AsCodeとは
AsCodeは、「大量一気読み」を意識して開発されたものであり、多くのシンボルをスマートフォンで一括して読み取ることを可能にした二次元配列コードです。 従来、例えばレジで1つずつシンボルを読み取っていたような業務が、大量一括読み取りによって大きく変革することを目的としています。
RFIDのように大量データを扱うことができますが、ただし、RFIDとは異なり、『画像として視認できないと認識できない』というデメリットもあります。一方で、RFIDのように『どこを読み取っているのかわからない』という問題がなく、『目に見える範囲のみを確実に読み取れる』という利点もあります。例えば、図書館で目的の本を探す際にも利用でき、視認性を活かした利点があります。
AsCodeはなぜ高速なのか?
このAsCodeは、『大量一括読み取り』を実現するために、カメラによる“読み取りやすさ”を徹底的に追求したコードです。読み取りやすさの原理は、ビット構成のシンプルさと粗さにあります。 例えば商品コードとして一般的に使用されている13桁の数字データをシンボル化すると、以下のようになります。
(図:AsCodeの粗さが画像解析を容易にする)
左側のシンボルは、人の目でもゼロと1(白と黒)のパターンが判別できるほど、シンプルで粗いコードになっています。一方、同じ13桁の数字をQRコード化すると、右側のように画像パターンが複雑化することがわかります。このようにAsCodeのシンプルさとビットの粗さがカメラでの画像認識を容易にしているのです。
なお、スマートフォンのカメラによる読み取りを前提としていますが、製造ラインなどに設置するような固定カメラでの読み取りでも利用が可能です。これらの用途にも対応するため、今後も高速かつ大量一括読み取りの技術を順次展開してまいります。
AsCodeは、発行(印刷)が容易
AsCodeは、”マーカー”ではなく”コード”です。
マーカーとは、対象を識別するための印(しるし)です。この印を識別するためには、ライブラリ(辞書やデータベース)が必要であり、発行や読み取りには専用のシステムが求められます。そのため、発行手数料が発生するサービスも存在していました。 一方、コードは、そのもの自体に情報を内包しています。そのため、印字したい情報を簡単にシンボル化できるだけでなく、読み取り時にもライブラリとの連携が不要で、容易に利用することが可能です。
また、本ウェブサイトでは、AsCodeの発行機能としての専用サイトおよびAPIを無償で公開しています。これらにより、誰でも自由にコードを生成することが可能です。
さらに、これらのAPIを活用したデモソースとして、Excel用のマクロも提供しています。このExcelマクロでは、シンボル化したいコードを入力し、コード生成ボタンをクリックするだけで、マクロが自動的にシンボルを生成するプログラムを実行します。なお、このExcelマクロは外部APIを利用する構成となっているため、ご利用の際にはセキュリティ設定の一部を解除する必要がある点にご注意ください。
なお、コードの生成については、当社のAPIなどを使うこともなく、仕様を理解すれば、ご自身でコードを作成することも可能です。Excelで正方形のマス目を作り、それらを黒と白を塗りつぶしていったものを印刷するものであっても、AsCodeとして正しく認識されます。
AsCodeの安全性
AsCodeは、誤読防止のためにチェックビットを実装しています。これは縦横方向のビットを検証する役割を果たしており、例えば、AsCodeのビットの大きさが横9、縦11(Information Areaでのビットの大きさが、横6、縦8)とすると、CheckBitの数は6+8=14個が実装されることになります。これは、2の14乗(16,384通り)のチェックに相当し、誤読防止に貢献します。
(図:AsCodeの仕様)
また、データの『複雑化』および『暗号化』の仕組みも仕様に組み込まれています。このため、データの内容を隠蔽したい場合でも利用することが可能です。
(図:データの複雑化と、データの暗号化)
データの暗号化でチェックビットも含めて暗号化させると、読み取りすら不可能にさせることも可能です。例えば日付が違うチケットに印字されたAsCodeは、読み取り自体が不可能になるなど、さらなる安全性を確保することが可能です。
(注意:本ホームページで無償で公開しているAsCode発行ツールや、無償で提供している読取アプリはチェックビットは実装しておりますが、複雑化や暗号化については、現段階ではまだ実装をしておりませんので、ご利用にあたってはご注意ください。)
AsCodeは、ビットの大きさも意味をもつ
AsCodeは、ビットの大きさによって意味を持たせる仕様をもっています。例えば、商品のバーコードを表す場合、横9ビット&縦11ビットのサイズで表現したり、賞味期限を示す場合には横6ビット&縦11ビットのサイズで情報を入れるなどをすることが可能です。このように、AsCodeのビットの大きさにも意味をもたせることが可能という特徴があります。
デコード時には、読み取るべきAsCodeの大きさを指定することができ、指定された大きさのAsCodeのみをデコードすることができます。これにより、特定の意味を持つAsCodeを効率的に選択して処理することが可能です。例えば賞味期限切れの商品がないかをチェックする場合は、日付の意味を持つ大きさのAsCodeのみを読み取るだけでよく、これにより高速な読取を実現させています。
(図:一般利用として規格するAsCodeの大きさ)
なお、これらの大きさは、あくまで規格化のための一例であり、自由な大きさのAsCodeを作成して運用することもできます。
AsCodeの利用形態(シングル利用、ペア利用、マルチ利用)
