今回は筆算をしないと解きにくい掛け算に挑戦します。解き方はさまざまですが、今回は足し算をメインにした方法で解いてみましょう。足し算の考えなら引き算よりも簡単に解くことができます。
応用が効きやすい方法なのでマスターしておきましょう。
問題
次の計算をしなさい。
246×6
筆算はせずに解いてみましょう。
解説
この問題の答えは「1476」です。
難しい計算のようですが、ある法則を使うと簡単に解くことができます。
ポイントは分配法則です。
<分配法則>
a×(b+c)=a×b+a×c
分配法則とは、二つの数の和にある数をかけても、ある数を二つの数それぞれに掛けてから足しても、答えは同じになるという法則です。
では、この法則にあわせて246を分解してみましょう。
246×6
=(200+46)×6
実はカッコの中は二つの数までというルールはないので、もっと細かく分解することができます。
その場合は、
<分配法則(カッコの中が三つの数)>
a×(b+c+d)=a×b+a×c+a×d
を利用します。
先ほどの式では、246を「200+46」に分解しましたが、さらに細かく分解して「200+40+6」としてみましょう。
246×6
=(200+40+6)×6
=200×6+40×6+6×6
=1200+240+36
=1440+36
=1476
こうすることで、筆算に頼りがちな計算問題を式変形だけで解くことができました。
まとめ
分配法則はカッコの中が複数の数の和になった場合でも、利用できます。
複雑な掛け算を簡単な掛け算と足し算に変形できるので、計算ミスを防ぐこともできます。今回使った分配法則を振り返っておきましょう。
<分配法則(カッコの中が三つの数)>
a×(b+c+d)=a×b+a×c+a×d
分配法則は、さまざまな計算式を簡単にできる方法の一つとして覚えておくと便利ですよ。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。
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