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【10,000文字note】目標の実現率を向上させる目標設定フレームワーク

このnoteは期間限定公開です。

人生の目標を設定するとき、よく耳にするのが「ゴールを細かく設定しろ」というアドバイスだ。

しかし、単にゴールをいくつも書き出すだけでは、途中で挫折したり、行き詰まったりすることも多い。

そのために必要なのが体系的なフレームワークである。

今回紹介するフレームワークは、次のような7つのフェーズを軸に構成されている。

自分の価値観・ビジョンを明確にする
現状を把握する
具体的な目標を設定する
行動プランを立てる
障害への対策を考える
モニタリングとフィードバック(進捗管理)を行う
サポーターと環境作り

この7つのステップは、単に順番どおりに行って終わりではなく、常に行き来するような関係にある。

たとえば、行動プランを進めている最中に新たな障害に気づくこともあるし、周囲のサポートを得ることで自分のビジョンが明確になる場合もある。

このように、柔軟にステップ間を行き来しながら、最終的に「自分が心から納得できる人生のゴール」を設定していくのが大切だ。



7つのステップを踏まえることで、ただ「やりたいこと」を思い描くだけで終わらず、実行に移して成果を出せる確率が高まる。

人生の目標設定とは、ただの「夢の羅列」ではない。

自分の価値観を基点に置きつつ、現実の状況に目を向け、そこから導き出された実行可能な計画をコツコツ積み上げる行為だと言える。

そのプロセスそのものが、人生に張りや充実感をもたらすだろう。

そしてその充実感こそが、最終的に自分のビジョンに到達するための大きな原動力になってくれるはずだ。


①自分の価値観・ビジョンを明確にする

価値観の振り返り
人が大きな目標を設定するとき、「なぜその目標を設定するのか」という原点を明らかにすることが大切だ。

なぜなら、ここを曖昧にしたまま先に進むと、目標を立ててもどこか他人事のように感じたり、達成しても思ったような充実感が得られないためだ。

価値観とは、自分にとって譲れない根幹の基準のことを指す。

・お金
・家族、友人
・健康
・自己実現
・社会貢献
・創造性
・自由

など、価値観は人によって違いがあるが、人生の方向性を決める重要な指標となる。

たとえば「どんなに収入が高くても、プライベートの時間が持てない仕事は避けたい」と考える人は、「自由」や「家族との時間」を重視する価値観を持っているといえる。

逆に「多少忙しくても、好きな仕事に没頭して高い専門性を身につけたい」という人は、「自己実現」や「挑戦」といった価値観の優先度が高い。

自分の価値観を知るには、過去を振り返って「どんなときに心が動いたか」を思い出すのが有効だ。

たとえば学生時代に熱中した部活や文化祭の経験、社会人として最初に入った会社での体験などを思い返し、どんな瞬間に喜びや誇りを感じたかを掘り下げる。

すると、自分が大切にしている価値観の輪郭が少しずつ明確になってくる。

具体例

Aさんの場合
大学時代、ボランティア活動に熱中した。当初は就職活動の一環でやってみたものの、やっていくうちに「人に貢献できる喜び」を感じるようになった。就職後も、会社のCSRプロジェクトに自発的に参加している。
→Aさんの価値観には「社会貢献」が大きなウェイトを占める可能性が高い。
Bさんの場合
学生時代はひたすらゲームに熱中していたが、それをただの趣味で終わらせるのは惜しい気がしていた。就職を機に少しゲームから離れたが、大人になってからも「何かを極めていくプロセス」にワクワクする自分に気づいた。→Bさんの価値観は「探求」「挑戦」「没頭する楽しさ」にあると言える。

