あなたは、
「ボクはヘスティア! キミは?」
あなたは自分の名前を名乗った。
「──くんか。よろしくね!」
「それじゃあ、早速、ボクの
その後、ヘスティアさまの案内の元、ヘスティアファミリアのホームへと向かう事へ。
ふたり、並んで歩く。
道中、あなたは、ヘスティアさまに色々訊ねてみた。
どうして、ファミリアへ勧誘してくれたのか?
「裏路地で、景気悪そうな顔をして項垂れていたキミの姿が、ベルくん……ボクの眷属の子なんだけど、初めて彼と出会った時と、少し重なるところがあってね……。そうしたらもう、ボクには放っておくことなんてできなかったのさ!」
ベル・クラネルは既にヘスティアファミリアに居る。そして、ヘスティアさまがつけている髪留めがベル・クラネルからの
ヘスティアさまはとても優しい女神さまなんですね。きっと、そのベルさん以外にも、沢山の団員が居るんだろうなあ……。
なんてことを言ってみる。
「ギクゥッ!?」
ヘスティアさまは、あなたの「沢山の団員が居るんだろうなぁ……」という発言を聞いて、露骨に反応し、足を止める。
あ、これ、多分、まだ、ベルくんしかいねぇわ……。そう、あなたが察するには十分な反応。
ヘスティアさま。どうしました? と、訊ねる。
「──くん、その……、実は……」
ヘスティアさまは、気まずそうな表情で、あなたの方に振り向くと、全部、正直に話してくれた。
ファミリア結成からまだ一ヶ月も経っていないこと、団員がベル・クラネルしかいないこと……あと、ホームは結構ボロい事まで*1
まぁ、予想してたことなので、あなたは特に驚かなかった。
なるほど、そうだったんですね。
「……うん、そういうわけだから、資金面での援助は勿論、冒険者にとって充実した環境も用意できているとは言い難くてね……。きっと、色々苦労をかける事になると思う」
それでも構いません! ファミリアに入れて貰えるだけでもありがたいです!!
それに、こんなに可愛い女神さまのファミリアに入れるなんて! ──*2は、幸せ者ですよ!!
あなたは本心からの言葉をヘスティアさまへと伝える。
「……! ──くん! なんて良い子なんだ!! 」
ヘッ、ちょろいなこの女神。
「……あれぇ? 一瞬、君の魂の色が濁ったような……」
ヘスティアさまは可愛い!!
「……そ、そうかな? えへへ……」
(どうやらボクの気の所為だったみたいだね☆)
ふぅ、危ない、危ない。
そうして、オラリオの街の中を歩くこと、数分、ヘスティアファミリアのホーム、廃墟となった教会に辿り着いた。
ヘスティアさまに、教会を案内され、階段を降りて、地下の部屋へ。
「それじゃあ、これからキミを眷属にするための儀式みたいなものをするよ?」
「上半身裸になって、そこのベットに横になって、背中を見せてくれるかい? 誓って、変な事はしないよ?
あなたは、ヘスティアさまに、言われるがまま上半身の服を脱ぎ、ベットの上にうつ伏せに、寝転がる。
ヘスティアはうつ伏せになったあなたの後ろに回り、跨る。
「始めるよ……」
ヘスティアは右手のグローブを外すと、左で握った針で、指の腹をつく。
そして、指から溢れでた血を一滴、あなたの背中へと垂らした。
血があなたの背中で跳ねる。
瞬間、世界がスローモーションになり、あなたの前に選択肢が現れた……