こんにちは、柏野尊徳といいます。
現在、スタートアップ環境調査として「ハラスメントが関係者や社会に与える影響」を焦点にシカゴ大学社会科学部に在籍しながら研究をすすめています。
前回の2024年6月予備調査(197名対象:男女含む起業家や支援組織メンバーが回答)では、セクシュアル・ハラスメントによる多面的な影響が示唆されました。
より良い環境をつくるには、より踏み込んだ分析が必要です。
【1. 前回の主な成果と課題】
前回の結果は、NHKをはじめとするメディア報道、政府・自治体議会での言及、国際学会誌への採択などにつながりました。
回答者をはじめとするさまざまな関係者のご協力によって、実態の可視化と問題提起に一定の貢献ができたと考えています(以下は関連リンク)
- NHKニュース 「“女性起業家の半数がセクハラ被害” スタートアップ業界で何が」
- 内閣府 規制改革推進会議
- 東京新聞 「セクハラ被害『半数以上の女性起業家が経験』日本社会に課題あり…柏野尊徳さんの注目研究、米学術誌に掲載へ」
- 論文 Sexual harassment by multiple stakeholders in entrepreneurship: The case of Japan
一方で、スピードを重視した予備調査という性質上、いくつかの課題もありました。
- 回答者数197名によるサンプリングの偏り
- 2週間と比較的短期間の調査
- 倫理審査委員会(IRB)未審査
- ハラスメント実態の可視化のみ
【2. 今回の本調査の概要】
より強固なエビデンスによって環境改善を加速化させるため、今回の本調査は以下の概要で実施します。
- 対 象:起業家および様々なスタートアップ関係者を含む1,000名以上(性別不問)
- 期 間:1ヶ月(オンライン中心)
- 倫理審査:シカゴ大学IRB (申請中)
- 目 的:実態把握を超えた、ハラスメントが関係者・社会に与える影響の推定
【3. 事前登録&協力希望フォーム】
今回の調査告知をスムーズに進め、より多くの回答をいただけるよう事前登録フォームを設定しました。
「回答者として協力したい」「周囲の関係者に調査を広めて手伝いたい」という方はお気軽にご登録ください。
- 調査開始時期は、2月末〜3月初頭を予定
- 準備が整い次第、登録者の方に優先的にご案内
- この事前登録をしても調査の回答や告知協力の義務は一切発生しない
- 登録内容は、本研究に関する事前連絡のみに使用
- シカゴ大学の正式な手続きがすべて完了後、詳細をご案内
※前回調査のフォローアップメールを現在受け取っている方には、自動で案内予定です。こちらのフォームへの再登録は不要です【4. お問い合わせ】
今回の事前登録に関するご質問や、登録後の取り消し希望など、以下までご連絡ください。
柏野尊徳
シカゴ大学社会科学部
kashino@uchicago.edu