こうした「価値観の振り返り」を行い、5~10つ程度のキーワードをピックアップする。

キーワードが多すぎると焦点がボヤけるし、少なすぎると全体像を捉えられない。

ビジョンの設定
自分の持つ価値観が明らかになったら、その価値観を最大限に活かせる「理想の将来像」を描く。

多くの人は抽象的な「夢」を思い浮かべるが、ビジョンを描く際にはできるだけ鮮明に、具体的にイメージすることが肝要だ。

ビジョンが具体的であればあるほど、人間の脳は「その状態が現実的に起こりうる」と感じられるようになる。

すると行動面でも、自然とビジョン実現に向けてのモチベーションが高まりやすい。

具体例

Aさんの場合(価値観:社会貢献)
Aさんは5年後にNPOの立ち上げを視野に入れている。教育格差のある地域に拠点を構え、子どもたちに無料の学習支援を行う。朝は会社員として勤務し、夕方から週に数回はNPO活動に参加して実績を積み、やがて独立を目指す。
Bさんの場合(価値観:挑戦・探求)
Bさんは10年後に自分のゲーム制作スタジオを持ちたいと考えている。まだプログラミングやゲームデザインの知識は浅いが、数年内に副業としてゲームアプリをリリースし、徐々に実績を積む。最終的には仲間を集めてスタジオを立ち上げたい。

ビジョンを言語化するときは、

「何をしているか」
「どこで活動しているか」
「誰と一緒か」
「どのような成果を得ているか」

などを具体的に書き出す。

映画のワンシーンを描くように書いてみると、より鮮明なイメージが浮かびやすい。


②現状を把握する

SWOT分析と自己診断
理想を描くのは大切だ。
同時に「今の自分がどこにいるのか」を知ることは不可欠である。

ここで役に立つのが「SWOT分析」だ。

これは企業の経営戦略などで頻繁に用いられるフレームワークであり、自己分析にも応用できる。

SWOTは、以下の4要素を意味する。

S:Strengths(強み)
W:Weaknesses(弱み)
O:Opportunities(機会)
T:Threats(脅威)

強みと弱みは「自分自身に内在する要素」、
機会と脅威は「自分を取り巻く外部環境からくる要素」だ。

自分のキャリアや生活において、各項目をできるだけ客観的かつ具体的に書き出す。

具体例

Aさんの場合(NPOを目指す)
Strengths(強み):コミュニケーション力が高い、子どもと接するのが得意、経理の知識がある。
Weaknesses(弱み):資金が少ない、忙しい仕事との両立、リーダー経験が少ない。
Opportunities(機会):SNSやクラウドファンディングで資金集めしやすい、コロナ禍を経てオンライン教育が注目されている。
Threats(脅威):同様の活動をするNPOが他にも多数ある、コロナ後に支援金が減少傾向にある。

Bさんの場合(ゲームスタジオを目指す)
Strengths(強み):アイデアの発想力が豊か、ゲームが好きでモチベーションが高い。
Weaknesses(弱み):プログラミング経験が浅い、ビジネス面の経験や知識不足。
Opportunities(機会):スマホゲーム市場はまだ拡大余地がある、個人開発でも成功しやすいプラットフォームが整備されている。
Threats(脅威):競合が多く、大手企業の資本力には太刀打ちできない可能性がある、流行のサイクルが早い。

このようにSWOT分析を通して、自分が使えるリソースや直面しているリスクを整理する。

また、自己評価をより多角的に行いたい場合は、家族や友人、同僚など身近な人からフィードバックをもらう方法もある。

自分が考える「強み・弱み」と、他者の目に映る「強み・弱み」が異なる場合があるからだ。

環境の制約とリソース
SWOT分析の「機会」と「脅威」は、主に外部環境を指す。

たとえば

・地域の特性
・業界の動向
・経済状況
・家族の事情

なども含まれる。

これらをあらかじめ洗い出しておくと、目標を実現するうえで必要な戦略を考えやすくなる。

また、環境の制約には「時間」や「お金」、あるいは「体力」なども含まれる。

特に忙しい社会人が新たな目標に挑戦する場合、「時間の確保」が最も大きな障壁となるケースが多い。

具体例

Aさんの場合
平日は朝から夜まで仕事がある。家族の理解は得られるが、小さな子どもがいるため、夜遅くまで活動するのは難しい。
週末にある程度の時間は確保できるが、月に数回は家族との行事がある。
→このように制約を理解したうえで、オンラインを活用するなど柔軟な方法を検討する必要がある。

