福島県、原発事故で閉院の大野病院、29年度以降に再開
福島県は10日、東京電力福島第1原子力発電所の事故で閉院した県立大野病院(同県大熊町)について2029年度以降に再開すると発表した。既存の病院は25年夏から解体して、福島県立医科大学付属病院として再開する。
同県は原発被災地となった双葉地域における中核病院の整備計画をまとめた。内科から産婦人科まで20の診療科を持つ総合病院となり、国の研究機関である福島国際研究教育機構(F-REI、エフレイ、同県浪江町)と連携して先端医療や人材育成にも取り組む。福島第1原発の廃炉で働く作業員の被曝(ひばく)医療も担う。
大野病院は原発事故後、避難指示区域となり閉院していた。避難指示は解除されたが、病院の施設などが放射性物質で汚染されたたため、建物を解体して建て直すことを決めた。