立ち上がりが早いなあ…
(超)いよいよ、始まります、みなさん!
(アダムス)さあ、意識を集中しましょう
!
用意はいいですか。
うまくすれば
切り込みの深い共振ができますよ!
(リゾーム終了。端末から離れる)
双子屋店員:
媽妃様がおいでになられた。
うろうろするな!
(どこかから女の声が聞こえる。聞き取り)
「マーフェイ様がおいでになります。さあ、心を静めて、持てる力を解放するのです。
眠っている意識の奥深くから、本当の自分が目を覚まします。共振しましょう。
マーフェイ様の力が、本当の自分を教えてくれます。」
(そばの双子屋店員は「何かハミングしている」)
(もう一度、端末で「辰387-壬」でアクセス、リゾームに入る)
(コニー楊)辰387-壬…さん…あなた…
私の言葉が届いていますか…
もし私の言葉がわかるなら、
お願いがあるの、
マリアを解放してあげて…
文鳥のマリア…このままじゃ餌もなく
死んでしまうわ。お願いします…
マリアは私の家にいる…
家は双子中心のならびよ。
私は楊(ヤン)、コニー楊。
文鳥は希望の鳥です。お願いします…
(リゾーム終了。端末から離れる)
(そばの双子屋店員は「何かハミングしている」)
(外に出られるようになる)
双子屋店員:
なんだお前、諦めたのか、
おはじめ式は
まだ終わってないぞ。
自分には鳴力なんて起こせない、
そう思ってるのか。最初は誰でもそうだ。
だから、力を合わせるんだ…
力を合わせる…ふっふっふっ、
いい言葉だ、そうだろ、いい言葉だ。
頭髪中心かつら屋:
九龍フロントには龍城路、
龍津路の他に、西城路と
大井路という街がつながってたんだ。
それも昔の話だ。
店2主人:
昔はいろんな街に行けたけど、
今じゃなぁ…
奥の方は、邪気がはびこっていて
命がけだよ。
遊戯中心店員:
その辺で張陵の姿、
見かけませんでしたか…
見かけない?
そうですか、ならいいんです。
宗(ソン)じいさん:
ほうほう、女が
閉じこめられておるな…
思い込みの強い女が。
さっき、ここを通って行きよった、
あの女じゃ。間違いないて。
路人:
何だい?
何があったんだ?
あんまりうろうろしてると、
スネークに見とがめられるぞ。
路人:
あんたがどっちの側にせよ、
もう風水は起きない…
石をなんとかしない限り…
あんたが、ヘボするからさ。
(コニー楊の家に入る)
(鳥かごの中に文鳥がいるが、媽妃の影が文鳥に重なる)
楊の文鳥:
どうやらお前を
みくびっていたようだね。
さしずめ是空のやつらにでも
入れ知恵されたのかね。
ここでお前に救えるものなど
なにもない。この小さな鳥でさえ
お前には救えないのよ。
(文鳥が破裂して死ぬ)
双子屋店員:
おはじめ式は取りやめになった。
惜しかったな。
さ、うろついてないで、帰れ。
おはじめ式は、また明日もある。
双子師:
うろうろしてないで、帰れ。
おはじめ式は明日もある。
リッチ:
端末の調子が悪いんだ。
それで…小黒のやつ、
さっきは途中で諦めたんだな。
(端末は、画面が紫っぽくなっていて、アクセスしてもメニューが選べない)
リッチ:
小黒のやつ、双子中心の端末でも
使いに行ったのかなあ。
チッ、こうゆう時に
キッズのやつがいりゃあ、
端末ぐらい…
路人:
レディース・アンド・
ジェントルメンの
ジェントルマンがやって来たぞ。
あんたの知り合いか。
電脳中心の方に行ったぞ。
遊戯中心店員:
変な帽子をかぶったおっさんが
あんたのこと、捜していましたよ。
その人の居場所ですか…
さあ、どこに行ったのやら。
皆目ですよ…皆目見当がつきません。
露店主 右:
変なオヤジがうろついてたぞ。
あんたを捜してるふうだった。
血燕の巣の路地にいないか…
露店主 左:
いったいあそこに何があるんだ?
そいつも風水師なのか?
路人:
あの変なおっさんと知り合いなのか?
誰なんだ、あいつは。
(双子中心の端末でアクセス、「辰387-壬」でリゾームに入る)
(家)原因はなんなんでしょうか
(パピヨン)表から誰かが
干渉しているようですね、それで
(超)まだなにも判らない
(ZAP)一体、誰がそんなことを
(アダムス)このことについては
もう話をやめましょう
(王)いや、こういう場合は
正面から取り組まないと
(超)うるさいぞ、
誰かがスパイしてるかも
知れないんだぞ!
(楊)みなさん!
またメディアが参入してきます。
媽妃です!
(王)楊!どうして、ど…
(コニー楊)さっきはどうもありがとう…
家までいってくれて…
可哀想なマリア…
でも私にはどうすることもできない。
…あなたはもうわかってると思うけど、
メディアというのはあの憎ったらしい媽妃
のこと。
媽妃は自分が鳴力の媒介者の
つもりらしいけど、あいつには
偽の鳴力しか覚醒させることができない。
ネットのみんなは
媽妃に自分の力を管理されているの。
私は…少しだけ自由を手に入れたの。
だから…あなたの実体を
感じられるようになった。
媽妃に気を付けてください…
なぜだかわからないけど、
あなたに強い敵意を持っています。
また連絡します…
(リゾーム終了)
(外を歩いて行くと、キッズが現れる)
キッズ:
あれ、あんたまだここにいたの?
小黒があんたを追いかけるとか言って、
夏先生にディープへの入り方、
聞いてたみたいだけど、
女の子ひとりじゃ危ないよ。
(キッズ、去る)
遊戯中心店員:
…それにしても
変な格好の人でしたねえ、さっきの人。
まるで…なんというか…
例えがたい風情でした。
海鮮中心の方じゃないですか?
(血燕の巣の路地へ。男がいる。聞き取り)
「エクスキューズミー。ここでしたか。探しました。あなたにお見せしたいもの、アイ、ハブです。
見て下さい。これが四神獣のあるべきポジションです。(映像を出す)
バット、ここ九龍城にはすべての神獣の龍脈が流れているにもかかわらず、どれ一つとして見立てが行われていません。
そして四神獣のうち、ウエストの方角をつかさどる白虎は、龍津路に閉じこめられています。」
山高帽男:
一体誰がそんなことを
したのでしょうか…。
状況は少しシリアスになってきました。
それにはユーもジャスト
関係しています。
今からでも遅くありません。
龍津路に行って石を崩し、
白虎を見立ててください。
羅盤はきっと龍津路にあるはずです。
神獣を見立てて風水を起こす、
それがユーの使命です。
(山高帽男が映した映像のドアが開き、龍津路へ)
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