Bさんの場合
ゲーム開発は深夜の作業になる可能性が高いが、翌日の仕事に支障をきたすと困る。
また、エンジニアの知人はいるが、無償で手伝ってもらうには限界がある。外注にするにも資金をどう確保するかが課題となる。

こうした現実的な制約をあらかじめ洗い出すことで、後の目標設定や行動プランの見通しがより正確になる。


③具体的な目標を設定する

SMARTモデルの活用
目標設定には古典的だが有効なフレームワークとして「SMART」がある。

Specific(具体的)」
Measurable(測定可能)」
Achievable(達成可能)」
Relevant(関連性)」
Time-bound(期限設定)」

これらの頭文字を取ったものだ。

一言で「NPOを立ち上げる」「ゲームスタジオを作る」と言っても、漠然としていると行動に移しにくい。

そのため、SMARTに照らし合わせながら目標を練り直し、より実行しやすい形に近づけることが大切だ。

①Specific(具体的)
目標をできるだけ詳細に描く。
→たとえば「3年以内に○○という目的を達成するためのNPOを設立し、最低でも××人の子どもを支援する」など。

②Measurable(測定可能)
具体的な数値や指標を設定する。
→支援する子どもの人数、集める寄付金の額、作成するゲームのダウンロード数など、明確に測れるものを挙げる。

③Achievable(達成可能)
今の自分のリソースや環境で、少し背伸びすれば達成できるかどうかを見極める。
→あまりにも実現不可能な目標を掲げると挫折の原因になる。

④Relevant(関連性)
その目標が自分の価値観やビジョンに合致しているかを確かめる。
→もしズレていると、途中でやる気が失われやすい。

⑤Time-bound(期限設定)
具体的な締め切りを決める。
→人間の行動は「いつまでにやるか」が決まっていないと先延ばしにされがちなので、明確な期日を設定しておくとよい。

具体例

Aさんの場合(社会貢献型NPO設立)
Goal:3年以内に教育支援NPOを正式に立ち上げ、初年度は地域の小学生20名以上を対象とした週2回の学習支援クラスを運営する。運営資金としてクラウドファンディングで少なくとも100万円を集める。
→この目標は、Aさんのコミュニケーション力や経理の知識を活かせる(Achievable)し、社会貢献の価値観に合っている(Relevant)。また、「3年以内」という期限(Time-bound)と「小学生20名以上」「100万円」という測定可能(Measurable)な指標が含まれている。具体性(Specific)も確保されている。

Bさんの場合(ゲームスタジオ設立)
Goal:5年以内にインディーゲームを3作品リリースし、累計ダウンロード数1万以上を達成する。そこから得られた収益を元手に、10年後までに小規模な開発スタジオを設立する。
→ここではまず5年以内に3作品リリースという具体的な区切りを設け、ダウンロード数という測定可能な指標を立てている。Bさんの「挑戦・探求」の価値観と合致するし、時間軸も「5年+10年」と2段階で設定されている。

優先順位を明確にする
人生の目標は一つとは限らない。
人によっては「海外留学もしたい」「副業でブログを始めたい」といった複数の目標が同時進行することもある。

だが、時間やエネルギーには限りがあるため、どの目標を最優先にするかを意識する必要がある。

優先順位をつける際は、

「自分の価値観に最も直結するか」
「今始めないと機会を逃すか」

など、いくつかの基準を設けて総合的に判断するとよい。

また、複数の目標を同時に進める場合は、ある程度関連性のある目標同士だとシナジーを得られやすい。


④行動プランを立てる

GROWモデルで選択肢を洗い出す
コーチングで有名なGROWモデルは、

Goal(目標)—Reality(現状)—Options(選択肢)—Will/Way Forward(意志・実行計画)