AsCodeは、1つだけで使用する「シングル利用」に加えて、複数のコードを同時に活用できる仕様も用意しています。その利用方法として、「ペア利用」と「マルチ利用」の2つの形式があります。
これらの目的は、複数の意味を持つAsCodeをグループとして利用することで、効率的な運用を可能としています。
まず、ペア利用について説明します。 ペア利用は、2つのAsCodeを組み合わせて1つの意味を持たせることができる仕様です。
例えば、RFIDで使用されているSGTINのように、商品コードにシリアル番号を付加する場合、AsCodeでは商品コード用のAsCodeとシリアル番号用のAsCodeを横に並べてペアにすることで、1つのコードとして扱うことができます。これらのペア利用により単品管理をAsCodeで正確に行うことが可能になり、物流や流通業界における業務の効率化や変革をもたらすことも可能です。
従来は、このような情報を1つのシンボルにまとめる手法が一般的でしたが、それでは画像認識の処理速度が低下してしまいます。別々のシンボルに分けることで、必要な情報だけを素早く読み取ることが可能となり、これがAsCodeの大きな利点です。 例えば、商品を検索したいときに、不要なシリアル番号の情報まで読み取る必要があるのは、画像認識としては非効率です。ペアのAsCodeを採用していたとしても商品コードだけを読み取ることによって、読取効率は格段に上げることができます。 例えば、賞味期限切れの商品を探す場合、日付情報を含むAsCodeのみを読み取ることで、異なるサイズのAsCodeを誤って読み取ることなく、より高速なスキャンが可能となります。
AsCodeのペア利用の場合は、ペア同士は同じ大きさを禁止しています。これは、同じ大きさのAsCodeが並んでいる場合、どのコードがペアなのかが判断できなくなるからです。メインのAsCodeとサブのAsCodeのサイズを指定することによって、自動的にペアを検出する仕様にしています。
(図:どれがペアか?)
次に、マルチ利用について説明します。 マルチ利用は、「インジケーター」と呼ばれるAsCodeを使うことで、3つ以上のAsCodeをグループとして管理できる仕組みです。
(図:AsCodeのマルチ利用形態)
この仕組みは論理的な仕様はすでに確立していますが、実装はこれから進めていく段階です。これが実装されれば、従来のGS1-128バーコードのように複数の情報を1つのコードに持たせる形式から、より効率的で柔軟な運用が可能になります。
AsCodeの読取アプリ(無償アプリ)
ご利用されるAsCodeを選択してください。 あらかじめ仕様として想定されているコードをご用意しておりますが、Customオプションを選択いただくことで、お好きなコードを自由にご使用いただくことも可能です。
また、音声機能については、スマートフォンの音声をオンにすると読み取り時に音が鳴る設定になります。 ただし、大量のコードを一括で読み取る場合、同時に多くのデコード処理が行われるため、「音割れ」が発生することがありますので、あらかじめご了承ください。
(図:読取無料アプリのメニュー画面)
(注:このメニューは、公開当初のものですが、準備が整い次第、順次アップデートしてまいります。)
読み取ったコードには画面にチェックマークが表示されます。 読み取ったコードの一覧を確認する場合は、画面右上のアイコンをタップすると、コードが表示されます。
(図:読取画面でのリスト表示)
なお、本サイトの無料サービスを利用して、ご自身でAsCodeを作成することも可能です。加えて、読み取り精度の検証を簡単に行えるよう、PDFもご用意していますので、ぜひご活用ください。これにより、大量一括読み取りや読み取りの速さを実感していただけるはずです。
プログラムのバグや読み取りにくいタグの発見、または別の方法のご提案などがございましたら、お問い合わせ窓口よりご連絡いただけますと幸いです。皆様からのご意見をもとに、より良いサービスの提供に努めてまいりますので、ぜひお気軽にお知らせください。
ライセンスの考え方
上述したAsCodeの発行ツール(API)や提供している読み取りアプリは、すべて無償でご利用いただけます。
ただし、自社のシステムやアプリにAsCodeを組み込む場合は、ライセンスが必要となります。
業務でスマートフォンを利用する場合、AsLicenseアプリをインストールしていただき、そのアプリ内でライセンス登録を行っていただくことが基本的な利用方法となります。このアプリでスマートフォンごとのライセンス管理がされる仕組みです。
ライセンスは本ページからご購入いただけますが、当社の営業担当を通じてご購入いただくことも可能です。ご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
また、例えば一般ユーザー向けに配布するアプリにAsCodeのデコーダーを組み込む場合など、この形態に該当しないケースについても、別途ご相談いただけます。その場合、アプリのバンドルID(一意的に割り当てられるID)に基づいて認証キーを発行し、利用できるようにすることが可能です。 さらに、スマートフォン以外での利用や、その他のライセンス形態についても柔軟に対応いたします。 これらの場合は、個別にご案内させていただきますので、どうぞお気軽に当社営業までお問い合わせください。
追記: 当社は本技術に関して、国際特許を出願中です。 技術を共に広めていただけるパートナーや、社会を良くするために尽力する技術者を歓迎し、積極的な協力体制を築いてまいります。 一方で、ライセンス違反に該当する行為をされた場合には、厳正に対応させていただきます。 前向きで建設的な議論を多くの方々と進めていきたいと考えておりますので、ぜひご参加いただければと思います。