大きな数の掛け算は、どのように計算をしますか。計算式を見てすぐにスマホの電卓を使おうと考える方が多いかもしれません。
しかし、「分配法則」を活用することで、暗算で答えを出せる場合があります。今回は、そのような問題に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
10005×12
桁が大きく、難しく感じるかもしれませんが、まずは自分自身で計算をしてみましょう。
解説
今回の問題の答えは「120060」です。
また、途中の計算は次のように考えることができます。
10005×12
=(10000+5)×12
=10000×12+5×12
=120000+60
=120060
どのように計算をしたのか、順に解説をしていきます。
まず、「10005」を「10000+5」と考えます。 すると、「(10000+5)×12」という式になります。
ここで「分配法則」を利用しましょう。
<分配法則>
(A+B)×C = A×C+B×C
カッコの中の数に、それぞれ掛け算を配るように計算します。
これを利用すると「10000×12+5×12」となりますね。
「10000の掛け算」や「5の掛け算」の計算であれば、暗算できる人も多いのではないでしょうか。
10000×12=120000
5×12=60
最後にこれらを足し算すると、答えは「120060」となります。
このように、「10005を10000+5と考えて、分配法則を利用する」ということに気が付けば、簡単に計算することができます。
特に「1000×」「10000×」などのように、キリのいい数の掛け算をつくることで暗算が可能になりますね。
まとめ
分配法則は算数・数学のさまざまな場面で活用できる、便利な法則です。
はじめのうちは難しく感じるかもしれませんが、ぜひ繰り返し練習し、計算力を鍛えましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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