という4つの段階に分かれている。

ここでは主にOptions(選択肢)の部分に着目し、「目標を達成するための戦略や選択肢」を幅広く考える。

一つの目標に対して、どんなアプローチがあるのかを思いつく限り挙げ、メリット・デメリットを比較検討する。

頭の中で考えるだけでなく、紙に書き出すと頭が整理されやすい(マインドマップもおすすめ)

具体例

AさんのOptions(NPO設立)
・会社を辞めてNPO活動にフルコミットする。
・会社に籍を置きながら、週末やオンラインで徐々に活動を始める。
・他のNPOにまずは参加し、経験を積んだ上で自分のNPOを立ち上げる。
・公的機関や財団の助成金を積極的に活用する。
→これらの選択肢を比べると、1番は時間や集中力を確保しやすい半面、収入面のリスクが大きい。
2番はリスクが少ないが、時間の確保が課題。
3番はノウハウを得られるが、自分のNPO設立が遅れる恐れがある。
4番は資金面の助けになるが、申請業務など手間がかかる。

BさんのOptions(ゲーム開発)
・エンジニアとして転職し、ゲーム会社で働きながらスキルを身につける。
・独学でプログラミングを学び、副業として個人ゲームをリリースする。
・友人と共同でゲーム制作をする。
・クラウドソーシングでエンジニアやデザイナーを募集し、自分は企画に専念する。
→1番は安定した学習環境を得られるが、転職が成功するかどうかはわからない。
2番はリスクが少ないが、習得に時間がかかる。
3番は人的リソースが増える反面、意見の相違や責任分担が難しい

行動計画に落とし込む
Optionsを検討したうえで、自分が最適だと思う手段を選び出し、さらに具体的な行動計画へと落とし込む。

ここでは「小さな行動目標」に分解することが重要である。
あまりに大きな行動計画をいきなり立てると、挫折しやすいからだ。

たとえばNPO設立を目指すなら、最初のステップとして「毎週土曜の午前中にオンラインで子ども向け学習サポートを実施する」「初年度は月に1回、関連するセミナーやイベントに参加する」など、小さな行動を設定する。

ゲーム開発を目指すなら、「1カ月以内に基本的なプログラミングの書籍を1冊読破し、簡単なサンプルアプリを作る」といった具合である。

これらの小さな行動目標を積み重ねながら、最終的な大きな目標に近づいていくのが望ましい。


⑤障害への対策を考える

WOOPモデル
ポジティブな未来を想像するときに人間は高いモチベーションを感じるが、実際の行動に移す段階でさまざまな障害にぶつかる。

その結果、モチベーションが低下し、早い段階で挫折することが多い。

そのため、あらかじめ障害を想定して対処策を考えておくのが効果的だ。

WOOPモデルは、

Wish(願望)
Outcome(理想の結果)
Obstacle(障害)
Plan(対策)

これらの頭文字を取ったフレームワークで、心理学者ガブリエル・オッティンゲンが提唱している。

このフレームワークでは、Obstacle(障害)に目を向ける点が特徴的である。

障害と対策を具体化
WOOPでは、目標を設定したら「それを阻む要因は何か」を考え、具体的な対策を立てる。

このとき、「もし〇〇が起きたら△△をする」という形で対処策をあらかじめ決めておくと、実際に障害に出会ったときにスムーズに行動しやすい。

具体例

Aさんの障害想定
障害①:仕事が忙しくなり、週末の学習支援ができなくなる可能性。
対策①:「もし急な残業が入ったら、早めに代理スタッフをお願いできるよう、平日中にボランティアメンバーと連絡手段を確保しておく」
障害②:資金面で不足が生じる可能性。
対策②:「もし想定していたクラウドファンディングが失敗したら、他の助成金プログラムを2つ以上リストアップしておき、即座に申請する用意を整える」

