「命捨て悪いもの取り除く」 海で男性2人入水死、自称占い師らを自殺教唆疑いで逮捕

大阪府河内長野市内の新興住宅街にある浜田淑恵容疑者の自宅=1月31日午後(木下倫太朗撮影)
大阪府河内長野市内の新興住宅街にある浜田淑恵容疑者の自宅=1月31日午後(木下倫太朗撮影)

男性2人に自殺をそそのかしたとして、大阪府警は11日、自殺教唆などの疑いで、自称占い師で会社役員、浜田淑恵(よしえ)容疑者(62)=大阪府河内長野市=ら女3人を逮捕した。男性2人は海に入って溺死しており、府警は浜田容疑者が2人を精神的に支配していたとみて詳しい経緯を調べている。

他に逮捕されたのは、東京都中野区の無職、滝谷奈織(なぽり)(59)と大阪府河内長野市の無職、寺崎佐和子(47)の両容疑者。いずれも浜田容疑者の「信者」という。

浜田、滝谷両容疑者の逮捕容疑は令和2年7月ごろ、会社員の男性=当時(66)=とアルバイトの男性=当時(51)=に「命を捨てて(交際相手から)悪いものを取り除く」「気が変わったら沈め合うこと」などと伝えて自殺を決意させ、同8月、和歌山県内の海岸で入水自殺させたとしている。

2人の遺体は同8月、お互いの手首をマイクコードで結んだ状態で和歌山県広川町の海岸で見つかった。浜田、寺崎両容疑者は死亡した66歳の男性の遺書を偽造するなどした疑いもある。

府警によると、死亡した2人は平成20年ごろ、浜田容疑者のホームページを見て、カウンセリングに通い「信者」になったといい、給料などを献金していた。浜田容疑者を「創造主」と信じ込まされていたという。

浜田容疑者ら女3人は別の信者に対する恐喝容疑で今年1月と2月に逮捕されていた。浜田容疑者は当時の調べに「海には私と滝谷容疑者も一緒に行った。4人で死ぬ計画を立てて海に入った」と供述していた。

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