Bさんの障害想定
障害①:独学でプログラミングを学ぶモチベーションが下がる可能性。
対策①:「もし1週間以上勉強が進まなかったら、プログラミングスクールの体験コースを受講して刺激を得る」
障害②:協力者が見つからない可能性。
対策②:「もしSNSや知人への声かけで協力者が集まらなければ、小規模のゲーム関連イベントに顔を出し、直接知り合いを増やす」

こうした具体的な策をあらかじめ用意しておけば、たとえ障害が発生しても「ああ、やっぱり無理だった」と挫折することなく、次のアクションに移りやすい。


⑥モニタリングとフィードバック(進捗管理)を行う

定期的な振り返り
目標を設定して行動を始めても、最初のうちは計画通りにいかないことが多い。

そこで必要なのが、定期的に振り返り(モニタリング)を行い、進捗を確認する仕組みである。

たとえば週に1回、日曜日の夜に「この1週間でどれだけ行動できたか」「問題点は何か」をノートやアプリにまとめる。

月に1回は、もう少し大きな視点で「目標の達成度はどのくらいか」「計画の修正点はあるか」を見直す。

具体例

Aさんの場合
毎週土曜の活動が終わったら、日曜の朝に1時間程度を振り返りに当てる。どのくらい子どもたちを集客できたか、支援の手応えはどうだったか、活動にかかった費用はどのくらいかを記録する。そのうえで、翌週以降の改善策や目標を決める。

Bさんの場合
小さなサンプルゲームを1週間ごとに機能追加していく。その進捗やバグの状況をまとめ、SNSで開発記録を発信して反応を得る。月末には「この1カ月で何を学んだか」「次の1カ月で何を作るか」を具体的に記録し、必要に応じて学習計画を修正する。

失敗の捉え方と改善
人間は失敗を避けたがるが、むしろ失敗には多くの学びが含まれている。

例えばクラウドファンディングが失敗した場合、その原因を分析し、次の挑戦に活かす姿勢が大事だ。

目標設定のプロセスにおいては、失敗を「成長のきっかけ」として積極的に扱うのが理想的である。


⑦サポーターと環境作り

仲間やメンター
目標を追いかける過程では、どうしても孤独を感じる瞬間がある。

そこで、同じ方向を目指す仲間や自分より先を行くメンターの存在が大きな支えになる。

特にメンターは、自分が知らない世界やノウハウを持っているため、目標達成までの最短ルートを示してくれる可能性が高い。

また、オンラインコミュニティやSNSなどを通じて、自分の目標に関連する仲間を探す方法もある。

具体例

Aさんの場合
教育支援や社会貢献の活動に興味がある人が集まるオンラインサロンに参加し、先輩NPO代表者からアドバイスを受ける。あるいはローカルのボランティア団体に顔を出して、地域のニーズや行政との関係性などを直接学ぶ。

Bさんの場合
ゲーム開発に特化したSlackやDiscordに参加し、定期的に情報交換を行う。そこで得たフィードバックを元にプロトタイプを改善し、モチベーションを維持する。

物理的・心理的な環境作り
どんなに意志が強くても、日常生活の中には誘惑や余計な負荷が数多く存在する。

そこで、物理的な環境を整備することも大切だ。

たとえば勉強机の周りからスマホやゲーム機などの誘惑を遠ざけたり、仕事とプライベートの時間をきちんと区切るようなスケジュール管理をしたりする。

心理的な面では、前述の仲間やメンターとのコミュニケーションが大きな要素になるほか、自分に厳しすぎないことも重要である。

あまりに完璧主義的に取り組むと、少しのミスや遅れですぐに落胆してしまうからだ。

適度なペース配分と、気分転換の手段を用意しておくことが長続きの秘訣である。


ここまで紹介した7つのフェーズを、もう一度まとめる。

自分の価値観・ビジョンを明確にする
→なぜその目標を追いかけたいのか。自分が一番大切にしているものは何か。
現状を把握する
→SWOT分析を使って、自分の強み・弱み、外部の機会・脅威を洗い出す。 ③具体的な目標を設定する
→SMARTモデルを参考に、期限や測定指標を盛り込んだ目標を定める。
行動プランを立てる
→GROWモデルのOptionsに相当する部分で、複数のアプローチを比較検討する。その後、小さなステップに分解して実行計画に落とす。
障害への対策(WOOP等)を考える
→障害を事前に洗い出し、具体的な対策を用意しておく。
モニタリングとフィードバック(進捗管理)を行う
定期的に振り返りを行い、状況に合わせて計画を修正する。失敗は学びのチャンスと捉える。
サポーターと環境作り
→仲間やメンターを見つけ、物理的・心理的に目標達成をサポートする環境を整備する。

各フェーズを段階を踏んで順番通りに進めてもよいし、同時並行で実践してもよい。

いずれにせよ、どこか一つのフェーズで行き詰まったら、他のフェーズの要素に立ち返って見直すようにすること。

そうすると思わぬ突破口が開けることがある。


【補足】具体例を総合的に見たストーリー

最後に、AさんとBさんの例を統合的にざっくりとしたストーリーで描いてみる。

Aさんの場合
①価値観・ビジョン
「社会貢献したい」「教育格差をなくしたい」という想いが強い。5年後には自分のNPOで地域の子どもたちを支援し、将来的には全国展開も視野に入れたい。
②現状把握
会社員としての仕事が忙しく、土日の一部しか自由に動けない。経理やプレゼン能力は強みだが、リーダー経験が乏しい。外部には同業のNPOがたくさんある一方で、オンライン支援の需要も高まっている。
③目標設定
3年以内にNPOを立ち上げ、初年度に20名以上の小学生を支援するため、クラウドファンディングで100万円を集める。
④行動プラン
週末やオンラインで学習支援をテスト的に始める。平日の夕方にはSNSで情報発信を行い、資金を少しずつ集める。
⑤障害対策
仕事が忙しい場合の代理スタッフ確保。クラウドファンディングが不調なら他の助成金を当たる。
⑥モニタリング
毎週の支援活動後に振り返り、改善点を記録。月に1回の大きな振り返りで、必要に応じて目標や行動計画を微調整する。
⑦サポーター・環境
オンラインサロンで先輩NPOのアドバイスを得る。家族の理解を得つつ、土曜日の予定はできるだけ空けてもらうよう調整。

Bさんの場合
①価値観・ビジョン
「挑戦」「探求」が好きで、ゲーム開発に大きな夢を抱く。10年後に自分のスタジオを持ち、オリジナル作品を複数リリースしたい。
②現状把握
プログラミングは独学レベル。資金も乏しい。ゲーム業界は競争が激しく、個人開発者が生き残るのは容易ではないが、スマホ向けやインディー系にはまだチャンスがある。
③目標設定
5年以内にインディーゲームを3本出し、累計1万ダウンロードを目指す。そこから得られた実績と収益を基盤に、10年後までにスタジオを立ち上げる。
④行動プラン
まずは独学でプログラミングの基礎を学び、小さなゲームを作ってSNSで公開。徐々に協力者を募り、一定の収益モデルを確立する。
⑤障害対策
モチベーションが途切れそうになったらプログラミングスクール体験コースや勉強会に参加。協力者が見つからないときはイベントやコミュニティに積極的に顔を出す。
⑥モニタリング
毎週末に進捗をまとめ、開発記録をSNSにアップ。月末には機能追加の計画やスケジュールを見直す。
⑦サポーター・環境
ゲーム開発者コミュニティに参加し、フィードバックをもらう。自宅作業環境を整え、仕事とのスケジュールを工夫する。

このように、一連のフレームワークを通して具体的な行動が生まれ、目標の達成確率が高まる。

それでも道中には予期せぬ障害や課題が出るかもしれないが、そうしたときにこそ「最初に立ち返る」という姿勢を持つのが大切だ。

このnoteで解説したフレームワークは、コーチングや心理学の知見をもとに体系化した「人生の目標設定」における道筋である。

要点を簡潔にまとめたフローを用意したので、振り返り用に活用して欲しい。


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